「ナットツイスターって何?」
「ナットツイスターならどんなボルトでも外せる?」
「ナットツイスターはどこでいくらくらいの値段で売られているか知りたい」
このように悩んでいませんか?
ナットツイスターは、なめたボルトや錆びたボルトを外す最終手段とも言われる工具です。当記事では、ナットツイスターの特徴と使い方、カインズで売っているナットツイスターの価格一覧表を紹介します。
ナットツイスターでもボルトを外せなかったときの対処法もお伝えするので、ぜひご覧ください。
- ナットツイスターはなめたボルトを緩める最終手段
- カインズで売っているナットツイスター23種一覧表【価格あり】
- ナットツイスターの使い方を5ステップで紹介
- ┗なめたボルトに被せる
- ┗プラスチックハンマーで軽く叩く
- ┗ボルトの奥までソケットを差し込む
- ┗ラチェットレンチを差し込む
- ┗レンチを押しながら回す
- ナットツイスターの選び方
- ┗強度を重視して選ぶ
- ┗適したサイズを選ぶ
- ┗全てのサイズを揃えるのが無難
- ナットツイスターが使えないボルト
- ナットツイスターが使えない場合の手段
- ┗CRCなどの防錆潤滑剤を使う
- ┗バイスプライヤーを使う
- ┗専門業者に頼る
- 車の足回りでお困りの際はタイヤワールド館ベストへ
ナットツイスターはなめたボルトを緩める最終手段
ナットツイスターは、なめたボルトを外す道具です。ボルトの状態によっては錆びたボルトも外せます。
以下のような特徴があります。
● 構造は花びらのようなツイスト形状
● 外したボルトは再利用できない
● 盗難防止にも使用できる
順番に見ていきましょう。
別名はツイストソケット
ナットツイスターはツイストソケットとも呼ばれる、特殊ソケットに分類される工具です。ボルトがなめてしまって、これ以上無理に緩めようとすると角をズルズルに潰してしまう恐れがあるような、困った事態に活躍します。
「なめたボルト」がわからない方は次の項目を参考にしましょう。
ボルトが「なめる」とは
ボルトが「なめる」とは、ボルトの頭が潰れ角が丸くなってしまい、ソケットレンチ・スパナ・メガネレンチでは全く回せなくなってしまう状態のことです。レンチの力のかけ具合を間違えると、ボルトの頭がなめてしまうことがあります。
なめたボルトをバイスプライヤーやネジザウルスで無理やり掴んで外そうとすると、余計に悪化します。これ以上悪化させてしまう前に、ナットツイスターに頼りましょう。
構造は花びらのようなツイスト形状
ナットツイスターの構造は、花びらのようなツイスト形状になっています。花びらのような歯がスパイク構造になっていて、緩めたい向きに回すと、ボルトにソケットが噛み込んで外れます。
鋭いエッジのおかげで、ボルトの角がまったく残っていないボルトでも対応可能です。
外したボルトは再利用できない
一度でもナットツイスターを使ったボルトは、工具の食い込み傷がつくため、二度と使えなくなってしまう点に注意しましょう。そのため、ナットツイスターは最終手段といわれています。
外した時点でボルトがナットツイスターにしっかり噛み込んでいるので、相当取れにくい状態です。
取り除く際は反対側から鉄の棒を差し込み、ハンマーで叩いて取ります。ただし、ボルトは使えなくなりますが、ナットツイスター自体は何度でも使用できます。
盗難防止にも使用できる
ナットツイスターは盗難防止のロックナットとしても使えます。
ロックナットの専用ソケットは入手困難ですが、ナットツイスターならホームセンターにも売っています。
「ロックナットの専用ソケットをなくしてロックナットが外せない」と困っている方はナットツイスターを使ってみましょう。
ただしボルトと同じく、ナットツイスターで外したロックナットは今後使えなくなってしまうため、理解した上で使うことをおすすめします。
カインズで売っているナットツイスター23種一覧表【価格あり】
参考:山下工業研究所 3/8(9.5mm)SQ. ナットツイスター
ホームセンターでナットツイスターを購入したい方のために、カインズで買えるナットツイスターを一覧表形式で紹介します。
番号 | メーカー | 品番 | 差込角(mm) | 全長(mm) | 対辺寸法(mm) | 重さ(g) | 価格(税込) |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 山下工業研究所 | 3127-8 | 9.5 | 32 | 8 | 40 | 2,768円 |
2 | 山下工業研究所 | 3127-9 | 9.5 | 32 | 9 | 40 | 2,768円 |
3 | 山下工業研究所 | 3127-10 | 9.5 | 32 | 10 | 41 | 2,768円 |
4 | 山下工業研究所 | 3127-11 | 9.5 | 32 | 11 | 43 | 2,768円 |
5 | 山下工業研究所 | 3127-12 | 9.5 | 32 | 12 | 44 | 2,768円 |
6 | 山下工業研究所 | 3127-13 | 9.5 | 32 | 13 | 46 | 2,868円 |
7 | 山下工業研究所 | 3127-14 | 9.5 | 32 | 14 | 48 | 2,868円 |
8 | 山下工業研究所 | 3127-15 | 9.5 | 32 | 15 | 52 | 3,028円 |
9 | 山下工業研究所 | 3127-16 | 9.5 | 32 | 16 | 66 | 3,028円 |
10 | 山下工業研究所 | 3127-17 | 9.5 | 35 | 17 | 80 | 3,028円 |
11 | 山下工業研究所 | 3127-19 | 9.5 | 35 | 19 | 92 | 3,128円 |
12 | 山下工業研究所 | 3450M-8 | 9.5 | 26 | 8 | 21 | 1,058円 |
13 | 山下工業研究所 | 4127-17 | 12.7 | 42 | 17 | 137 | 4,868円 |
14 | 山下工業研究所 | 4127-19 | 12.7 | 42 | 19 | 146 | 4,868円 |
15 | 山下工業研究所 | 4127-21 | 12.7 | 42 | 21 | 153 | 4,868円 |
16 | 山下工業研究所 | 4127-22 | 12.7 | 42 | 22 | 158 | 4,868円 |
17 | 山下工業研究所 | 4127-24 | 12.7 | 42 | 24 | 174 | 4,868円 |
18 | 山下工業研究所 | 4127-25.4 | 12.7 | 42 | 25.4 | 183 | 4,868円 |
19 | 京都機械工具 | B3TW-08 | 9.5 | 32 | 8 | 40 | 2,688円 |
20 | トラスコ中山 | TTS3-08 | 9.5 | 32 | 8 | 40 | 2,218円 |
21 | トラスコ中山 | TTS3-10 | 9.5 | 32 | 10 | 41 | 2,218円 |
22 | トラスコ中山 | TTS3-12 | 9.5 | 32 | 12 | 44 | 2,218円 |
23 | トラスコ中山 | TTS3-14 | 9.5 | 32 | 14 | 48 | 2,308円 |
キャップボルト・スタッドボルト・特殊形状のボルトにも対応しています。
ボルトのサイズが変わってしまっている可能性があるなら、ナットツイスターセットもおすすめです。
トラスコ中山のナットツイスター5点セットがインパクトドライバー付きで14,978円、山下工業のナットツイスターセットは8点22,678円で売られています。
ナットツイスターの使い方を5ステップで紹介
ここからは、ナットツイスターの使い方を5ステップで紹介します。
- なめたボルトに被せる
- プラスチックハンマーで軽く叩く
- ボルトの奥までソケットを差し込む
- ラチェットレンチを差し込む
- レンチを押しながら回す
ステップ1.なめたボルトに被せる
まず、花びらのような形状の歯を、なめたボルトに被せます。
このとき、ナットツイスターのサイズを間違えないよう注意しましょう。
特に、錆びたボルトにナットツイスターを被せる場合、ボルトのサイズが変わっている可能性があります。
ステップ2.プラスチックハンマーで軽く叩く
先端が軽く噛み合ったら、ナットツイスターをプラスチックハンマーで叩いて、確実にボルトに差し込みます。
何度か軽く叩いて、少しずつ差し込みましょう。
ステップ3.ボルトの奥までソケットを差し込む
ボルトにナットツイスターを食い込ませます。
しっかり奥まで差し込まないと、レンチで回せなくなってしまいます。
ステップ4.ラチェットレンチを差し込む
ラチェットレンチをナットツイスターに差し込みます。
ナットツイスターに対し、レンチが垂直になるようにヘッドを当てます。
レンチもサイズが合わないと上手く取り付けられないので注意しましょう。
ラチェットレンチとは
ラチェットレンチとは、ボルトやナットを回す時に使う工具です。ソケット部分にギアがあるため、連続的に回せます。
ステップ5.レンチを押しながら回す
手のひらでしっかりレンチを押し込み、ナットツイスターを回します。
何度か回すと、少しずつボルトが緩んで外れます。
ナットツイスターの選び方
ナットツイスターを選ぶときは、以下に注意して購入しましょう。
● 適したサイズを選ぶ
● 全てのサイズを揃えるのが無難
強度を重視して選ぶ
長年使い続けて錆びついてしまったボルトを外すなら、強度を重視してナットツイスターを選びましょう。
ナットツイスターが破損してしまうと、ボルトが外せないどころか事故のもとになります。
具体的には、ちょっとやそっとでは壊れない、高硬度クロムモリブデン鋼でできているものがいいでしょう。
やっかいなボルトを外したいなら、素材も確認しておくと安心です。
適したサイズを選ぶ
外したいボルトに適したサイズのナットツイスターを選びましょう。
難しいのが、ボルトのサイズと同じナットツイスターを買ってくれば噛み合うとは限らない点です。
たとえば、なめきったボルトはワンサイズ小さなナットツイスターでないと外せないことがありますし、錆びたボルトはサイズアップしている場合もあります。
全てのサイズを揃えるのが無難
ボルトの下のサイズを調べれば適したサイズを選べるわけではないとなると、複数のナットツイスターを買っておくのが無難という結論になります。
ホームセンターにはセット売りされているナットツイスターが置いてあるので、サイズが合うか不安な方はナットツイスターセットを購入しましょう。
使わないナットツイスターを複数購入するより、もう一度ホームセンターに買いに行く手間と時間のほうがもったいないです。想定サイズの前後のサイズも買っておきましょう。
ナットツイスターが使えないボルト
ナットツイスターでも歯が立たないボルトがあります。具体的には以下のようなものは難しい場合があります。
● 錆びてキノコのような形になったボルト
● ネジ山がダメになったボルト
頭がなくなりかけているボルト
ボルトの頭がなくなりかけていたり、三角になってしまったりしているボルトはナットツイスターでも緩められません。そもそも噛み合うサイズのナットツイスターが見つからないでしょう。
このようなナットは、自力で外すのを諦めたほうがいいでしょう。
錆びてキノコのような形になったボルト
錆びすぎたボルトもナットツイスターでは太刀打ちできないケースがあります。少しサイズアップした程度ならナットツイスターもサイズアップして外せますが、あまりにも錆がひどいボルトだと回らないでしょう。
ナットツイスターが回らない場合は、防錆潤滑剤をたっぷりかけてみます。さらにヒーターなどでボルトの周辺を加熱するとより緩みやすくなります。
かじりついたネジの隙間に防錆潤滑剤が浸透してから回せば、ボルトが緩むかもしれません。
ネジ山がダメになったボルト
ネジ山がダメになったボルトは、ナットツイスターだけでなく、どんな工具を使っても取ることは難しいです。
ボルトをドリルで削って除去したり、ネジ山を修復してからナットツイスターを試したりしましょう。
ナットツイスターで簡単に外れないボルトは、自力で直すのは限界があるため、専門業者に任せて安全に処理するのが賢い方法です。
ナットツイスターが使えない場合の手段
ナットツイスターで簡単にボルトを外せなかった場合、以下の道具を使うのも手です。
● バイスプライヤーを使う
● 専門業者に頼る
それぞれ説明します。
CRCなどの防錆潤滑剤を使う
CRCなどの防錆潤滑剤を使うと、ボルトが外れやすくなります。
CRCはボルトが錆びて固着してしまったときに助けてくれるオイルです。
錆がひどくてなかなかボルトが回らないときに、CRCを吹きかけてしばらく放置すると緩んで回るようになります。
ボルトのネジ部分が一部出ていれば、ネジの隙間からCRCが浸透するので、外側に少しかけるだけで効きます。
ナットツイスターを使っても回せないときは、CRCをかけて待ってみましょう。
バイスプライヤーを使う
ボルトの頭がなくなってナットツイスターを噛ませられないときは、バイスプライヤーを使います。バイスプライヤーなら強い力でボルトを挟んでねじれます。
ボルトの残っている場所をバイスプライヤーで挟み、少しずつねじって緩めましょう。
この場合もCRCを吹き付けておくと緩めやすいのでおすすめです。
専門業者に頼る
ナットツイスターを使っても外れないボルトをどうしても外したいなら、専門業者に頼るといいでしょう。
自分で下手に回そうとすると、工具や潤滑油を揃えたはいいものの結局外せなくて時間とお金を無駄にした、という事態になりかねません。
専門業者なら工具をたくさん揃えているため様々な手段を試せますし、ぼるとを外せないときのノウハウも持っています。
車の足回りでお困りの際はタイヤワールド館ベストへ
今回はナットツイスターの説明と使い方、おおよその値段などを紹介しました。ボルトがなめて回せなくなってしまったときは、ホームセンターでナットツイスターを買ってきてボルトを付け直すのもいいでしょう。
ただし、ナットツイスターで対応できるか分からないくらいボルトの状態が悪化してしまっていたらプロに頼りましょう。
ナットが外れなくてお困りの際は、お近くのタイヤワールド館ベストにぜひご相談ください!
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