最終更新日 2024年4月9日
タイヤ交換について調べた際「扁平率(へんぺいりつ)」という言葉を目にしたことがある方は多いのではないでしょうか。
扁平率を一言で説明すると、タイヤの厚みのことです。
タイヤやホイールのサイズを変更する際には、この扁平率をチェックしながらマイカーにあう商品を選ばなくてはなりません。種類としては「低扁平率」「高扁平率」のタイヤがあり、それぞれの機能性に特徴があります。
今回は「タイヤの扁平率を上げた場合/下げた場合に起こる現象」や「扁平率と車検の関係」などについて解説します。
タイヤのインチアップ/インチダウンを考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
- タイヤの扁平率(へんぺいりつ)とは?
- タイヤの扁平率が車に及ぼす影響
- ┗タイヤの扁平率を上げた場合
- ┗タイヤの扁平率を下げた場合
- 扁平率の高いタイヤのメリット
- ┗乗り心地が良い
- ┗燃費が良い
- 扁平率の低いタイヤのメリット
- ┗見た目がカッコイイ
- ┗操作性が良い
- タイヤの扁平率は車検に関係あるのか?
- タイヤの扁平率を変える方法(インチアップ/インチダウン)
- 車のカスタマイズ(インチアップ/インチダウン)をする人の割合
- タイヤをインチアップ/インチダウンする際の費用相場
- 【扁平率別】おすすめのタイヤ
- ┗扁平率65のタイヤ
- ┗扁平率60のタイヤ
- ┗扁平率55のタイヤ
- ┗扁平率50のタイヤ
- ┗扁平率45のタイヤ
- ┗扁平率40のタイヤ
- タイヤワールド館ベストなら車に合うタイヤが見つかる!
タイヤの扁平率(へんぺいりつ)とは?
「扁平率」とは、タイヤの断面の幅に対してどの程度の高さがあるのかを判断する数値のことです。
あまり聞きなれない「扁平(へんぺい)」という言葉には「ひらべったい・凹凸がない」といった意味があります。つまり「タイヤがどれくらいひらべったいのか」を表す割合です。
タイヤの厚みは車全体の性能や走りに大きな変化をもたらすため、扁平率の割合が重要視されているのです。
このように、扁平率を上げると厚みが増し、反対に扁平率を下げると薄くなります。
タイヤの扁平率による見た目の変化
上記のように、中心のタイヤを基準として、扁平率を上げるとタイヤのゴム部分が見える割合が増え、反対に扁平率を下げるとホイールが大きく目立つようになります。
タイヤの扁平率を下げる方の多くは、この「見た目のかっこよさ」に惹かれて行うことが多いです。
扁平率の計算方法
タイヤの扁平率は、以下の計算式で求めることができます。
愛車の扁平率は、タイヤ側面を見ることでも確認できます。例えば「195/65R15」とあった場合、「65」が扁平率です。
ぜひご自身のタイヤを確認してみてくださいね。
タイヤの扁平率が車に及ぼす影響
扁平率は「上げる」「下げる」と表現され、どちらのカスタマイズを行った場合も車に影響が出ます。
・タイヤの扁平率を下げた場合
それぞれのカスタマイズを行った場合の車の変化を把握しておくことで、どのようなタイヤがマイカーに最適なのか判断できるようになります。
タイヤの扁平率を上げた場合
既存のタイヤよりも、扁平率の高いタイヤを取り付けた場合の変化は以下のとおりです。
・運転しやすくなる
扁平率が高いタイヤとは「厚みのあるタイヤ」です。
分厚いタイヤにはクッション性があるので、走りに安定感を得られたり、運転しやすさを感じられたりします。新車のときに付いているタイヤは、その車に最適な扁平率の製品です。
タイヤがパンクや劣化して交換する場合は、基本的には標準装備で付いていたものと同じサイズのタイヤに履き替えれば問題ありません。
タイヤの扁平率を下げた場合
標準装備のタイヤよりも扁平率を下げた場合、以下の変化を感じられます。
・コーナリングがムーズになる
扁平率の低いタイヤとは「薄いタイヤ」のことです。
タイヤが薄い・厚い、と言っても実際の商品をあまり見たことがない人はピンと来ないかもしれません。大型トラックの巨大なタイヤはボリュームと厚みがあり、レースで走るようなスポーツカーのタイヤ部分はゴムの面積が少ないのがイメージできるでしょうか。
扁平率を下げたタイヤは、外側から見るとゴムの面積が少なく見えるのですが、地面と接地する横幅の部分は広めになっています。
タイヤがしっかりと地面を捉えられると、ブレーキの効きがよくなり、コーナーでも左右にブレずに走行しやすくなります。
扁平率の高いタイヤのメリット
扁平率の高いタイヤのメリットは主に以下の2つです。
・燃費が良い
以下の記事でもインチダウン(高扁平率タイヤ)のメリットとデメリットを紹介しているので、ぜひご覧ください。
乗り心地が良い
高扁平率のタイヤ(=インチダウンされたタイヤや標準装備のタイヤ)はクッション性があり、乗り心地が良いのが特徴です。
地面からの振動が伝わりにくいので、タクシーやハイヤーなどには高扁平率タイヤが採用されています。タイヤの厚みが衝撃を吸収してくれるので、走行音も静かです。
燃費が良い
高扁平率のタイヤは、地面と接地する面積が少なくなっています。接地面積が小さいと転がり抵抗が少なくなり、燃費が良くなる可能性があります。
※「転がり抵抗」とはタイヤの回転を弱めるエネルギーのこと。対抗する力が弱ければ無駄なパワー(燃料)が消費されにくい。
扁平率の低いタイヤのメリット
扁平率の低いタイヤ(=インチアップされたタイヤ)のメリットは主に以下の2つです。
・操作性が良い
以下の記事では実際にインチアップした車の様子が見られるので、ぜひチェックしてみてください。
【栗生店】タント 16インチにインチアップ!
見た目がカッコイイ
インチアップの最大のメリットは「カッコ良くなる」ことです。
インチアップすると、燃費が悪くなったり地面からの騒音が気になったりするケースがあります。
しかし、多くのデメリットがあったとしても「インチアップしたい」と考える人もいるはずです。
扁平率の低いタイヤを履いていると、ノーマルサイズの場合の見た目に比べて一気に高級感が増します。見た目にこだわりたい人は、インチアップにチャレンジしてみるとよいでしょう。
操作性が良い
低扁平率のタイヤはスポーツカーにも使用されており、ハンドリングの良さを多くの人が感じます。
クッション(ゴム部分)が少ないため、地面にしっかり接地できる感覚があり、ブレーキが効きやすいのも特徴のひとつです。
扁平率が低いタイヤは運転性能もアップすると言われており、コーナーが曲がりやすいと感じる人もいます。
タイヤの扁平率は車検に関係あるのか?
「インチアップすると車検に通らなくなる」といった話を、耳にしたことがある方もいるのではないでしょうか。
インチアップをすることはまったく問題ないのですが、規定のタイヤサイズを超えてしまうと車検に通らないケースがあります。
タイヤの安全性については、道路運送車両法によって細かく定められています。以下の4項目についてはタイヤ交換の際に、抵触しないように注意しなくてはなりません。
・荷重指数の確保
・メーターに誤差が生じないこと
・フェンダーへの干渉禁止
これらを守らないと、車検に通らない可能性があるので注意しましょう。それぞれの詳しい内容は下記の記事内で解説しているので、ぜひチェックしてみてください。
タイヤの扁平率を変える方法(インチアップ/インチダウン)
「インチアップ」とは、大きなサイズのホイール(リム)を取り付けることで、タイヤの外径を変えずに扁平率を下げるカスタマイズの方法です。
「インチダウン」はその逆で、ホイール(リム)を小さなサイズにして、扁平率の高いタイヤを装着することです。以下にカスタマイズのパターンをまとめました。
ホイール | タイヤ | カスタマイズ後の状態 |
大きくする | 扁平率を下げる(薄くする) | インチアップ |
小さくする | 扁平率を上げる(厚くする) | インチダウン |
安全に走れる範囲内であれば、タイヤサイズの変更は認められています。
ホイールとタイヤの組み合わせにはさまざまなパターンがあり、あらかじめセットになって販売されている商品もあります。最適な組み合わせを考えるのが難しい場合は、こうしたセット商品を取り入れるのが無難です。
タイヤのインチアップについて詳しくは、下記の記事も参考にしてみてください。
車のカスタマイズ(インチアップ/インチダウン)をする人の割合
車のインチアップやインチダウンは、どのくらいの割合の人が行っているのでしょうか。株式会社ホンダアクセスのアンケート結果によると、過去にカスタマイズをした人の割合は以下のとおりです。
・ホイールのインチアップ/インチダウン:約28.5%
全体の約3~4割の人が、足回りのカスタマイズを経験しているという結果でした。
カスタマイズする理由のトップは「外観を自分好みにする」という回答で、約4割の方が見た目を変更するためにタイヤやホイールを変えているようです。
これらの結果から、インチアップ/インチダウンは人気のカスタマイズ方法であることがわかります。
タイヤをインチアップ/インチダウンする際の費用相場
タイヤをインチアップ/インチダウンする際にかかる料金は、一般的な(インチアップではない)タイヤ交換の費用とあまり変わりません。
既存のタイヤから、新しい製品に付け替える際の費用は「タイヤ代」と「取り付け工賃」の合計が基本的な料金体系です。インチアップの場合はここに「ホイール代」が加算される形ですが、それ以外は通常のタイヤ交換と同じです。
タイヤやホイールの料金は大きさやグレードによって大きく異なるため、全体の平均費用を算出するのは難しいでしょう。
一例として、タイヤとホイールの参考価格、取り付け工賃を以下にまとめました。
タイヤ参考商品 | TOYO TIRES トーヨータイヤ PROXES CF2 225/45R17 88V |
ホイール参考商品 | EUROSPEED F10 ユーロスピード F10 |
セットで購入した場合の目安額 | 96,400円(税込)/4本 |
取り付け工賃 | 約13,000円~/4本 |
商品の代金や工賃はお店によって異なるので、インチアップを検討している方は依頼先に確認してみてください。
【扁平率別】おすすめのタイヤ
タイヤワールド館ベストで取り扱っている、扁平率ごとのおすすめのタイヤを紹介します。
・扁平率60のタイヤ
・扁平率55のタイヤ
・扁平率50のタイヤ
・扁平率45のタイヤ
・扁平率40のタイヤ
マイカーの扁平率がわからない方は、以下の記事も参考にしてみてください。
扁平率65のタイヤ
タイヤワールド館ベストで扱っている、扁平率65のスタッドレスタイヤの商品例です。
メーカー | ブリヂストン |
商品名 | BLIZZAK ブリザック VRX3 |
インチ | 14インチ |
サイズ | 155/65R14 |
商品ページ | 購入はこちら |
価格 | 13,700円/1本 |
ブリヂストンの「BLIZZAK ブリザック VRX3」は氷上ブレーキ(氷の上でタイヤが止まる性能)を20%向上させたタイヤです。
以下では扁平率40~65までの同製品を紹介しているので、その価格差にも注目してみてください。
(わかりやすいように、スタッドレスはVRX3固定、サマータイヤはおすすめをピックアップしています。)
一般的に低扁平率タイヤのほうが価格は高額になり、この製品の場合は扁平率40だと57,400円、扁平率65では13,700円となっています(インチサイズによっても異なる)。人気サイズ、例えば195/65R15,155/65R14などは、流通量も多いので、安くなる傾向があります。
低扁平率タイヤが高い理由は製造方法が難しい点や、量産体制が整っていないことなどが理由とされています。
こちらは、扁平率65のサマータイヤの商品例です。
メーカー | ダンロップ |
商品名 | エナセーブ EC204 |
インチ | 15インチ |
サイズ | 195/65R15 |
商品ページ | 購入はこちら |
価格 | 12,400円/1本 |
「エナセーブ EC204」はロングライフ性能を重視した経済的なエコタイヤです。軽自動車からミニバンまで、幅広いサイズに対応しています。
扁平率60のタイヤ
タイヤワールド館ベストで扱っている、扁平率60のスタッドレスタイヤの商品例です。
メーカー | ブリヂストン |
商品名 | BLIZZAK ブリザック VRX3 |
インチ | 16インチ |
サイズ | 225/60R16 |
商品ページ | 購入はこちら |
価格 | 36,300円/1本 |
こちらは、扁平率60のサマータイヤの商品例です。
メーカー | トーヨータイヤ |
商品名 | SD-7 |
インチ | 15インチ |
サイズ | 185/60R15 |
商品ページ | 購入はこちら |
価格 | 6,930円/1本 |
「SD-7」は、バランスのとれた基本性能にロングライフを加えた、スタンダード低燃費タイヤです。軽自動車用には「SD-k7」が展開されています。
扁平率55のタイヤ
タイヤワールド館ベストで扱っている、扁平率55のスタッドレスタイヤの商品例です。
メーカー | ブリヂストン |
商品名 | BLIZZAK ブリザック VRX3 |
インチ | 16インチ |
サイズ | 225/55R16 |
商品ページ | 購入はこちら |
価格 | 42,700円/1本 |
こちらは、扁平率55のサマータイヤの商品例です。
メーカー | ブリヂストン |
商品名 | レグノ GR クロスツー |
インチ | 17インチ |
サイズ | 225/55R17 |
商品ページ | 購入はこちら |
価格 | 36,100円/1本 |
「レグノ」はブリヂストンの最上級の静粛性と乗り心地を併せ持つプレミアムコンフォートタイヤです。
扁平率50のタイヤ
タイヤワールド館ベストで扱っている、扁平率50のスタッドレスタイヤの商品例です。
メーカー | ブリヂストン |
商品名 | BLIZZAK ブリザック VRX3 |
インチ | 16インチ |
サイズ | 225/50R16 |
商品ページ | 購入はこちら |
価格 | 43,500円/1本 |
こちらは、扁平率50のサマータイヤの商品例です。
メーカー | ミシュラン |
商品名 | エナジー セイバー4 |
インチ | 16インチ |
サイズ | 195/50R16 |
商品ページ | 購入はこちら |
価格 | 20,400円/1本 |
ミシュラン「ENEGY SAVER4 エナジー セイバー4」は雨の日でもしっかりブレーキが効きやすい構造で、安全性に優れています。
扁平率45のタイヤ
タイヤワールド館ベストで扱っている、扁平率45のスタッドレスタイヤの商品例です。
メーカー | ブリヂストン |
商品名 | BLIZZAK ブリザック VRX3 |
インチ | 17インチ |
サイズ | 225/45R17 |
商品ページ | 購入はこちら |
価格 | 46,200円/1本 |
こちらは、扁平率45のサマータイヤの商品例です。
メーカー | ダンロップ |
商品名 | SP SPORT MAXX 050+ |
インチ | 18インチ |
サイズ | 235/45R18 |
商品ページ | 購入はこちら |
価格 | 37,510円/1本 |
ダンロップの「SP SPORT MAXX 050+」は高い操縦安定性能を実現しつつ、排水性も高い、輸入外車用ハイパフォーマンスタイヤです。
扁平率40のタイヤ
タイヤワールド館ベストで扱っている、扁平率40のスタッドレスタイヤの商品例です。
メーカー | ブリヂストン |
商品名 | BLIZZAK ブリザック VRX3 |
インチ | 18インチ |
サイズ | 225/40R18 |
商品ページ | 購入はこちら |
価格 | 57,400円/1本 |
こちらは、扁平率40のサマータイヤの商品例です。
メーカー | ヨコハマタイヤ |
商品名 | ブルーアースGT AE51 |
インチ | 18インチ |
サイズ | 225/40R18 |
商品ページ | 購入はこちら |
価格 | 27,100円/1本 |
「ブルーアースGT AE51」は、走行時のふらつきを軽減しているタイヤになっており、快適な乗り心地を体感できます。
タイヤワールド館ベストなら車に合うタイヤが見つかる!
扁平率を上げたり下げたりすることで、乗り心地やハンドリングの感覚が変わるので、自分に合うタイヤを取り付けることが重要です。
タイヤのインチアップは、誰もが一度は憧れるカスタマイズです。タイヤワールド館ベストのオンラインショップでは、装着したいホイールのサイズから、おすすめのタイヤを合わせて探せるようになっています。
タイヤの種類も豊富なので、きっとマイカーにあう商品が見つかりますよ。よりじっくり相談されたい方は、店舗にぜひお立ち寄りください。
タイヤ交換を検討している人は、ぜひタイヤワールド館ベストをチェックしてみてくださいね。
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