スイフトスポーツ |
HT81S/ZC31S/ZC32S/ZC33S |
ホイールナットのサイズや形状は車種やホイールの種類、製造年によって異なる場合があります。交換や購入の際は、必ずご自身の車両に適合するナットサイズと形状を確認するようにしてくださいね。
マツダの人気20車種のナット適合表
マツダの車の多くは、以下のホイールナットのサイズが使用されています。
ネジサイズ:M12×P1.5
二面幅(HEX):21mm
しかし、2018年5月以降の一部車種では、二面幅が21mmから17mmに変更されています。
主なマツダ車とそのホイールナットのサイズは以下の通りです。
車種名 |
ネジサイズ |
二面幅(HEX) |
備考 |
デミオ |
M12×P1.5 |
21mm |
2018年5月以降のモデルは17mmの場合あり |
アクセラ |
M12×P1.5 |
21mm |
2018年5月以降のモデルは17mmの場合あり |
アテンザ |
M12×P1.5 |
21mm |
2018年5月以降のモデルは17mmの場合あり |
CX-3 |
M12×P1.5 |
21mm |
2018年5月以降のモデルは17mmの場合あり |
CX-5 |
M12×P1.5 |
21mm |
2018年5月以降のモデルは17mmの場合あり |
CX-8 |
M12×P1.5 |
21mm |
2018年5月以降のモデルは17mmの場合あり |
ロードスター |
M12×P1.5 |
21mm |
2018年5月以降のモデルは17mmの場合あり |
プレマシー |
M12×P1.5 |
21mm |
|
MPV |
M12×P1.5 |
21mm |
|
フレア |
M12×P1.25 |
19mm |
スズキ ワゴンRのOEM車種 |
フレアワゴン |
M12×P1.25 |
19mm |
スズキ スペーシアのOEM車種 |
キャロル |
M12×P1.25 |
19mm |
スズキ アルトのOEM車種 |
スクラム |
M12×P1.25 |
19mm |
スズキ エブリイのOEM車種 |
ボンゴ |
M12×P1.5 |
21mm |
|
ベリーサ |
M12×P1.5 |
21mm |
|
RX-8 |
M12×P1.5 |
21mm |
|
CX-30 |
M12×P1.5 |
21mm |
2018年5月以降のモデルは17mmの場合あり |
MX-30 |
M12×P1.5 |
21mm |
2018年5月以降のモデルは17mmの場合あり |
MAZDA3 |
M12×P1.5 |
21mm |
2018年5月以降のモデルは17mmの場合あり |
MAZDA6 |
M12×P1.5 |
21mm |
2018年5月以降のモデルは17mmの場合あり |
スズキからのOEM供給を受けている軽自動車(フレア、フレアワゴン、キャロル、スクラムなど)では、ネジサイズがM12×P1.25、二面幅が19mmとなっています。
何度も繰り返しますが、ナットのサイズや形状は車種や年式、ホイールの種類によって異なる場合があります。交換や購入の際は、必ずご自身の車両に適合するナットサイズと形状を確認してくださいね。
ホイールナットとは?その基本的な役割

ホイールナットは、自動車のタイヤを車体にしっかりと固定するためのネジのことです。小さな部品ながらその役割は非常に重要で、安全な走行を支える上で欠かせない存在です。
ホイールナットの主な役割は以下の3つです。
● タイヤの固定
● 車両の安定性
● 安全性の確保
役割 |
内容 |
タイヤの固定 |
ホイールナットは、ホイールと車体側のハブを強固に結びつけ、走行中の振動や衝撃からタイヤが外れるのを防ぎます。 |
車両の安定性 |
タイヤがしっかりと固定されることで、車両の安定性・操縦性が向上します。 |
安全性の確保 |
タイヤが外れてしまうと、大変危険です。ホイールナットは、安全な走行を確保するために不可欠なパーツです。 |
ホイールナットサイズの見方

ホイールナットのサイズを正確に把握することは、車の安全性を保つうえで非常に重要です。不適切なサイズを使用すると、走行中にナットが緩む可能性があり、大事故につながる危険性もあります。
まずはホイールナットのサイズのポイントと、正確なサイズを確認する方法をみていきましょう。
ホイールナットのサイズを構成する3つのポイント
ホイールナットのサイズを正しく理解するためには、以下の3つのポイントを抑えておけばOKです。
●ネジ径(スレッドサイズ)
●ネジピッチ
●座面形状
ネジ径(スレッドサイズ)
ネジ径は、ナットの内側にあるネジ山の直径を示します。一般的に「M12」や「M14」のような表記が使われます。これにより、適合するボルトの太さを確認できます。
ネジピッチ
ネジピッチは、ネジ山とネジ山の間隔を指します。「1.25」や「1.5」などの単位で表記されており、車種によって異なります。
座面形状
座面形状は、ホイールナットがホイールに接触する部分の形状です。一般的には「テーパー座」「球面座」「平面座」の3種類があります。形状が合わない場合、正しい締め付けができません。
ホイールナットのサイズを確認する手順
ホイールナットのサイズを調べるためには、以下の2つの方法があります。
● 車両の取扱説明書を確認する
● 実際のナットを測定し、座面形状を目視で確認する
最もおすすめなのは、車両の取扱説明書に記載されている推奨ナットサイズを確認することです。現行車の場合はメーカーのWebサイトにも掲載されているので、検索してみましょう。
デジタルノギスを使用して、ナットの内径(ネジ径)とピッチを測定し、座面形状を目視で確認するという方法もあります。
しかしながらこの方法はツールが必要であったり、経験がないと判別しにくいというデメリットもあるため、初心者にはおすすめできません。
車両取扱説明書が見当たらない場合、カーショップやタイヤ専門店でプロに見てもらいましょう。
ホイールナットのサイズの見方(詳細)
ホイールナットのサイズの見方の詳細を参考まで解説します。メーカーや車種、グレードによって表記は異なりますが、基本的な見方は同じです。

- ミリメートル
- ねじの直径(mm)
- ねじ山のピッチ
- ねじの山と山との距離(mm)
- 六角形の二面幅(mm)
- 六角形(HEXAGON)
ねじの直径とは、ホイールナットの穴側の直径のことを指します。ねじの山と山との距離は、穴の中に切ってある山の間隔です。
六角形の二面幅は、外側のナットの大きさです。ホイールナットのサイズは、上記の6つで表されます。
ホイールナットとボルトの名称は、以下のようになります。

引用:KYO-EIサイト
ホイールナットの種類

引用:KYO-EIサイト
ホイールナットの形状には、さまざまな種類があります。ホイールメーカーや自動車メーカーによって使用している形状は異なり、ナットを取り付けるホイール側の座面の形もそれぞれです。
ホイールナットはサイズだけでなく、ナットの形状とホイール側の取り付け座面の形状が一致する必要があります。
ホイールナットの種類を間違えないように、しっかりと理解しておきましょう。
● テーパー座
● 球面座
● 平面座
順番に解説します。
テーパー座

テーパー座は、多くのホイールメーカーや自動車メーカーで使用されている形状です。社外ホイールの大半はテーパー座といわれており、幅広い対応が期待できます。
テーパー座のナットは、先端に向かって細くなっています。この角度は60°で統一されており、ホイール側の座面の角度も同じです。コストも安く、汎用性が高いのが特徴です。
球面座

球面座は、ホンダ車の純正部品として使われるケースが多い形状です。ナットの先端が丸くなっており、摩擦力が生まれやすいため緩みにくいのが特徴です。
多少精度の悪いナットでも、テーパー座より高い締め付け力が期待できます。テーパー座と形状が似ており、間違えやすいため注意が必要です。
平面座

平面座は、トヨタ車やレクサスの純正部品として使われるケースが多い形状です。ナットにワッシャーが取り付けられているため、面と面でしっかり密着できます。
そのため、テーパー座や球面座よりも安定してホイールを固定できるのがメリットです。コストは高くなりますが、強い締め付け力が期待できるでしょう。
ホイールナット交換時の注意点

ホイールナットを交換するときの注意点を解説します。
- 純正ナットを保管しておく
- ホイールやハブボルトに合うものを使う
- OEM車は要確認
サイズや形状の確認も大事ですが、ほかにも気をつけるべきポイントがあります。ホイール周辺は走行に直結する重要な部分なので、見落とさないようにしましょう。それぞれ解説します。
1. 純正ナットを保管しておく
ホイールナットを交換したあと、純正ナットは捨てずに保管しておきましょう。「必要ない」と思っていても、緊急で使用する場合もあります。
純正品に戻したいときに、ホイールナットがなければ使用できない、というケースも考えられます。とくに、トヨタ車は要注意です。
トヨタ車の純正ホイールナットは平面座を採用している車種も多く、あとから購入すると高額になる可能性があります。
車のトランクや、頻繁に使用しない収納などに保管し、なくさないようにしましょう。
2. ホイールやハブボルトに合うものを使う

引用:KYO-EIサイト
ホイールナットは、ホイールやハブボルトに合うものを使用しましょう。
ホイールナットにはサイズや形状だけでなく、以下のようなちがいもあります。
● 貫通式 or 袋式
● ショート or ロング
● ホイールボルト
貫通式または袋式
貫通式のホイールナットは、装着したときにハブボルトが見える形をしています。全体の高さを抑えられるので、ホイールキャップを装着する場合にオススメです。
袋式はその名の通りナットが袋のような形をしているため、ハブボルトを隠せて足回りをスッキリ見せる効果があります。
種類 |
特徴 |
貫通式 |
ボルトが見える。ホイールキャップ装着時にスッキリとした印象に。 |
袋式 |
ボルトが見えない。足回りをスッキリと見せたい場合に適している。 |
ショートまたはロング
ショートとロングは、ホイールナットの長さのちがいです。ホイールナットが長いと、脱着作業がしやすいなどのメリットがありますが、あまりに長すぎると車体からはみ出す恐れがあります。
車体からホイールナットがはみ出せば車検は通らず、接触事故などの危険性もあります。車体の内側に収まる長さを選びましょう。
種類 |
特徴 |
ショート |
ホイールナットが短いタイプ。ホイールハウス内に収まりやすく、見た目がすっきりする。 |
ロング |
ホイールナットが長いタイプ。ホイール脱着作業がしやすいが、長すぎると車体からはみ出す可能性あり。 |
ホイールボルト
ホイールボルトは、輸入車に多く見られる取り付け形状です。車体側にねじが切ってあり、ナットではなくボルトで固定するタイプです。
取り付け方 |
内容 |
ナット式 |
一般的なタイプで、ホイールボルトにナットをねじ込んで固定する |
ボルト式 |
輸入車に多く見られるタイプで、車体側にねじが切ってあり、ボルトで直接固定する |
それぞれの車やホイールに合った種類のホイールナットを選んでください。
3. OEM車は要確認
OEM車の場合、メーカー別でホイールナットを選ぶと合わない可能性があります。
OEM車とは、他社で製造した車を自社の商品として販売している車です。たとえば、スズキのスペーシアはマツダのフレアワゴンとして販売されています。同じような形なのに、メーカーのマークがちがう車を見かけたことがあるのではないでしょうか。
OEM車は、販売されているメーカーではなく、製造したメーカーの仕様になっているケースがあります。
車のメーカー名だけでホイールナットを選んでしまうと、サイズや形状が異なる場合も考えられます。
必ず製造されたメーカーの情報や、現車での確認を行いましょう。
参考:OEM車一覧(株式会社ツールプラネットさま)
また三菱の軽自動車は、車体側のハブボルトという部分が長く、一般的なテーパー座ナットよりも長めに作られています。ショートナットを使用すると底づきするため、デイズ・ekワゴン等にお乗りの方はご注意ください。
知らずに装着すると最後までしっかり止めることができないので緩んでくる可能性がありますので気をつけて下さいね。
ホイールナットを交換するメリット

ホイールナットを交換するメリットを解説します。
● ドレスアップができる
● ロックナットの使用で盗難防止になる
ホイールナットは、ホイールを車体に取り付けるだけの部品ではなく、交換することでさまざまなメリットが得られます。足回りのおしゃれを楽しむのはもちろん、安全面での活躍も期待できます。
ドレスアップができる
ホイールナットを交換すると、足回りを華やかに演出できます。素材を変更したり、デザインにこだわったものを使用したりすれば、ひと味ちがうカスタマイズを楽しめます。
赤や黄色など、色つきのホイールナットに交換するだけでガラッと見た目が変わるのも魅力です。
車の足回りを自分好みにドレスアップできますよ。
ロックナットの使用で盗難防止になる
ロックナットを使用することで、大切なホイールを盗難から守れます。ロックナットは一般的なホイールナットとは異なる形をしているため、特定の工具を使用しないと外れない仕組みになっています。
ロックナットごとに専用工具が設けられており、持ち主にしか取り外しができません。
盗難のリスクを減らし、安全面を強化できます。
ロックナットはホイール1本につき1個の装着が主流です。
ホイールナットを選ぶ際の注意点

形状の合わないホイールナットを使用するのは非常に危険です。ナットのサイズとピッチ(ねじ山の間隔)が合っていれば大丈夫と思われがちですが、実際はちがいます。
たとえば、ペットボトルを種類の違う蓋で閉めようとしても、最後まできちんと閉まらなかった経験はありませんか?
ナットも同様で、サイズは同じに見えても、形状が異なるとしっかり固定できません。
ホイールナットを選ぶ際のポイントは以下の4つです。
- 形状を確認する
- ピッチサイズを確認する
- ナットの材質を確認する
- 信頼できるメーカーの製品を選ぶ
安全に走行するためにも、車やホイールに合ったナットを装着するようにしてくださいね。
1.形状を確認する
ナットを選ぶ際は、「テーパー座」「球面座」「平面座」の中から、 必ず自分の車のホイールに合った形状のナットを選びましょう。
とくに注意したいのが、「テーパー座」と「球面座」という形状です。この2つは見た目が似ているため、間違えやすいのですが、互換性はありません。
また、ナットの座面の大きさが、ホイールの座面と一致しているか確認しましょう。
直径の単位は、ミリメートル(mm)が一般的です。
2.ピッチサイズを確認する
ナットのピッチサイズが、ハブボルトのピッチサイズと合っているかを確認しましょう。ピッチサイズが合っていないとハブボルトが傷つき、最悪の場合折れてしまうこともあります。
3.ナットの材質を確認する
ナットの材質も、強度や耐久性に影響を与えます。アルミ合金、スチール、クロモリなど、様々な材質があるので、強度や耐久性、軽量化などを考慮して選びましょう。
また、外気に触れる部分なので、耐食性が高い素材を選ぶことも重要です。
材質 |
メリット |
デメリット |
アルミ合金 |
最軽量、表面処理によっては耐食性あり、比較的安価、カラーバリエーション豊富 |
強度がやや劣る、熱膨張率が高い |
スチール |
アルミより高強度、比較的安価、多くの車両に適合する |
重め、表面処理をしないと錆びやすい |
クロモリ |
高強度、軽量、高い耐久性 |
価格が高い |
4.信頼できるメーカーの製品を選ぶ
安価な製品の中には、品質が低いものも存在します。信頼できるメーカーの製品を選ぶようにしましょう。おすすめのホイールナットのメーカーを3つご紹介します。
● 協永産業(KYO-EI)
● レイズ(RAYS)
● マックガード(McGard)
協永産業(KYO-EI)

協永産業(KYO-EI)公式サイトへ
協永産業(KYO-EI)は、多様なラインナップを取り揃え、高品質な製品が特徴です。ラグナットスーパーコンパクトなど、人気商品も多数あります。
レイズ(RAYS)

レイズ(RAYS)公式サイトへ
レイズ(RAYS)は。ホイールメーカーとしても知られており、高品質なホイールナットを製造しています。
デザイン性が高く、ドレスアップ志向の方におすすめです。
マックガード(McGard)

マックガード(McGard)公式サイトへ
マックガード(McGard)は、盗難防止に特化したロックナットが有名です。
高いセキュリティ性能を求める方におすすめです。
自分でナットを交換するときの注意点

ホイールナットを交換するときの注意点を解説します。
- 対角線上にナットを締める
- 必ず規定トルクを守る
ホイールナットは、取り外して装着すればいいだけではありません。走行中に負荷がかかる部分だからこそ、注意点をよく理解して確実に取り付けを行いましょう。
1つずつ解説します。
1. 対角線上にナットを締める
ホイールナットは、必ず対角線上に締め付けるようにしてください。間違った順番で締めてしまうと、ナットを締め付ける力が偏ってしまい、ゆがみが生じてしまいます。
すべてのナットがしっかり締まらず固定できなかったり、たとえ締まったように見えても精度が悪くすぐに緩んでしまったりします。ホイールを取り付けたら、位置がズレないように足で抑え、まずは工具を使わずに指で仮付けしてください。
次に、工具を使って対角線上に締めていきます。4穴なら順番に、5穴、6穴なら星マークを描くように締めていくとわかりやすいでしょう。
ホイールを取り付けるときに、1本だけ最後まで締めきってしまうのは避けたほうがいいです。
反対側の取り付け面が浮き上がり、無理やり力を加えてナットを締めると、ハブボルトに負担がかかります。まんべんなく力がかからないと、ホイールナットが緩む原因にもなります。
しっかりと固定するためにも、必ず順番は守ってください。
4穴の場合

4穴の場合は、工具を使って対角線上に締めていきます。
5穴の場合

5穴の場合は、星マークを描くように締めていきましょう。
6穴の場合

6穴の場合も、星マークを描くように締めていきましょう。
2 .必ず規定トルクを守る
ホイールナットを取り付けるときは、規定トルクでの締め付けが必須です。決められた力で締められていないと、ナットが緩み走行中に外れる可能性があります。
たとえば、日産ノートの締め付けトルクは以下の通りです。

上記の取扱説明書のように、ホイールナットの締め付けトルクは「108N・m」を指定しています。このように、指定された締め付けトルク以外の強さで締め付けをしても、ネジは緩んでしまいます。
また、締めすぎもいけません。ハブボルトやホイールナットの破損、ホイールの変形など、あらゆるトラブルの原因になります。必ずトルクレンチを使用し、決められた力で締め付けるようにしましょう。
タイヤ交換時はトルクレンチを使用しよう
トルクレンチとは、ボルトやネジ、ナットなど決まったトルク(締め付け力)で締めるための工具です。
ホイールナットを工具で締め付けたあと、ジャッキからおろした状態で使用します。走行中に不具合を起こさないためにも、規定トルクを守って取り付けを行ってください。
トラブル事例:ホイールナットが外れない原因と対策

ナットが回らない原因は、主に以下の3つが考えられます。
- 錆による固着
- ゴミの噛み込み
- ピッチが合っていないナット使用
車とホイールは、車側からでているボルトとホイールを止めているネジ(ナット)とで固定されています。どちらも金属なので、融雪剤による錆や経年劣化による錆により固着してしまっている場合があります。
ネジ山のピッチが合っていないネジやボルト・ナットが使われてしまい、雄ネジ・雌ネジのネジ山同士が噛み合わない状態になっている、というのが3番目のパターンです。
ネジを外せたとしても、ネジ山を修正しなければいけないので、結果的には、ボルトもナットも部品交換が必要になります。
ナットが外れない場合の対処法
ナットが外れない場合は、まずはWD-40やPBブラスターなどのオイルを使用してみてください。オイルをナットとボルトの間にしみ込ませ、数時間待ってから、ナットをゆっくりと緩めてみましょう。
それでも外れない場合は、ペンチやレンチを使ってみる、ナットの頭を叩いて緩めるというような方法もあります。
最終手段としては、ナットツイスターを使用する方法もあります。ナットツイスターとは、損傷したボルトを取り外すための工具です。
ボルトを損傷するため、最後の手段として使用されます。ナットツイスターを使用したボルトは再利用できません。
ナットの錆をとる方法
ナットの錆の主な原因は、酸素と水分が含まれた空気が、ホイールナットの金属部分に触れることで引き起こされる化学反応です。
ホイールナットの錆が広がると、ホイールだけでなくタイヤ全体の機能にも影響を及ぼします。そのため、ナットの錆に気づいたらすぐに取り除くことが大切です。ナットの錆をとる方法は以下の5つです。
- ワイヤーブラシを使う
- 錆取り剤を使う
- 重曹を使う
- クエン酸を使う
- 専門業者に依頼する
自宅で簡単にできる方法もあるため、ぜひ試してみてください。詳しい方法は以下の記事も参考にしてみてください。
まとめ:ホイールナットは合うものを選ぼう

ホイールナットは、一見すると小さなパーツですが、車の安全な走行を支える上で非常に重要な役割を果たしています。形状の合わないナットを使用することは、自分だけでなく、周りの人にも危険を及ぼす可能性があります。
ホイールナットを選ぶ際は、形状やサイズなどをしっかりと確認し、安全に走行できるよう心がけましょう。
ホイールナットを交換すると、ドレスアップや盗難防止効果が期待できます。自分好みの足回りを演出しながら、大切なホイールを守れるメリットがあります。
サイズや形状はメーカーや車種によって異なるので、必ず自分の車に合ったものを取り付けるようにしましょう。
タイヤワールド館ベストでも、ホイールナットを取り扱っております。当店のオンラインショップで購入の場合は、車種情報からピッタリのサイズ・個数のナットをお届けします。
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ホイールナットに付いた錆に関して、以下の悩みを感じていませんか?
● 錆を取るにはどうすればいいの?
● ホイールナットの錆は放っておくと危険?
● 錆が付きにくくする方法を知りたい
ホイールナットが錆びると、見た目だけでなく車の走行にも影響を及ぼす可能性があり、放置するのは危険です。
本記事では、ホイールナットの錆の取り方や予防対策、錆による車へのリスクなどを紹介します。ホイールナットの錆に悩む方は、ぜひ参考にしてください。
ホイールナットに錆が付く原因

ホイールナットに錆が付く主な原因は、以下の4点です。
● 雨水が貯まることによる湿気
● 排気ガスやホコリなどの汚れ
● 塩分や硫黄などの付着
● 保護塗装の破損や劣化
錆の主な原因は酸素と水分が含まれた空気が、ホイールナットの金属部分に触れることで引き起こされる化学反応です。
さらにホイール表面に汚れや塩分などが付着したり、ホイールを保護している塗装が剥がれたりすることで、錆が広がりやすくなります。
ホイールナットの錆が広がると、ホイールだけでなくタイヤ全体の機能にも影響を及ぼします。そのため、錆が発生したらすぐに取り除くことが大切です。こまめにメンテナンスを行うことが、効果的な錆対策につながります。
ホイールナットに付いた錆を取る方法5選

ホイールナットに付いた錆を取る方法は、以下の5つです。
- ワイヤーブラシを使う
- 錆取り剤を使う
- 重曹を使う
- クエン酸を使う
- 専門業者に依頼する
自宅で簡単にできる方法もあるため、ぜひ試してみてください。それぞれの詳しい方法を確認しましょう。
1.ワイヤーブラシを使う
軽い錆なら、金属製のワイヤーブラシで削り取れます。ワイヤーブラシは用途により、以下の3種類に分かれます。
ワイヤーブラシの種類 |
用途 |
真鍮(しんちゅう) |
しつこい汚れの除去 |
ナイロン |
傷つきやすい部分の掃除 |
ステンレス |
水回りの汚れや錆落とし |
錆の状況や付いた部分によって、ワイヤーブラシの種類を使い分けましょう。ホイールナットの場合、真鍮とステンレスのどちらかが有効の可能性があります。
使用方法は簡単で、錆の部分を磨くように削り落とすだけです。ただしステンレスの場合はブラシ分が硬く、ホイールを傷つける恐れもあるため、慎重に様子を見ながら使用しましょう。
2.錆取り剤を使う
ワイヤーブラシでは落ちそうにない頑固な錆に対しては、錆取り剤が有効です。
錆取り剤は主に2つのタイプがあり、それぞれの使い方を以下の表にまとめました。
タイプ |
使い方 |
磨くタイプ |
1. 錆取り剤、ゴム手袋、やわらかい布2枚を準備する |
2.ゴム手袋を着用し、布に錆取り剤を適量付ける |
3.錆びた部分を布で拭く |
4.きれいな布で錆取り剤を完全に拭き取る |
つけ置きタイプ |
1.錆取り剤、ステンレストレー、歯ブラシ、ゴム手袋、ゴーグルを準備する |
2.ゴム手袋とゴーグルを着用する |
3.ステンレストレーに錆びたホイールナットを入れる |
4.ステンレストレーに錆取り剤を入れる |
5.最大1時間を限度につけ置く |
6.歯ブラシで磨きながら温水か水で洗い流す |
錆取り剤によっては強力な酸性のものもあるため、皮膚に直接付かないようゴム手袋の着用は必須です。
3.重曹を使う
重曹を水に溶かしてペースト状にすると、重曹の粒子が錆を削り落とし、錆取り剤の替わりとして使えます。
重曹を使った錆取りで必要なものは、以下の4つです。
● 重曹
● 水
● 歯ブラシ
● 乾いた布
錆取り手順は、以下のとおりです。
- 重曹と水を1:4を目安で溶かしペースト状にする
- 錆びたホイールナットに重曹ペーストを塗る
- 1時間ほど放置して歯ブラシで磨く
- 温水か水で洗い流し乾いた布で水気を取る
錆がひどくなる前に使用すれば、効果的に錆を落とせる可能性があるので、日頃からホイールナットの錆のチェックも行いましょう。
重曹は錆取り剤以外にも、キッチンやトイレなどの掃除にも使える万能アイテムです。一家にひとつあれば非常に便利なので、ホイールナットの錆取りや普段の掃除のために購入するのもおすすめです。
4.クエン酸を使う
クエン酸でホイールナットの錆を落とすことも可能です。手頃な値段で、気軽に購入できる使い勝手のよさが魅力です。
まずは以下のものを準備しましょう。
● クエン酸
● お湯
● プラスチック製のトレー
クエン酸を使ったホイールナットの錆取り手順は、以下のとおりです。
- トレーにお湯を入れる
- クエン酸をお湯で溶かす
- 錆びたホイールナットをトレーに入れる
- 一晩つけ置きしておく
- つけ置き後に洗い流す
クエン酸は水に溶けにくいため、必ずお湯に溶かして使いましょう。
またクエン酸とお湯を入れるトレーは、プラスチック製のものを選んでください。金属製のものは、クエン酸の成分により変色する可能性があります。
5.専門業者に依頼する
ホイールナットの錆が重度の場合、ディーラーやタイヤ専門店などの業者に依頼するのがいいでしょう。ブラシや錆取り剤などを使用して錆を取ることは可能ですが、重度の錆の場合はホイールナットやホイールを傷つける恐れがあります。
また錆の付き具合によって、適切な錆の取り方や錆取り剤が異なる可能性があります。業者に依頼すれば、専門知識と経験をもとにホイールを傷つけることなく錆取りしてくれるでしょう。
タイヤワールド館ベストでも、ホイールの錆取りをはじめ車のメンテナンスに関する悩みに対応しているので、ぜひご活用ください。
ホイールナットだけでなくホイール全体に錆が発生した場合の対処法については、以下の記事をぜひ参考にしてください。
ホイールナットが錆びないための予防対策

ホイールナットが錆びないためには、以下3つの予防対策が有効です。
- 錆防止剤を塗る
- 錆に強いナットを使う
- こまめに洗浄を行う
ちょっとした工夫でホイールナットは錆びにくくなります。事前にできる対策は確実に行っておきましょう。
1.錆防止剤を塗る
ナット部分を含めたホイール全体を、錆防止剤でコーティングすることで錆を予防可能です。
ホイール自体は、基本的に塗装保護されているため錆びにくい状態になっています。専用の錆防止剤でコーティングすることで、より強い保護効果が期待できるでしょう。
錆防止剤は自分で購入して塗ることも可能ですが、専門の業者に依頼するのがおすすめです。業者によるコーティングは錆防止以外にも、錆の要因となる汚れを防いだり、ホイールの劣化を遅らせたりする効果もあります。
2.錆に強いナットを使う
錆に強いナットを使うのも効果的です。たとえば、以下のようなタイプのナットは錆びにくくなっています。
● 保護膜が厚いタイプ
● 袋式タイプ
保護膜が厚いものは、通常のものよりも厚くメッキが塗られているため、錆びにくい加工がされています。
袋式タイプは、内側に空気や水が入りにくい形のため、ボルト部分を含めたナットの内側が汚れにくく錆びにくいのが特徴です。
市販のものを購入して自分で付けることはできますが、よくわからない方は専門の業者に依頼したほうがミスなく装着できるでしょう。
3.こまめに洗浄を行う
ホイール全体の汚れは、ホイールナットが錆びる原因のひとつです。ホイールの表面に付いた雨水や排気ガスの汚れなどが、錆の広がりを促進します。
そのため、ホイールの洗浄をこまめに行うことは、効果的な錆予防対策になります。
ホイールの洗浄をする際は、以下の点に注意してください。
● スポンジやブラシはホイール専用のやわらかいものを使う
● 頑固な汚れはブラシやスポンジで無理に落とそうとしない
● どうしても落ちない汚れは強酸タイプのクリーナーを使う
● 見えない部分の汚れはスプレータイプの洗剤で洗い落とす
● 洗浄後は水気を取って乾燥させる
洗浄中にホイールの表面に傷を発見した場合は、業者に依頼して補修することで錆が広がりにくくなります。
ホイールナットの錆を放置するリスク

ホイールナットが錆びたままの状態にしておくと、以下のリスクにつながる恐れがあります。
● 脱輪する恐れがある
● パンクやバーストするの危険性がある
● タイヤが外しにくくなる
脱輪やパンクなどは大きな事故につながる危険性が高いため、ホイールナットの錆対策は確実に行うことが大切です。リスクを把握した上で、錆対策の重要性を認識しましょう。
脱輪する恐れがある
ホイールナットの錆を放置すると、ナットがハブボルトから外れてしまい脱輪する危険性があります。万が一、走行中に脱輪すると車や自分だけでなく、他人も巻き込む重大な事故になりかねません。
ホイールナットが少し錆びているからといって、すぐに脱輪する可能性は低いです。しかし、ホイール全体に錆が広がるまで放置するのは
パンクやバーストするの危険性がある
ホイールナットの錆を放置すると、ホイールだけでなくタイヤのパンクやバーストなどの重大事故につながります。ホイールナットの錆はホイールに広がり、そこからタイヤを腐食させることで空気が抜ける原因となります。
ホイールナットの錆によるタイヤの腐食では、徐々に空気が抜けていくため、すぐにパンクには気づきにくいです。そのため、気づかず高速道路を走行すると、パンクやバーストする恐れがあります。
遠出する際は、ホイールの錆だけでなくタイヤ全体のメンテナンスを業者に依頼して、パンクやバーストなどのリスクを減らしておきましょう。
タイヤが外しにくくなる
ホイールナットの錆をそのままにしておくと、ボルトが錆に引っかかりタイヤが外れにくくなります。自分でタイヤ交換をする場合に、ホイールナットの錆が原因でタイヤが外れないときは、専門業者に依頼しましょう。
錆がひどい場合は自力でタイヤを外すのは難しく、無理やりタイヤを外そうとするとナットやボルトが変形する恐れがあります。無理に取ろうとしてナットやボルトが変形した状態で業者に依頼すると、余計な手間が発生します。
自力で外すのが難しいと感じた時点で、迷わず業者に依頼し、プロに任せましょう。
ホイールナットに付いた錆に関するよくある質問

ホイールナットに付いた錆に関するよくある質問は、以下の3つです。
- ホイールナットの内側の錆はどうすれば取れますか?
- 錆びたホイールナットが回らないときはどうすればいいですか?
- ホイールナットの交換時期の目安はいつですか?
それぞれわかりやすく回答しているので、参考にしてください。
1.ホイールナットの内側の錆はどうすれば取れますか?
ホイールナットの内側の錆は、以下の方法で取るのが効果的です。
● スプレータイプの錆取り剤を吹きかける
● 重曹を溶かしたお湯につけ置きする
● クエン酸を溶かしたお湯につけ置きする
錆取り剤や重曹などとあわせて、最後にブラシを使うことで、より効果的に錆を取り除くことが可能です。
ホイールナットの内側の錆は目に見えにくいため、定期的に清掃を兼ねて錆取りをするといいでしょう。
2.錆びたホイールナットが回らないときはどうすればいいですか?
錆びたホイールナットが回らないときの効果的な対処法は、浸透潤滑剤を使うことです。浸透潤滑剤は自転車のチェーンの動きをよくしたり、錆を予防したりする効果があります。
浸透潤滑剤を使った、回りにくい錆びたホイールナットを回す手順は、以下のとおりです。
- 浸透潤滑剤スプレー缶をよく振る
- ナットやボルト部分を軽く叩き衝撃を与え浸透潤滑剤を浸み込ませる
- ホイールナットにスプレーをして数分間放置する
- ナットが回るようになっているか確認する
「タイヤが外れない」「ナットが回らない」などの困りごとの解決法は、以下の記事を参考にしてください。
3.ホイールナットの交換時期の目安はいつですか?
ホイールナットの交換時期は、メーカーが指定していない限り基本的には半永久品となります。ただし、時間の経過とともに必ず劣化するので、車の点検時にあわせてホイールナットの状態をチェックしてもらうといいでしょう。
本記事のテーマである「ホイールナットの錆対策」は、ホイールナットの劣化に関係する重要な要素です。長く丈夫に使い続けるためにも、ホイールナットの錆取りや予防対策はできるだけ行いましょう。
ホイールナットの錆は事前対策が大切

ホイールナットは錆が発生する前に予防することが大切です。錆の予防対策は、本記事で紹介した「ホイールナットが錆びないための予防対策」を参考にしてください。
ホイールナットの錆を放置すると、タイヤの脱輪やパンク、バーストなどのリスクが高まり大きな事故につながる恐れがあります。日頃からホイール全体の錆チェックを行い、こまめにメンテナンスを行いましょう。
タイヤワールド館ベストは全国に約4,000の提携店舗があり、タイヤに関する相談を随時受け付けております。
ホイールナットの錆をはじめとしたメンテナンス関係でお悩みの方は、タイヤワールド館ベストの提携店舗を検索して、ぜひお気軽にご相談ください。

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「工具は家にそろっているから自分で作業したい」
「少しでも費用を抑えたい」
上記のように考えている方はいませんか?
タイヤローテーションを自分で行うと、工賃が抑えられます。しかし、工具をそろえる費用がかかったりスペアタイヤが必要になったりと、通常のタイヤ交換に比べて手間が増える傾向にあります。
タイヤローテーションを自分で行う際には、覚えておきたい注意点があります。そこで当記事では、タイヤローテーションを自分で行う手順や注意点を紹介しています。
タイヤローテーションを自分で行えば、約2,000円〜5,000円ほどの工賃を節約できるでしょう。
おいしい食事ができるほどの金額なので「自分でもできそう」だと感じたら挑戦してみてください。
タイヤローテーションを自分で行う手順


タイヤローテーションを自分で行うには、スペアタイヤを使う方法と使わない方法があります。
● スペアタイヤを使用するローテーション
● スペアタイヤなしでローテーションする方法
スペアタイヤなしで作業する場合は、フロアジャッキやウマが必要になります。DIYでさまざまな作業をするなら、この機会に工具をそろえるのもいいでしょう。
スペアタイヤを使用するローテーション
スペアタイヤと車載ジャッキを使用するローテーションの手順は以下の通りです。
- 輪を車載ジャッキで持ち上げる
- スペアタイヤに入れ替える
- 取り外したタイヤをローテーション先のタイヤと付け替える
- 1.〜3.を繰り返す
上記の手順なら、フロアジャッキやウマを使わずにタイヤローテーションができます。ただ、3〜5回ほどジャッキアップしないといけないので、手間がかかります。タイヤローテーションのためだけに工具をそろえたくない方は、スペアタイヤと車載ジャッキを使用する方法がおすすめです
スペアタイヤなしでローテーションする方法
近年、スペアタイヤが搭載されていない車が増えてきました。そのため、スペアタイヤを持っていない方もいらっしゃるでしょう。
スペアタイヤがない方は、以下の方法を検討してみてください。
● スペアタイヤの代わりにスタッドレスタイヤを使用する
● ウマを4つ用意して車体を完全に浮かせる
ウマを4つ用意する方法は、安全かつ手間が少なくなります。1輪ずつサイドのジャッキアップポイントでジャッキアップし、ウマをかけていけば4本同時にローテーションできます。
まれに、フロアジャッキで車体をあげてそのままタイヤを交換する方がいますが、危険が伴うので絶対にやめましょう。
タイヤローテーションを自分で行うにはウマ2つが必須


タイヤローテーションを自分で行うのに必要な道具を紹介します。
● クロスレンチ
● トルクレンチ
● フロアジャッキ(パンタグラフジャッキ)
● ウマ(最低2つ)
● 輪止め
● 仮装着するタイヤ(スペアタイヤ)
注意点として、パンタグラフジャッキは1輪しか持ち上げられません。「パンタグラフジャッキを2つ用意して前後輪を持ち上げれば安くできる」と考える方がいますが、絶対にやめてください。
また、フロアジャッキでも同様です。ジャッキは「車体を持ち上げるもの」、ウマは「車体を支えるもの」なので、ジャッキのみではいつ車体が落下してもおかしくない状況だといえます。
実際に、以下のような事件が起きています。
車の整備中にジャッキが外れて男性が車の下敷きに…通報から約30分後に救出されるも搬送先の病院で死亡
北海道文化放送
ジャッキは、持ち上げた状態で作業する前提で作られていないので、手で押せば揺れるほど不安定です。油圧式のジャッキの場合、油圧が抜けて下がってくる恐れもあります。
タイヤローテーションに限らず、ジャッキを使った作業をする場合は必ずウマに車体を乗せましょう。
タイヤローテーションを自分で行う費用と工賃の比較


タイヤローテーションをお店に依頼したときの費用は、約2,000円〜5,000円です。「お店に依頼するのと自分でするのはどちらがお得なの?」と疑問になりますよね。
そこで、タイヤローテーションを自分で行うのに必要な工具をそろえるといくらかかるのか、表にまとめました。元が取れるなら自分で作業しようと思っている方は参考にしてみてください。
工具 |
Amazon価格 |
クロスレンチ |
約2,000円〜 |
トルクレンチ |
約5,000円〜 |
フロアジャッキ |
約8,000円〜 |
ウマ(2つ) |
約5,000円〜 |
輪止め |
約2,000円〜 |
上記すべてをそろえると、合計で約2万2千円です。通常、タイヤローテーションは5,000km走行ごとが目安とされています。そのため、タイヤローテーションを5〜10回行えば、工具の元は取れる計算になります。
ただ、作業には手間と時間がかかるため、タイヤローテーションのためだけに工具をそろえるのは効率的ではないかもしれません。「すでに工具がそろっている方」「スタッドレスタイヤの履き替えも自分で行う」方は、自分でタイヤローテーションするメリットを感じられるでしょう。
タイヤをローテーションする方向は駆動方式によって異なる


タイヤローテーションは、車の駆動方式によって入れ替える順番が異なります。
● FFは「後輪→前輪」のみ左右をローテーション
● FR・4WDは「前輪→後輪」のみ左右をローテーション所有する車にとって適切なローテーションを行うことで、最後まできれいにタイヤを使いきれます。
FFは「後輪→前輪」のみ左右をローテーション


参考:ヨコハマタイヤ
FF車の場合、前輪が駆動かつ舵をとる役割をしています。そのため、後輪に比べて前輪が早く摩耗します。FF車のローテーション方法は以下の通りです。
● 前輪のタイヤは左右そのまま後輪へ
● 後輪のタイヤは左右を入れ替え、後輪へ
自分で行うときは、以下の手順で行いましょう。
- 左右どちらかの前輪をスペアタイヤに交換する
- 前輪についていたタイヤを後輪に装着する
- 後輪についていたタイヤを反対の前輪に装着する
- 前輪から外したタイヤを後輪に装着する
- 後輪から外したタイヤをスペアタイヤと入れ替える
上記のやり方なら1本ずつ持ち上げて行うため、パンタグラフジャッキでも比較的安全に作業できます。少しでも手間を減らしたい方は、ウマを4本用意して車体を完全に持ち上げるのがおすすめです。
FR・4WDは「前輪→後輪」のみ左右をローテーション


参考:ヨコハマタイヤ
FR車は後輪が駆動輪、4WDは4輪ともが駆動輪のためFF車とは逆のローテーション方法になります。
● 前輪のタイヤは左右を入れ替えて後輪へ
● 後輪のタイヤは左右そのまま前輪へ
自分で行うときは以下の手順で行いましょう。
- 左右どちらかの前輪をスペアタイヤに交換する
- 前輪についていたタイヤを後輪に装着する
- 後輪についていたタイヤを反対の前輪に装着する
- 前輪から外したタイヤを後輪に装着する
- 後輪から外したタイヤをスペアタイヤと入れ替える
FF車とFR車では、左右を入れ替えるタイヤが異なります。駆動輪のタイヤは左右そのまま前後を入れ替える、駆動しないタイヤは左右入れ替えると覚えておきましょう。4WDはFR車と同様のローテーション方法です。
タイヤローテーションを自分で行う際は所有する車の駆動方式を調べ、タイヤを入れ替える手順を間違えないようにしましょう。
タイヤローテーションを自分で行う際の注意点


タイヤローテーションを自分で行う際の注意点を紹介します。
- 回転方向が決まっているタイヤはローテーションできない
- 100km走行したら増し締めする
- 保管するタイヤには装着位置を明記しておく
自分で作業するときは、細かな注意点まで気にしておきましょう。作業中に手を止めて調べると、スムーズに行えません。事前に知っておけば、スピーディーに作業できます。
1.回転方向が決まっているタイヤはローテーションできない
すべてのタイヤがローテーションできるわけではありません。
なぜなら、回転方向が決まっているタイヤや前後のサイズが違うタイヤはローテーションすると、メリットを発揮できなくなるからです。
スポーツカーは前後輪のサイズを変えて、駆動輪のグリップ力を調整しています。スポーツカーは馬力が強く、駆動輪の力を効率よく路面に伝えないと横滑りしてしまいます。
また、回転方向が違うタイヤの左右をローテーションすると、持ち前の性能を発揮できません。タイヤローテーションする前に、前後のタイヤサイズ・サイドウォールに「ROTATION」の表記がないか確認しておきましょう。表記がある場合は、矢印の向きに合わせてタイヤを入れ替えてください。
2.100km走行したら増し締めする
タイヤローテーションに限らず、自分でホイールを取り外したあとは増し締めをしましょう。ホイールナットは走行中の振動で緩む可能性があるからです。
国土交通省が調査したデータによると、ホイールの脱輪事故は約20年間で1,188件発生しており、11月〜3月の冬に集中しています。このことから、冬タイヤ交換後1ヶ月以内に多く発生することがわかります。
そのため、冬タイヤ交換やタイヤローテーションなどの作業をしたあとは、100km走行後にトルクレンチを使い、ナットが緩んでいないか点検しましょう。
3.保管するタイヤには装着位置を明記しておく
タイヤ交換後、取り外したタイヤの装着位置がわかるようにしておくのがおすすめです。前回の装着位置がわかれば夏・冬タイヤともに効率よくローテーションできます。
取り付け位置がわかるようにするためには、ホームセンターに売っている養生テープに装着位置を書いたり、専用のシールを利用したりしましょう。専用のシールは通販サイトで販売されています。
スタッドレスタイヤ・サマータイヤに交換する際に、前後左右の取り付け位置を明記すれば作業回数を減らしてローテーションできます。
タイヤローテーションは5,000km走行が目安


タイヤローテーションを行う目安は以下の通りです。
● 5,000km〜10,000km走行したとき
● タイヤが摩耗してきたとき
● スタッドレスタイヤ↔︎サマータイヤに交換するとき
一般的なのは、5,000km走行ごとにローテーションを行うことです。タイヤは5,000kmで1mm摩耗するといわれているため、多くの店舗で推奨されています。
他にも、季節ごとのタイヤに交換するときや、摩耗に差が出てきたと感じたときにもローテーションするといいでしょう。
「スタッドレスタイヤは使用しない」「タイヤの摩耗状態はよくわからない」方は5,000km走行を目安にしましょう。
タイヤローテーションに関するよくある質問


タイヤローテーションに関するよくある質問は以下の通りです。
● タイヤローテーションを自分で行うとどれくらい時間がかかる?
● トルクレンチがない…思い切り閉めていい?
タイヤローテーションで疑問点を事前に知り、前もって計画を立てたり準備したりすればスムーズに作業を進められるでしょう。
タイヤローテーションを自分で行うとどれくらい時間がかかる?
ホイールを外したことがない方は、1時間半程度は見積もっておきましょう。はじめは、ジャッキアップやウマをかけたりするのに時間がかかります。
タイヤローテーションの作業内容は、慣れれば30分〜1時間ほどで終わる作業です。最初は作業中に不明点が出てくると思うので、時間がかかってしまいます。
トルクレンチがない…思い切り締めていい?
トルクレンチは必ず用意しておきましょう。トルクレンチがないからといって思い切り締めてしまうと、ボルトがねじきれたり痛んだりする原因になります。
最悪の場合、走行中にボルトがちぎれてホイールが外れる可能性もあります。本締めは、車体を地面におろしてからトルクレンチを使い、適正なトルクで行いましょう。
タイヤローテーションを自分で行う際はウマ2つ使おう


タイヤローテーションを自分で行う際は、必ずウマを使用してください。ジャッキだけでは車を支えられず、車体が落下し死亡事故につながる恐れもあります。
ただ、以下のタイヤはローテーションができません。
● 回転方向が決まっている
● 前後のサイズが違う
工具をそろえる前に装着しているタイヤを確認し、ローテーションができるかどうか確認しておきましょう。回転方向が決まっているタイヤはサイドウォールに「ROTATION」の記載があるため、矢印の向きにしたがって交換します。
タイヤローテーションはタイヤを効率よく摩耗させ、最後まで均一に使うための手段です。日頃からタイヤのチェックをし「摩耗が偏ってきた」「前回のローテーションから5,000km走行」のタイミングで行いましょう。
なお、タイヤワールド館ベストでもタイヤローテーションを実施しています。タイヤ専門のプロが丁寧に作業していますので、ぜひ一度ご相談ください。




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タイヤやホイール等車に関するあらゆる悩みを解消できたり、
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タイヤのエア漏れと聞くとクギが刺さったりしたパンクを思い浮かべますが、実はエア漏れには様々な原因があります。今回はエアが漏れる原因と対処法を解説していきたいと思います。そして原則エアが漏れている時は走行禁止です。パンク修理で対処できるものも走ってしまったことにより新品交換となってしまうからです。
いざ!という時冷静に対処するためにぜひこちらの記事をご一読下さい。
タイヤのエア漏れ確認方法は?
ご家庭にあるもので簡単に確認することができます。
石鹸水で確認することができます


異物が刺さったり異物が抜けてどこからパンクしているか分からない!というときは石鹸水を使用することでエア漏れしているか確認が出来ます。
空気が漏れていたら石鹸水がブクブクと泡立つので疑わしい箇所があったらお家の食器用洗剤を水で薄めてタイヤにかけてみてください。
①クギが刺さったことによるエア漏れ
1番多い原因がクギによるパンクです


様々なパンク原因のお客様が来店されますがその中でも走行中に異物を踏んでしまいパンクをすることが一番多いです。
その他にも縁石などに乗り上げる・ぶつける等でタイヤが裂けてしまうバーストも多数ありますが、やはり釘などの異物踏みが多いです。
クギが刺さっているときの対処法


- スペアタイヤに交換する
- パンク修理キットで修理を行う
- 近くのお店で点検をしてもらう
等があります。ここで注意して頂きたいのが、エア漏れが起きている場合は走行しないでください。タイヤが潰れた状態で走ると内部が削れ使用不可になりバーストする可能性もあります。
②バルブの劣化による
ゴムバルブはタイヤと一緒で劣化するので注意


空気を注入するエアバルブの根元やバルブコアの劣化・不良によるエア漏れです。エアバルブはゴム製の物と金属製の物があります。
ゴムバルブはその名の通りゴムで出来ており、3年~5年を経過すると様々なゴム製品と同じ様に、経年劣化によるヒビ割れが起こる可能性があります。ヒビ割れが発生すると空気が漏れる原因となります。
金属バルブであれば大丈夫?!


一般的には金属製のバルブの方が耐久性が高く、ゴムバルブよりも交換頻度は少なく済みますが、根元のパッキンが劣化すると同様に空気が漏れますので、こちらもタイヤ交換の際の点検等が重要になります。
③ ホイールからのエア漏れ
ホイールのリム部分の腐食によるエア漏れ


現在の乗用車用タイヤはほぼ全てチューブレスタイヤです。そしてタイヤホイールはタイヤのビード部(内側の淵)とホイールの淵が密着して密閉される構造になっています。そして乗用車用ホイールは鉄やアルミ製の物が多いですが、いずれも金属で空気に触れると腐食(サビ)が発生します。
それを防ぐために塗装しているホイールが多いですが、どんなに気を付けても長期間使用していくうちに目に見えない細かい傷が付いてしまいます。その細かい傷から徐々に水分が入り込み金属部に届くと錆びて塗装を剝がしてしまったり凹凸を作り、空気漏れが発生する場合があります。
この場合、再塗装か新品ホイールへの交換が必要になりますが、
再塗装はそれなりの費用と時間がかかる為、新品ホイールの購入を検討頂くケースが多いです。
また、縁石などに乗り上げてしまい、その衝撃でホイールリムが変形してしまった場合も同様に空気漏れの原因となり、補修にはそれなりの費用が掛かる為、場合によってはホイール交換をご検討頂きます。
ホイールのクラックによるエア漏れ
こちらはかなりまれな原因ですが、強度不足で走行中にヒビが入ってしまったり、製品不良で非常に小さいクラック(ヒビ)や
ピンホールがあるホイールの場合、そのヒビや穴から空気が漏れてしまう事もあり得ます。
エアが漏れているときと漏れていない時の対処法
エアが漏れている場合


エアが漏れている場合はスペアタイヤに交換をするかパンク修理キットを使用して走行出来る状態を整え早急にタイヤ交換を行いましょう。
エアが漏れていない場合


エアが漏れていない場合でも刺さっている異物を抜いた瞬間にエアが漏れる可能性もあります。
この場合は発見した際に異物を抜かずに近くのお店などに持ち込んで点検を行いましょう。
修理ができないタイヤの特徴
タイヤの側面に跡が付いている
以下のような症状・状態はパンク補修が出来ません。
トレッド面への異物刺さりで応急補修できる一般的な条件は
- 直径・・・6mm以下
- 修理箇所・・・2箇所以下
- 周上間隔・・・40cm以上
※当店では安全担保の面から1ヵ所までの補修とさせて頂いております。
以上、3点の基準を満たした上で、タイヤにダメージがなければ可能と言われておりますが、
①トレッド面の端の方への異物刺さりやサイドウォールの穴・亀裂・損傷がある
②空気が抜けた状態で走行した場合のサイドウォールの引きずり痕や縁石等への乗り上げによる損傷
※サイドウォール内部の損傷がある場合。
この場合はいずれも修理は不可となります。
この記事のまとめ
いかがでしたか?今回は主なパンクの原因や確認方法などをご紹介致しました。みなさんも安心・安全なドライブを楽しめる様に
事前にタイヤ・ホイールの点検をしてみてください。
タイヤワールド館ベスト西多賀店 店長
趣味:サッカー・ゴルフ・スポーツ観戦
モットー:親切・丁寧・心のこもったサービスメニューを提供致します。
特技:お客様の車をドレスアップ・カスタムすること!
ご来店お待ちしております!