最終更新日 2025年1月28日
タイヤの空気圧の入れ方・確認方法!適正な空気圧を計測する7つのポイント
車のタイヤの空気圧に関して、以下の疑問を持っていませんか?
● 「車のタイヤには、どれだけ空気を入れればいいの?」
● 「空気圧の入れすぎはよくないの?」
車のタイヤは目で見たり手で触ったりしても、自転車のように空気圧の変化がわかりにくいですよね。
空気圧がわからないと「このまま走っても大丈夫?」と不安な気持ちにもなるでしょう。
空気が不足している状態で運転を続けると、タイヤの劣化や燃費の悪化につながります。2015年〜2019年にJATMAによって行われた調査では、「乗用車の4台に1台が空気圧不足」という結果が判明しました。
そこで本記事では、空気圧の正しい入れ方や確認方法を詳しく解説し、適正な空気圧を計測するための7つのポイントを紹介します。
さらに、タイヤの状態チェックや専門家への相談の重要性についても触れています。
空気圧を適切に管理し、安全で快適なドライブを楽しむための情報が詰まっているので、ぜひ参考にしてください。
- 車のタイヤの空気圧とは?
- タイヤの空気の入れ方
- ┗適切な空気圧を確認する
- ┗空気圧を測定する
- ┗空気圧を調節する
- 空気圧が適正値でない場合のリスク
- ┗燃費の悪化
- ┗走行安定性の低下
- ┗タイヤの異常摩耗
- ┗ハイドロプレーニング現象のリスク増大
- ┗タイヤの損傷リスク増加
- ガソリンスタンドでタイヤの空気をセルフで入れる方法
- ┗エアータンク式
- ┗据え置き型(デジタル式)
- ┗据え置き型(ダイヤル式)
- 適正な空気圧を計測するコツ7選
- ┗点検はタイヤが冷えている時に行う
- ┗空気圧の上限は+10%までにする
- ┗タイヤの空気圧を調べてから充填する
- ┗空気漏れがないか確認する
- ┗タイヤ交換後は空気圧を確認する
- ┗タイヤの状態も確認する
- ┗タイヤの専門家に相談する
- 車用タイヤの空気入れを持っておいたほうがいい人
- 車用タイヤの空気入れの選び方
- ┗使用方法で選ぶ
- ┗作業スピードで選ぶ
- ┗表示単位で選ぶ
- ┗電源の種類で選ぶ
- ┗アタッチメントの種類で選ぶ
- おすすめの車用タイヤの空気入れ3選
- ┗AstroAI「エアコンプレッサー」
- ┗アイリスオーヤマ「充電式エアコンプレッサー」
- ┗KUKIIRE「スマート空気入れ」
- 空気圧の点検は月に一度がおすすめ
- 空気圧以外のタイヤのチェックポイント
- ┗溝の深さ
- ┗傷の有無
- ┗バルブの劣化状況
- 空気圧に関するよくある質問
- ┗どれくらいの頻度で空気圧を計測するべき?
- ┗高速道路に乗る際は高い空気圧にした方がいい?
- ┗スタッドレスタイヤと夏タイヤの空気圧は異なる?
- ┗空気圧が低いまま走行するとどうなる?
- ┗空気圧が高いまま走行するとどうなる?
- ┗窒素ガスを充填するメリットは?
- ┗スペアタイヤの空気圧もチェックしたほうがいい?
- 空気圧に関するお悩みはタイヤワールド館ベストにおまかせください
車のタイヤの空気圧とは?
車のタイヤの空気圧は、安全で快適な運転に欠かせない要素です。適切な空気圧を保つことで、タイヤの寿命が延び、燃費の向上にもつながります。
具体的な単位は「kPa(キロパスカル)」や「psi(ポンド毎平方インチ)」で表され、適正な空気圧は車両メーカーによって指定されています。
一方、空気圧が適正でないと、タイヤの摩耗が早まったり、走行中の安定性が損なわれたりする可能性があるため注意が必要です。
適正な空気圧は車両メーカーによって指定されています。適正空気圧を保つことは、安全で快適な走行を実現するために不可欠です。
空気圧は気温や経過時間によって変化するため、月に1回以上の定期的な点検が推奨されます。正しい知識を持ち、適正値を維持することが安全運転の第一歩です。
タイヤの空気の入れ方
車タイヤの空気の入れ方は、以下の手順で行います。
- 適切な空気圧を確認する
- 空気圧を測定する
- 空気圧を調節する
それぞれの作業内容を具体的に解説するので、自分で空気圧を調整したい方は、ぜひ参考にしてください。
適切な空気圧を確認する
自分の車に合った空気圧は、車種やタイヤサイズによって異なります。通常、運転席のドアを開けた部分や給油口のフタの裏に貼られた「車両指定空気圧」ラベル、または車の取扱説明書に記載されています。
kPa(キロパスカル)で表示された指定空気圧を保つことで、タイヤの摩耗や燃費の悪化を防げます。
もしドアに記載がない場合は、車の取扱説明書でも確認できるので、チェックしてみてください。
空気圧を測定する
タイヤの空気圧を計測するには、エアーバルブに空気圧計を使用します。
空気圧計を購入すれば自宅で計測できますし、ガソリンスタンドやタイヤ販売店では、無料で機材を貸出していることも少なくありません。
空気圧計を用意したら、以下の5ステップで計測します。
- 指定空気圧を把握する
- エアーバルブのキャップを外す
- 空気圧計を用いて計測
- 足りなければ充填
- エアーバルブにキャップを締める
エアーバルブのキャップは小さくなくしやすいため、袋に入れるなどして対策しましょう。
キャップは空気漏れの防止以外にも、タイヤに水やほこりなどの異物を侵入させないための役割があります。
キャップはタイヤ販売店などで購入可能なため、万が一なくした際は補充しましょう。
空気圧を調節する
空気圧が適正値に達していない場合、以下の方法で調整しましょう。なお、空気圧の調整はタイヤが冷えている状態で行ってください。
- 空気圧ゲージを準備する
- バルブキャップを外す
- 現在の空気圧を測定する
- 空気を充填する
- 再度空気圧を測定する
- 適正値になっているか確認する
- 空気漏れをチェックする(シューッという音がしないか確認)
- バルブキャップを締める
- 作業終了後タイヤ全体を確認する
空気を入れる際は、適正空気圧の±10%を目安に調整しましょう。
一方で空気圧を抜く場合は、バルブの中心にあるピンを押すことで空気が抜けます。空気圧を抜く際は、抜きすぎないよう測定器を確認しながら少しずつ調整しましょう。
空気圧が適正値でない場合のリスク
タイヤの空気圧が適正値から外れると、車両の安全性や性能に深刻な影響を及ぼします。適正でない空気圧が引き起こす主なリスクは以下の5つです。
- 燃費の悪化
- 走行安定性の低下
- タイヤの異常摩耗
- ハイドロプレーニング現象のリスク増大
- タイヤの損傷リスク増加
燃費の悪化
空気圧が低いと、タイヤのたわみが増加し、転がり抵抗が大きくなることでエンジンへの負荷が増し、燃費が悪化します。
一般財団法人省エネルギーセンターのテストによれば、適正値から50kPa低い状態で走行すると、市街地では2.5%、郊外では4.3%、高速道路では4.8%燃料消費量が悪化するとの報告がされています。
走行安定性の低下
適正でない空気圧は、タイヤの剛性を損ない、カーブ走行時にタイヤがよれるなどして走行安定性が低下します。これにより、ハンドル操作が重くなったり、左右に取られるなどの影響が生じ、運転の安全性が損なわれてしまう可能性があります。
タイヤの異常摩耗
空気圧が低くても高くても、タイヤの接地面積が増加し、特定の部位が過度に摩耗する「偏摩耗」が発生します。これにより、タイヤの寿命が短くなり、早期の交換が必要となる場合があります。
ハイドロプレーニング現象のリスク増大
空気圧が低いと、タイヤの排水性が低下し、雨天時に路面とタイヤの間に水膜が形成されやすくなります。これにより、ハンドルやブレーキが効かなくなるハイドロプレーニング現象が発生しやすくなります。
タイヤの損傷リスク増加
適正でない空気圧は、タイヤの過熱や変形を引き起こし、最悪の場合、走行中のバースト(破裂)につながる可能性があります。バーストは重大な事故の原因となるため、とくに注意が必要です。
これらのリスクを避けるためには、定期的な空気圧の点検と適正値への調整が不可欠です。安全で快適なドライブを維持するためにも、月に一度のチェックを習慣化しましょう。
ガソリンスタンドでタイヤの空気をセルフで入れる方法
タイヤの空気を入れる際は、ガソリンスタンドやタイヤ販売店に設置されている機材から行えます。
基本的には無料で使用できますが、場所によって有料の場合もあるので、事前に確認してください。
空気圧の調節はセルフサービスのため、以下では機材の使用方法について紹介します。
ガソリンスタンドなどに設置されている空気充填機の種類は、主に以下の3種類です。
● 据え置き型(デジタル式)
● 据え置き型(ダイヤル式)
場所によって設置されている機材が異なりますが、手順どおりに操作すればとくに難しくありません。
それぞれの使い方と特徴を見ていきましょう。
エアータンク式
エアータンク式の空気圧充填機は、以下の4ステップで使用できます。
- エアーバルブのキャップを外す
- ノズルをタイヤの差込口に挿入する
- +と−ボタンを押して空気圧を調整する
- キャップを取り付けて完了
充填機のノズルをタイヤの差込口に挿入すると、現在の空気圧が計測されるので、不足している分は「+」ボタンを押しながら充填しましょう。
多く入れすぎた場合は、「−」ボタンを押せば放出できます。
指定空気圧まで調整できたら、キャップを取り付けて完了です。
エアータンク式の特徴
エアータンク式の充填機は、以下の特徴があります。
● 空気圧の計測もできる
エアータンク式の充填機は持ち運びできるので、車を移動させずに空気圧を調整できます。
また、充填だけではなく、空気圧の計測も同時に行えるのが魅力です。
据え置き型(デジタル式)
据え置き型(デジタル式)の空気充填機は、以下の5ステップで使用できます。
- メーターに指定空気圧を入力する
- エアーバルブのキャップを外す
- ノズルをタイヤの差込口に挿入する
- 空気が自動で充填される
- 終了したらキャップを取り付けて完了
「+」ボタンと「−」ボタンで指定空気圧を設定したら、空気充填機のノズルをタイヤの差込口に挿入します。
充填中に鳴っている音が止まったら終了なので、キャップを締めて完了です。
据え置き型(デジタル式)の特徴
据え置き型(デジタル式)の空気充填機は、以下の特徴があります。
● 空気圧の計測はできない
● 設定した空気圧を自動で充填できる
据え置き型(デジタル式)の充填機は、特定の場所に設置されているため、近くに車を移動させなければいけません。
空気圧の計測はできませんが、指定空気圧を入力すれば、不足している分を自動で充填してくれます。
据え置き型(ダイヤル式)
据え置き型(ダイヤル式)の使い方は、据え置き型充填機(デジタル)とほとんど同じですが、空気圧を調整するのはメーターの横にあるダイヤルです。
ダイヤルを時計方向に回すと数値が増え、反時計方向に回すと数値が減ります。
空気圧を設定した後は、充填機のノズルをタイヤの差込口に挿入して自動で空気が調整されます。
音が鳴り止んだら充填終了の合図なので、キャップを締めて完了です。
据え置き型(ダイヤル式)の特徴
据え置き型(ダイヤル式)の空気充填機の特徴は、以下の通りです。
● 空気圧の計測はできない
● 設定した空気圧を自動で充填できる
据え置き型(ダイヤル式)の充填機は、デジタル式と同様、移動はできません。
またデジタル式同様、空気圧を指定すると不足している分を自動で入れてくれるのもダイヤル式の特徴です。
適正な空気圧を計測するコツ7選
指定空気圧を保つことでタイヤは長持ちし、燃費の悪化も防げます。
より正確に空気圧を充填するため、以下の6つの計測する際のコツを紹介します。
- 点検はタイヤが冷えている時に行う
- 空気圧の上限は+10%までにする
- タイヤの空気圧を調べてから充填する
- 空気漏れがないか確認する
- タイヤ交換後は空気圧を確認する
- タイヤの状態も確認する
- タイヤの専門家に相談する
点検はタイヤが冷えている時に行う
空気圧を計測するのは、以下の時間帯で行うのがおすすめです。
・走行前(タイヤが冷えている)
タイヤが温かいと、内部の空気が膨張して正確な空気圧を計測できません。
具体的には、気温が10℃上昇する毎に、タイヤの空気圧は10kPa上昇します。
したがって、正確な空気圧を計測するタイミングは、日が沈んでいる朝や夜、タイヤが冷えている運転前が適しています。
より正確な空気圧を把握したい方は、空気圧計を購入して、運転前に自宅で計測するのがよいでしょう。
空気圧の上限は+10%までにする
空気圧の上限は、指定空気圧の上限+ 10%までにしましょう。
本来は指定空気圧の数値に沿って充填するべきですが、空気圧点検の頻度を抑えるために、多めに空気を補充したい方は少なくないはずです。
空気が多すぎれば、乗り心地やタイヤの摩耗具合に影響しますが、指定空気圧の上限+ 10%であれば許容範囲です。
したがって、指定空気圧の数値を下回らないように、上限の+ 10%の範囲で空気圧を充填しましょう。
タイヤの空気圧を調べてから充填する
前輪と後輪の入れるべき空気圧が同じとは限らないので、すべてのタイヤの指定空気圧を確認してから充填しましょう。
また、純正品からサイズの異なるタイヤに変更した場合は、車に記載された指定空気圧の値が異なります。
インチアップ等でタイヤサイズを変更した場合、専門店から適正な空気圧の値を確認しましょう。
空気漏れがないか確認する
エアーバルブとキャップの間に隙間があれば、走行中に空気が漏れてしまうため、充填後の締め付けはしっかり行いましょう。
キャップはゴムでできているので、2〜3年ほどで劣化する可能性があります。
キャップの劣化を見極めるには、洗剤を含んだ水をバルブの付近に垂らす方法が有効です。
垂らした液体が泡立つのは、隙間から空気が放出されている証拠なので、キャップの交換を検討するのがよいでしょう。
キャップが固定されているにもかかわらず空気の減りが早い場合は、タイヤ自体が劣化している可能性があるので、買い換えるのがおすすめです。
タイヤ交換後は空気圧を確認する
夏タイヤとスタッドレスタイヤを交換する際は、空気圧を確認しましょう。
タイヤの空気は使用の有無にかかわらず自然と抜けるため、保管している間に指定空気圧を下回る可能性があります。
また、スタッドレスタイヤは夏タイヤに比べて摩耗が早いので、空気圧が不足しないように注意しましょう。
スペアタイヤを積んでいる方は、万が一の際に使用できるよう、合わせて空気圧を確認するのがおすすめです。
タイヤの状態も確認する
空気圧の点検とあわせて、タイヤの状態に異常がないか確認しましょう。
タイヤは製造年月日から約4年、もしくは約3万km以上の走行で寿命を迎えます。
その他にも、以下の状態のタイヤは、交換するのがおすすめです。
● 著しいひび割れがある
寿命を過ぎたタイヤを使用した場合、交通事故の遭遇や交通違反に該当する可能性があるため、注意が必要です。
タイヤの寿命を見極める方法は、下記の記事を参考にしてください。
タイヤの専門家に相談する
タイヤの空気圧に不安があり自分で判断するのが難しい場合、タイヤ専門店や整備工場など専門家に相談するのがおすすめです。
タイヤの専門家なら、車種やタイヤの種類、季節や環境に適した空気圧を把握しているため適切に空気圧の調整が可能です。また、タイヤの摩耗状態や小さな傷など、空気圧以外の異常もチェックしてもらえるでしょう。
とくに、旅行で長距離運転を予定している場合や、荷物を多く積む予定がある場合などは、一度専門家に相談した上で空気圧を調整するのがおすすめです。
タイヤ専門店である「タイヤワールド館ベスト」でも、タイヤに関する相談を随時受け付けているので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
車用タイヤの空気入れを持っておいたほうがいい人
車用タイヤの空気入れは、必ず持っておいたほうがいいわけではありません。しかし、以下のような人は、車用タイヤの空気入れを購入するのがおすすめです。
● キャンプや長距離ドライブ等が趣味の人
● 緊急時に備えておきたい人
● 家族や友人の車をメンテナンスする人
● 自転車やアウトドア用品をよく利用する人
車用タイヤの空気入れは、アタッチメントを変えれば自転車のタイヤや各種ボール、キャンプ用のエアマットや浮き輪などにも使えます。
車用タイヤの空気入れは、安いものであれば5,000円ほどで買えるため、上記に当てはまる人は購入し車の中に常備するといいでしょう。
車用タイヤの空気入れの選び方
車用タイヤの空気入れの選び方は、以下の5つです。
● 作業スピードで選ぶ
● 表示単位で選ぶ
● 電源の種類で選ぶ
● アタッチメントの種類で選ぶ
それぞれ詳しい内容を確認しましょう。
使用方法で選ぶ
使用シーンや目的を考慮することで、自分に合う車用タイヤの空気入れが選べます。
たとえば車のみに使用するなら、車専用でリーズナブルかつシンプルな空気入れがおすすめです。一方、自転車やボールなどにも使いたい場合、多機能タイプの空気入れがいいでしょう。
また、持ち運びしたい方は、シガーソケット式やコードレス式が向いています。あるいは、家庭用として自宅だけで使う予定の方は、据え置き型がおすすめです。
車用タイヤの空気入れは使用用途を考え、自分に合うタイプを選びましょう。
作業スピードで選ぶ
作業スピードは、車用タイヤの空気入れを選ぶ上で重要なポイントです。
とくに、緊急時や複数のタイヤに空気を入れる必要がある際は、短時間で作業できるモデルがおすすめです。
空気圧の充填スピードは製品によって異なるため、パッケージの情報や口コミなどを参考にしたり、店舗スタッフに相談したりしながら、作業効率の高い空気入れを購入しましょう。
自宅のみで使用し、作業スピードにこだわりがない方は、お得な値段で買えるものを選ぶのもいいでしょう。
表示単位で選ぶ
タイヤの空気圧の測定単位は、製品によって異なるため、事前確認が必要です。日本では主に「kPa(キロパスカル)」が使われ、「psi」や「bar」などの単位が併記されているモデルもあります。
普段使用している単位が簡単に確認できる空気入れを選ぶと、使いやすく便利です。悩んだ際は、デジタル表示で複数の単位に対応しているものが、視認性が高く使いやすいでしょう。
なお、空気圧の表示単位は、モデルにより以下4つに分けられます。
空気圧の表示単位 | 使用シーン |
---|---|
kgf/cm2(キログラムフォース) | 国産車やバイクに使用されることが多い |
kPa(キロパスカル) | 一般的な単位で日本の車両マニュアルにも記載されている |
psi(ポンド毎平方インチ) | 海外製品や輸入車で使用される場合が多い |
bar(バール) | 一部の製品やヨーロッパでよく使われる |
電源の種類で選ぶ
車用タイヤの空気入れの電源は、以下の種類に分けられます。
電源の種類 | 特徴とおすすめの人 |
---|---|
シガーソケット式 |
・車内電源のみで使用できるタイプ ・車内のみで利用する人におすすめ |
コードレス式(充電式) |
・場所を選ばず使用できる充電タイプ ・車以外の用途にも使いたい人におすすめ |
家庭用コンセント式 |
・家庭用コンセントで使用するタイプ ・自宅のみで使用する人におすすめ |
パワフルな空気圧の充填をしたい方は、安定した電源供給が可能な家庭用コンセント式がいいでしょう。
手軽さを重視するなら、シガーソケット式やコードレス式(充電式)がおすすめです。
アタッチメントの種類で選ぶ
車のタイヤ以外の空気入れにも使用したい方は、アタッチメントの種類で空気入れを選びましょう。
アタッチメントが付いている空気入れは、一般的に自動車用のバルブだけでなく、自転車用のバルブやボール用のノズルが付属しています。
アウトドア用品やスポーツ用品など、さまざまなものへの使用が想定される場合、汎用性の高いアタッチメントが付いたモデルがおすすめです。
アタッチメントの種類で選ぶ際は、自分の使用用途を考慮し購入するといいでしょう。
おすすめの車用タイヤの空気入れ3選
ここでは、前章の選び方を踏まえ、おすすめの車用タイヤの空気入れを3つ紹介します。
● アイリスオーヤマ「充電式エアコンプレッサー」
● KUKIIRE「スマート空気入れ」
それぞれの製品の特徴をわかりやすく解説するので、購入を検討中の方はぜひ参考にしてください。
AstroAI「エアコンプレッサー」
項目 | 内容 |
---|---|
価格 | 3,999円(税込) |
電源の種類 | シガーソケット式 |
表示単位 | kgf/cm2・kPa・psi・bar |
作業スピードの目安 | 195/65/R15型の自動車用タイヤを1分で30psiから36psiに空気注入可能 |
アタッチメントの種類 | 自転車用・ボール用・浮き輪用 |
製品の重量 | 1,100g |
AstroAIのエアコンプレッサーは、シガーソケットに接続するだけで使用できます。
コンパクトな設計で車内での収納も簡単なので、車の中に常備したい方におすすめです。
デジタルディスプレイを搭載しており、設定した空気圧で自動停止するため、初心者でも使用しやすい点が魅力的です。LEDライトが付いているため、夜間や暗い場所でも使いやすいでしょう。
アイリスオーヤマ「充電式エアコンプレッサー」
項目 | 内容 |
---|---|
価格 | 8,523円(税込) |
電源の種類 | コードレス式(充電式) |
表示単位 | kPa・psi・bar |
作業スピードの目安 | 最大空気量8L/minで空気をスピード注入 |
アタッチメントの種類 | 自転車用・ボール用・浮き輪用 |
製品の重量 | 870g |
アイリスオーヤマの充電式エアコンプレッサーは、コードレスで場所を選ばず使用できます。家庭用電源やUSBで充電できる手軽さも魅力的です。
自動停止機能付きで設定した空気圧で止まるので、充填しすぎる心配もありません。
付属のバッテリーは「アイリスオーヤマ」コードレス工具シリーズと共通で使用できるため、アイリスオーヤマのコードレス工具を使っている方にもおすすめです。
KUKIIRE「スマート空気入れ」
項目 | 内容 |
---|---|
価格 | 7,980円(税込) |
電源の種類 | コードレス式(充電式) |
表示単位 | kgf/cm2・kPa・psi・bar |
作業スピードの目安 | ママチャリ40秒で完了(毎分29Lの充填量) |
アタッチメントの種類 | 自転車用・ボール用・浮き輪用 |
製品の重量 | 430g |
KUKIIREのスマート空気入れは、スタイリッシュなデザインと高機能が特徴の製品です。
見やすいデジタル表示で、空気圧を確認しながら簡単に操作できるだけでなく、自動停止機能により適正な空気圧を調整しやすくなっています。
デザイン性の高さや持ち運びやすさを重視する方には、KUKIIREのスマート空気入れがおすすめです。
>空気圧の点検は月に一度がおすすめ
タイヤの空気は時間とともに自然に減少するため、1か月に1回程度の定期的な点検がおすすめです。
点検は、ガソリンスタンドやカー用品店で行うことが可能です。
また、エアゲージを使用して自分で測定することも可能です。この際、タイヤが冷えた状態で測定することで、より正確な数値を得られます。
適切な空気圧を維持することで、車の性能を最大限に引き出し、安全で快適なドライブを楽しめます。定期的な点検と調整を心がけましょう。
空気圧以外のタイヤのチェックポイント
空気圧以外のタイヤのチェックポイントは、以下の3つです。
● 傷の有無
● バルブの劣化状況
安全な走行やタイヤの寿命を伸ばすために重要なポイントのため、空気圧とあわせて定期的に確認することが大切です。
それぞれの具体的な内容を確認しましょう。
溝の深さ
タイヤの溝の深さは、グリップ力や雨天時の排水性に大きく影響します。溝が浅いとブレーキ性能が低下し、スリップのリスクが高まるため、非常に危険です。
溝の深さが1.6mm未満になると、スリップサインが出現し、走行性能の低下につながります。さらに、スリップサインが出た状態のタイヤでは、車検に通りません。
タイヤの溝は定期的に目視で確認したり、定期点検時に店舗に確認してもらったりして、安全性を保ちましょう。
タイヤのスリップサインについては、以下の記事で詳しく解説しているので参考にしてください。
傷の有無
タイヤに傷やひび割れがあると、走行中のパンクやバーストの恐れがあります。とくに、タイヤ側面の傷や亀裂は、異常が発生するリスクが高く修理も難しい場合が多いです。
タイヤの傷は、路面の段差や鋭利なものでできる可能性があるため、走行後に目視で確認することで早期発見できます。
傷以外にも、摩耗によるスリップの危険性もあるため、偏摩耗を防ぐためにタイヤローテーションを行うのも効果的です。タイヤローテーションについては、以下の記事を参考にしてください。
バルブの劣化状況
タイヤのバルブは、空気圧を保持する重要な部品ですが、ゴム製のため時間とともに劣化します。劣化したバルブはヒビ割れや硬化につながり、空気漏れを起こすリスクがあります。
とくに古いタイヤや長期間使用しているタイヤは、バルブが劣化し空気漏れを引き起こすかもしれません。
タイヤ交換時には、バルブも一緒に点検してもらい、劣化している場合は新しいものと交換しましょう。また、空気漏れについては劣化だけでなく、バルブが確実に締まっているかも確認してください。
空気圧に関するよくある質問
空気圧点検に関するよくある質問に回答します。
- どれくらいの頻度で空気圧を計測するべき?
- 高速道路に乗る際は高い空気圧にした方がいい?
- スタッドレスタイヤと夏タイヤの空気圧は異なる?
- 空気圧が低いまま走行するとどうなる?
- 空気圧が高いまま走行するとどうなる?
- 窒素ガスを充填するメリットは?
どれくらいの頻度で空気圧を計測するべき?
空気圧の計測は、1ヶ月に1回のペースで空気圧を計測するのがおすすめです。
JATMA(日本自動車タイヤ協会)は、タイヤの空気は1ヶ月に5%ほど抜けていると公表しています。
頻繁に空気圧を確認するのが最善ですが、最低限1ヶ月に1回以上のペースで確認するのがよいでしょう。
また、使用の有無にかかわらず空気は抜けるので、走行距離が短くても定期的に空気圧の確認をしてください。
高速道路に乗る際は高い空気圧にした方がいい?
「高速道路に乗る際は、空気圧を多く入れるべき」という意見もありますが、あえて指定空気圧の数値以上に充填する必要はありません。
高速道路では、空気圧不足による運転の違和感やタイヤの摩耗を感じやすいですが、指定空気圧が保たれていれば問題ないからです。
空気圧過多の場合でも、乗り心地の悪さを感じたり、タイヤが摩耗しやすかったりするので、多くとも上限+10%を目安に充填しましょう。
スタッドレスタイヤと夏タイヤの空気圧は異なる?
スタッドレスタイヤと夏タイヤは、どちらも同じ空気圧で問題ありません。
タイヤの性質や形状は異なりますが、タイヤの容量は変わらないからです。
ただし、保管期間が長いスタッドレスタイヤは、「使用していないから空気は抜けていないはず」と思う方も少なくありません。
使用の有無にかかわらずタイヤの空気は抜けるので、交換の際は空気圧を確認してから取り付けるのがおすすめです。
スタッドレスタイヤの詳細な空気圧については、以下の記事をご覧ください。
空気圧が低いまま走行するとどうなる?
空気が不足していると、タイヤの状態が悪くなるだけではなく、燃費の悪化や事故の原因につながる可能性もあります。
適正な空気圧が保たれたタイヤの、地面との接地面積は「はがき1枚分」です。
しかし、タイヤの空気が不足すれば地面との接地面積が増えて、以下のようなデメリットが発生します。
● 発熱してバーストしやすくなる
● サイド部分が切れてパンクしやすくなる
● 水を排出する溝が埋まるので、水溜まりでスリップしやすくなる
● タイヤのたわみで運転しにくい
● 抵抗が増すので、燃費が悪くなる
定期的に指定空気圧を確認して調整するのが重要です。
空気圧が高いまま走行するとどうなる?
「定期的に空気を充填するのは面倒だから、一度に多く入れたい」と考える人も少なくないでしょう。
しかし、空気圧過多のタイヤは、中央部が盛り上がり接地面積が狭くなるので、以下のようなデメリットが発生します。
● 接地面積が狭くなるので、ブレーキがききにくくなる
● 接地面積が狭くなるので、部分的に摩耗しやすくなる
● 障害物を踏んだ際にバーストしやすくなる
多めに空気を充填したい方は、許容範囲の上限10%を目安に調整するのがおすすめです。
窒素ガスを充填するメリットは?
タイヤに空気ではなく、窒素ガスを入れる主なメリットは以下の3つです。
● タイヤが劣化しにくい
● 気温による影響が少ない
窒素は、酸素よりもゴムを通り抜けにくい性質があるので、空気の減りを抑えられます。
また、窒素には水分が含まれていないので、気温の変化による膨張・圧縮や、鉄製のホイールを劣化させにくいのも特徴です。
窒素ガスを扱っている店は限られますが、ガソリンスタンドやタイヤ販売店で充填できます。
ただし、窒素の充填はタイヤ1本あたり500円ほどかかるので、料金とメリットを見比べて検討するのがよいでしょう。
スペアタイヤの空気圧もチェックしたほうがいい?
スペアタイヤの空気圧も定期的にチェックするのがおすすめです。
スペアタイヤは、パンクやバーストなどの緊急時に使用するものですが、使用機会が少ないため、空気圧の低下に気づきにくい傾向にあります。スペアタイヤの空気圧が適切でないと、緊急時に役に立たないかもしれません。
スペアタイヤは使用機会がなく、長時間放置されているため、少し高めの空気圧で調整することが大切です。
自宅で調整できる方は月に1回程度行い、店舗に依頼する場合は、定期点検時にスペアタイヤの空気圧もチェックしてもらいましょう。
空気圧に関するお悩みはタイヤワールド館ベストにおまかせください
空気圧を適正に保つことで、タイヤの劣化や燃費の悪化を防げます。
指定空気圧の上限+10%を目安に、定期的にメンテナンスを行いましょう。
空気圧の充填は、ガソリンスタンドなどに設置された機材で行えますが、調整はセルフです。そのため、自分で調整するのが不安な方は、最寄りのタイヤワールド館ベストにお越しくださいね。
タイヤの空気圧の入れ方をはじめ、タイヤに関するさまざまなことにお悩みの方は、タイヤワールド館ベストの提携店舗を検索して、ぜひお気軽にご相談ください。


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