最終更新日 2024年3月27日
手軽に足回りのドレスアップを行いたくても、「方法がわからない……」と思っている人は多いのではないでしょうか。そのような時にはホイールスペーサーがオススメです。
ホイールスペーサーを使えば、ホイールやタイヤを交換することなく足回りの印象を変えることができます。
本記事では、ホイールスペーサーのメリット・デメリットを解説します。装着時の注意点もお伝えするので、気をつけるべきポイントを抑えながらカスタマイズを楽しめますよ。
できるだけ手間をかけずに足回りのドレスアップをしたいと思っている人は、ぜひ参考にしてみてください。
- ホイールスペーサーとは?
- ホイールスペーサーのメリット
- ┗見栄えが良くなる
- ┗カーブでの安定性が上がる
- ┗費用が安い
- ホイールスペーサーのデメリット
- ┗ホイールナットがゆるむ可能性がある
- ┗取り付けを断られる場合がある
- ┗ボディが汚れやすくなる
- ホイールスペーサーを装着するときの注意点
- ┗車体からタイヤをはみ出さないようにする
- ┗厚みによってはハブボルトの交換が必要になる
- ┗割れやゆるみはないか定期的に確認する
- ホイールスペーサーをつけても車検に通る?
- ホイールスペーサー装着にかかる値段はいくら?
- ┗ホイールスペーサーだけを装着する場合
- ┗ハブボルトを交換する場合
- ホイールスペーサーを装着できるお店はどこ?
- ┗タイヤ専門店
- ┗カー用品店
- ┗カスタマイズ専門店
- 安全性を重視するならホイールを交換してインセットで調整
- ホイールの購入はタイヤワールド館ベストがオススメ!
ホイールスペーサーとは?
ホイールスペーサーとは、車体とホイールの間にはさむ円状の金属です。正しくはホイールを取り付ける「ハブ」とよばれる部分と、ホイールの間にはさみこんで使用します。
ドレスアップでタイヤを外側に出す目的で使われることがほとんどですが、ホイールがブレーキに干渉してしまったときにスペースを確保するために使うこともできます。
ホイールスペーサーには、1mmから10mmまでさまざまな厚さのものがあります。
10mm以上厚みのあるものはワイドトレッドスペーサーとよばれますが、ホイールスペーサーと目的は同じで、形状や取り付け方が異なります。
ワイドトレッドスペーサーは円状の金属にハブボルトが一体になっており、ホイールを取り付けるハブボルトにナットで固定して使用するものです。
参考:ワイドトレッドスペーサー/TANIDA MOTER SPORTS
タイヤを外側ギリギリに出す、いわゆるツライチは、本来レーシングカーがコーナリングなどの操作性、安定性を高めるために行う手法でした。
そうした背景から、現在はスポーティーな外観を求めて、かっこよさを追及し、タイヤを外側に出すカスタマイズとして広がったと考えられます。
ホイールスペーサーのメリット
手軽なカスタムや走行性能の向上のために取り付けられるホイールスペーサーですが、カスタマイズには良い面もあれば悪い面もあります。
両方をしっかりと把握し、納得した上でカスタマイズを行うようにしましょう。
まずはメリットについて、詳しく解説します。
ホイールスペーサーを装着するメリットは以下の3つが挙げられます。
・カーブでの安定性が上がる
・費用が安い
見栄えが良くなる
ホイールスペーサーを装着すると、タイヤが外側に出るのでホイールの存在感をアピールできます。ボディとのすき間が少なくなり、よりツライチに近づくことで足回りのおしゃれ度がアップします。
カーブでの安定性が上がる
車体とホイールの間が広くなるということは、左右のタイヤの中心から中心までの長さ(トレッド)が長くなり、カーブを曲がるときの左右の傾きが少なくなります。その結果、走行性能向上として安定性が上がることもあります。
わかりやすくいうと、コンパスを思い浮かべてください。短い半径で円を描くと、グラグラして上手く描けなかったことはありませんか?
長い半径のほうがグッと力を入れやすいので、安定して描けます。車も同じで、左右の傾きが少ないほうが安定してカーブを曲がることができます。
費用が安い
ドレスアップにかかる費用が安くすむこともメリットです。ホイールスペーサーは、厚みによっては2,000円くらいから手に入るので、手軽にカスタマイズを始めることができます。
ホイールスペーサーのデメリット
反対に、デメリットは以下の3つが考えられます。
・取り付けを断られる場合がある
・ボディが汚れやすくなる
ホイールスペーサーの装着にはデメリットもあることを視野に入れておきましょう。
ホイールナットがゆるむ可能性がある
ホイールスペーサーを装着すると、車体側のホイールの取り付け面からホイールまでの距離が遠くなります。その結果、ハブボルト(ホイールナットを取り付けるボルト)へ取り付けるホイールナットのかみこみが浅くなり、ナットがゆるみやすくなります。
極端な例ですが、ノーマルがペットボトルのふたをしっかり閉めた状態で、ホイールスペーサーを装着した場合がふたを半分だけ閉めた状態だとします。
落としたときに中身が漏れやすいのは、当然ふたが半分しか閉まっていないペットボトルです。
つまり、ホイールナットのかみこみが浅くなると、少しの衝撃でゆるんでしまう可能性があります。
タイヤは常に振動しています。あまり無理な走行を繰り返すと、ハブボルトに負荷がかかり、折れ曲がるなどのトラブルにもなりかねません。
取り付けを断られる場合がある
厚みのあるワイドトレッドスペーサーを装着する場合、依頼する店舗によっては「強度証明書」がない部品の取り付けは断られる場合もあります。
取り付け可能かどうか、事前に確認しておくと安心です。
ボディが汚れやすくなる
ノーマル状態に比べてボディが汚れやすくなるのもデメリットです。
タイヤが車体より内側にあればタイヤハウスの中で収まる汚れも、タイヤが外側に出ることで泥や小石をはねあげやすくなる可能性があります。
こまめに洗車をする、汚れがつきにくくなるボディコーティングをしてあげる、など汚れ対策も必要に応じて行いましょう。
ホイールスペーサーを装着するときの注意点
ホイールスペーサーを装着するときの注意点は以下の3つです。
- 車体からタイヤをはみ出さないようにする
- 厚みによってはハブボルトの交換が必要になる
- 割れやゆるみはないか定期的に確認する
足回りは車の走行に直結する重要なパーツです。必ず気をつけておくべきポイントを確認し、安全にカスタマイズを行いましょう。
順番に解説します。
車体からタイヤをはみ出さないようにする
ホイールスペーサーを装着したときに、車体からタイヤがはみ出さないようにしましょう。車体からタイヤがはみ出してしまうと、車検には通らない場合があります。
正確には、タイヤ側面のラベリングと、ホイールリムを保護するためのリムガードは10mm未満であればはみ出しても良いとされています。(道路運送車両の保安基準 第178条(車枠及び車体))
しかし、ホイールやホイールナットなど、そのほかの部分は認められていません。
車検に通らないだけでなく、接触事故などの危険性も高くなります。保安基準を守るのはもちろん、危険を回避するためにも車体からはみ出さないようにしましょう。
厚みによってはハブボルトの交換が必要になる
厚みのあるホイールスペーサーを取り付ける場合は、純正のハブボルトを交換する必要があります。
ホイールスペーサーを装着したときに、手前に見えているハブボルトがあまりにも短いと、タイヤを取り付けることができません。
そうした場合は、もともとあるハブボルトを取り外し、ロングハブボルトに交換する作業が必要になります。
一般的には、5mmまでは純正のハブボルトで対応できるといわれていますが、厚みが5mmでもロングハブボルトへ交換をすすめられるケースもあります。
車によって異なるので、必ずプロに相談しましょう。
割れやゆるみはないか定期的に確認する
ホイールスペーサーやワイドトレッドスペーサーを装着した場合、部品の割れやゆるみがないか定期的に確認しましょう。
ハブボルトの穴数は車種によって異なるので、どの穴数にも対応できるようにホイールスペーサーにはさまざまな形状の穴があいています。
その結果、どうしても厚みがある部分と薄い部分の差が生じてしまい、肉厚が薄い部分は負荷がかかりやすく、割れる恐れがあります。
厚みのあるワイドトレッドスペーサーを使用する場合は、ハブにとめているナットの締め付けが、タイヤ周辺の振動によりゆるむ可能性もあります。
車体とホイールの間にはさんでいるので、どうしてもガタは出てしまいます。最悪の場合、ナットが緩んでタイヤが脱輪するケースも考えられます。
事故を防ぐためにも、割れや傷みがないか、定期的に規定トルクで締め付けられているかを確認しながら走行しましょう。
ホイールスペーサーをつけても車検に通る?
ホイールスペーサーを使用していても車検は通ります。装着しているだけで車検に通らなくなった、なんてことはありません。
ただし、装着することで保安基準に違反してしまうと通らない可能性はあります。
車体からタイヤがはみ出る、ホイールナットの締め付けが浅くホイールにガタがあるなど、検査員が危険と判断した場合は車検には通りません。
道路運送車両の保安基準とは、車が安全に走行するため、または環境を守るための基準です。
ドレスアップは規定の範囲内で楽しむようにしましょう。
ホイールスペーサー装着にかかる値段はいくら?
ホイールスペーサーの装着にかかる金額を紹介します。
前提として、車によって料金や使用できる部品は変わります。車種が同じでも、同じ部品や金額で作業ができるわけではありません。
1台1台違うことを理解したうえで、かかる費用の参考にしてみてください。
・ハブボルトを交換する場合
順に解説します。
ホイールスペーサーだけを装着する場合
ホイールスペーサーをはさむだけなら、1,000円〜2,000円くらいの工賃で取り付けできる場合がほとんどです。
部品代は2枚組みで1,000円〜5,000円ほどで、厚みやメーカーによって金額はさまざまです。
ワイドトレッドスペーサーを取り付ける場合の総額の目安は以下の通りです。
車種 | 個数 | 部品代 | 作業工賃 | 合計金額 |
セレナハイブリット | 1セット | 約14,000円 | 約1,600円 | 約15,600円 |
エルグランド | 2セット | 約28,000円 | 約3,500円 | 約31,500円 |
レクサスLS | 2セット | 約19,500円 | 約7,000円 | 約26,500円 |
車種や作業内容によって異なります。1つの目安として参考にしてみてください。
ハブボルトを交換する場合
ハブボルトを交換する場合の総額の目安は以下の通りです。
車種 | 個数 | 部品代 | 作業工賃 | 合計金額 |
ヴォクシー | ハブボルト10本 | 約4,500円 | 約8,000円 | 約26,500円 |
ワイドトレッドスペーサー1セット | 約14,000円 | |||
86 | ハブボルト20本 | 約9,000円 | 約22,000円 | 約38,000円 |
ホイールスペーサー2セット | 約7,000円 |
車種によって作業工賃は前後する可能性があります。あくまで目安として参考にしてください。
ホイールスペーサーを装着できるお店はどこ?
ホイールスペーサーの装着を依頼できるお店は以下の3つが考えられます。
・カー用品店
・カスタマイズ専門店
タイヤ専門店
タイヤ専門店では、ホイールスペーサーを取り扱っており、そのまま装着を依頼できる店舗が多いです。
もち込み部品にも対応している店舗もあり、安全性や保安基準に配慮して取り付けてくれます。
まずは少しだけドレスアップを楽しみたい人にオススメです。
タイヤワールド館ベストの直営店舗でも簡単に付けられるスペーサーからワイドトレッドスペーサーまでお取り扱いがあります。商品によってはお取り寄せとなる場合がございますのでご了承ください。
カー用品店
カー用品店も、タイヤ専門店同様、ホイールスペーサーを取り扱っており、そのまま取り付けをしてくれる場合が多いです。
もち込み部品も対応可能な店舗もありますが、お店ごとの判断の場合も多く、事前に確認した方が安心です。
カスタマイズ専門店
カスタマイズ専門店では、ホイールスペーサーの取り付けはもちろん、目的に合わせたカスタマイズを総合的に提案してくれます。
ギリギリまで攻めたドレスアップの相談なども可能な店舗が多く、自分好みの車にカスタマイズをしていきたい人にぴったりです。
しかし、ディーラーでは取り扱えないと断られるケースがあります。もしホイールスペーサーを取り付けて車検を通した後、トラブルが起こった場合のリスクを避けたいからです。
ホイールスペーサーの装着は、少なからず危険を伴うことを忘れないようにしましょう。
安全性を重視するならホイールを交換してインセットで調整
やはり安全性が気になる…という場合、ホイールスペーサーを使わずにホイールのインセットを調節してカスタマイズすることもオススメです。
インセットとは、ホイールの中心から取り付け面までの距離のことをいい、この数値を下げるとツライチの状態に近づきます。
ホイールスペーサーは、ホイールの交換に比べると価格も安く、手軽にできるドレスアップです。
しかし、車体とホイールの間に本来なかったものをはさむことで、多少なりともガタは発生します。タイヤ周辺は常に振動しており、走り出す、曲がる、停止するといった動きを繰り返し行うことでかなり負荷もかかります。
周辺部品にも負担がかかり、思わぬ箇所が故障する可能性もゼロではありません。いくら簡単にできるカスタマイズだとしても、正しく使用しないと事故の原因になる可能性もあります。
足回りは車の走行に直接かかわる、とても重要な部分です。ドレスアップ目的でツライチを目指すのなら、ホイールを交換する、という選択肢を検討されてみてもよいのかもしれません。
ホイールの購入はタイヤワールド館ベストがオススメ!
ホイールスペーサーは、取り付けるだけでスタイリッシュな足回りを演出でき、安い費用でドレスアップが可能です。走行性能の面でも、カーブでの安定性の向上が期待でき、手軽に取り組みやすいカスタマイズの一つです。
しかし、ホイールナットがゆるんだり、周辺部品に負荷がかかり故障の原因になったりすることも考えられますので、注意点をよく理解しいただき、定期的に点検することが大切です。
また、タイヤを外側に出すのなら、ホイールの交換を検討してみましょう。ホイールの交換なら、車体とホイールの間に部品をはさまずにカスタマイズが可能です。ホイールスペーサーよりも安全性は高いといえるでしょう。
ホイールの交換ならタイヤワールド館ベストがオススメです。宮城県に7店舗の他、オンラインショップで購入しても全国に約3,200の提携店舗があり、どのエリアの方でも利用しやすくなっています。豊富な種類を取り揃えているので、あなたの好みに合ったホイールがきっと見つかりますよ。
同時にタイヤの購入も可能です。ぜひチェックしてみてくださいね。
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