「タイヤ点検の適切なやり方が分からない。」「タイヤ点検のおすすめの頻度を知りたい」このような悩みがある方は、多いのではないでしょうか。
この記事ではタイヤ点検のチェック項目をはじめ、おすすめのタイヤ点検の頻度やタイヤ点検をおこなえる場所まで網羅的に説明します。
タイヤ点検について詳しく知りたいと考えている方は、ぜひ最後までお読みください。
タイヤ点検のチェック項目
タイヤ点検のチェック項目には以下のようなものがあります。
- 空気圧
- タイヤの溝(スリップサイン)
- 偏摩耗
- キズ、ひび割れ
- ふくらみ(ピンチカット)
- 使用年数(製造年数)
- 異音のチェック
これからそれぞれの特徴について説明します。
空気圧
タイヤの空気圧を適切に維持することで燃費の向上やタイヤ寿命の延長、ハンドリングの安定性を確保できます。
確認方法は車両の取扱説明書や運転席ドア内側に記載された適正空気圧を基準にして、専用の空気圧ゲージを使用するやり方です。不足している場合は空気を補充して、逆に過剰な場合は適正値まで調整しましょう。
空気圧を適正に保つことによって走行中のトラブルを防ぎ、安全で快適なドライブを実現できます。
タイヤの溝(スリップサイン)
タイヤの溝は雨天時の排水性や路面グリップに大きく関わる重要な要素です。タイヤの溝が浅いとスリップしやすくなったり、制動距離が延びたりするため、定期的な点検が必要です。
確認方法として溝の深さを測る専用の溝深計や1円玉を活用します。1円玉の縁が見える場合は溝の深さが1.6mm未満の可能性があるため、交換を検討しましょう。
また、タイヤ側面にある「スリップサイン」が露出している場合も交換時期の目安となります。
偏摩耗
偏摩耗とはタイヤの一部分だけが異常に摩耗する現象のことで、放置すると安全性や燃費の低下、タイヤ寿命の短縮につながります。主な原因は空気圧の過不足やホイールアライメントのズレ、サスペンションの劣化などです。
偏摩耗はタイヤ表面を目視するだけでも簡単に確認できます。内側または外側だけが摩耗しているのを発見したら、空気圧が過不足していないかや、アライメントがずれていないか確認してみましょう。
偏摩耗を見つけたら空気圧を調整して、必要に応じてプロに相談しましょう。
キズ、ひび割れ
タイヤのキズやひび割れは突然のパンクやバーストといった重大なトラブルにつながる恐れがあるため、定期的な確認が必要です。特にタイヤの側面やトレッド面(接地部分)を中心に目視でチェックしましょう。
キズやひび割れの原因としては紫外線や経年劣化、硬い物への接触が挙げられます。
小さなキズや浅いひび割れであっても放置していると徐々に進行する場合があるので、異常を発見したら早めに専門店で相談しましょう。
ふくらみ(ピンチカット)
タイヤのふくらみは内部構造の損傷を示すサインで、放置するとバーストなどの重大な事故を引き起こす可能性があります。ふくらみはタイヤ内部のコード層が破損しており、衝撃や過度の荷重、不適切な空気圧が原因となっていることが多いです。
確認方法はタイヤの側面を目視でチェックするだけで簡単に行えます。膨らみがある場合はそのタイヤの使用を即座に中止して専門店で点検や交換を依頼しましょう。
使用年数(製造年数)
一般的にタイヤの寿命は製造から約5年とされていて、それを超えるとゴムの劣化が進み性能が低下します。使用年数はタイヤ側面に記載された製造年週番号(例:4525は2025年第45週)で確認できます。
目に見える異常がなくても、経年劣化によるひび割れや硬化が発生する可能性があるため、5年を目安に交換を検討するのがおすすめです。
異音のチェック
タイヤ点検時に異音のチェックは非常に重要です。走行中にタイヤから異音が発生する場合、タイヤの劣化や摩耗、空気圧の低下、異物の挟まりなどが原因として考えられます。
これらの異常を放置すると、走行中の安全性が損なわれる可能性があります。以下の記事で異音の種類を解説していますが、判断が難しい際は必要に応じて専門家に相談することをおすすめします。
タイヤ点検のおすすめの頻度
タイヤ点検は安全に運転するために欠かせません。基本的に月に1回以上点検するのがおすすめです。また、長距離運転や高速道路を利用する前には、必ずタイヤの状態を確認しましょう。
● 長距離運転や高速道路を利用する前は必ずチェック
タイヤの使用年数も把握しておき、5年以上経過した場合はプロに相談するのが重要です。定期的な点検を習慣化して快適で安心なドライブを楽しみましょう。
窒素ガスもおすすめ
窒素ガスは酸素に比べて分ゴムを通り抜けにくいため、タイヤ内の圧力低下を抑える効果があります。空気圧点検が面倒だな、、という方は検討してみてください。
その他にも以下のメリットがあります。
● タイヤ・ホイールの劣化防止
● 災害防止になる
窒素ガスを使用し、適正な空気圧を維持することで、タイヤの転がり抵抗が減少し、燃費の改善が期待できます。
また、窒素ガスは水分を含まないため、内部の金属部品の酸化や錆を防ぎ、タイヤやホイールの劣化防止に繋がります。
さらに、窒素ガスは不燃性であるため、発火を防ぐことができます。バーストによる事故が発生しても、タイヤへの発火を防ぐことが可能です。
詳しくは以下の記事も参考にしてみてください。
タイヤ点検がおこなえる場所
以下に記載するお店でタイヤ点検をおこなえます。
● ディーラー
● タイヤ専門店
● 自動車整備工場
● カー用品店
これからそれぞれの特徴について説明します。
ガソリンスタンド
ガソリンスタンドは気軽にタイヤ点検がおこなえる場所です。多くのスタンドでは無料で空気圧のチェックや調整をおこなってもらえるサービスがあります。
特にセルフスタンドの場合、自動空気圧調整機を利用すれば自分で簡単に空気圧のチェックや補充をおこなうことが可能です。また、フルサービスのスタンドではスタッフに依頼することで溝の深さやキズの有無なども点検してもらえるでしょう。
さらにタイヤ交換やメンテナンスが必要な場合は、そのまま専門業者を紹介してもらえることもあります。給油ついでにタイヤの状態を確認できるため、定期的な点検におすすめの場所です。
ディーラー
ディーラーは車の専門知識を持つプロがタイヤ点検を行ってくれる信頼性の高い場所です。定期点検や車検時にタイヤの空気圧や溝の深さ、偏摩耗、キズなどを細かくチェックしてもらえます。
また、メーカー純正のタイヤや部品に関する情報が豊富なため、最適なアドバイスを受けられるのも魅力です。さらに、必要に応じてタイヤ交換やアライメント調整などの高度なメンテナンスも対応してもらえるでしょう。
少しコストがかかる場合もありますが、車全体の点検と合わせておこなえるため安全性やパフォーマンスを重視する方におすすめの場所です。
タイヤ専門店
当店のようなタイヤ専門店でもタイヤ点検をおこなっております。気になることがありましたらなんでもご相談ください。
多くの専門店では、タイヤの空気圧、残溝、偏摩耗、キズやひび割れなどの点検を無料で実施しています。
タイヤ専門店は、なんといってもタイヤの品揃えが豊富なのが魅力です。もし不具合があってもすぐに交換することができるメリットがあります。
カー用品店
イエローハットやオートバックスといったはじめとしたカー用品店はタイヤ点検を手軽に依頼できる便利な場所です。多くの店舗で空気圧のチェックや調整、溝の深さの確認を無料で行ってくれます。
さらに、タイヤの品揃えが豊富なので、自分の車に適したタイヤの購入や交換がその場で可能です。タイヤの状態に応じたアドバイスや、ホイールの選択、バランス調整などの専門的なサービスも提供しています。
また、他の車関連のメンテナンスを一緒におこなえるのも魅力でしょう。ショッピングついでに立ち寄れる気軽さから初心者にもおすすめです。
自動車整備工場
自動車整備工場はタイヤ点検をはじめとする車全般の整備をプロの技術者に依頼できる専門的な場所です。タイヤの空気圧や溝の深さ、偏摩耗のチェックに加えてアライメント調整やバランス調整といった高度な作業もおこなえます。
また、タイヤ交換や修理が必要な場合でも、迅速かつ的確に対応してもらえるのが魅力です。
整備工場は設備が充実していて特殊なケースにも対応可能なため、安全性を重視したメンテナンスを求める方に最適です。車検や定期整備の際にタイヤの状態も一緒に点検してもらうのがいいでしょう。
タイヤ点検で費用はかかる?
ガソリンスタンド・ディーラー・タイヤ専門店・カー用品店・自動車整備工場でタイヤ点検をおこなった場合に必要なおおよその費用をまとめました。以下に記載します。
種類 | 費用 | 特徴 |
---|---|---|
ガソリンスタンド | 無料 | 給油のついでにタイヤの空気圧や摩耗状態をチェックしてもらえる手軽さがある。 |
ディーラー | 1,000~3,000円(点検のみの場合) | 車種に精通した専門スタッフが対応し、純正タイヤの取り扱いが多い。 |
タイヤ専門店 | 無料が多い (詳細な点検や調整が必要な場合は1,000円~2,000円程度) |
多様なタイヤブランドを取り扱い、手軽に立ち寄れるのが利点である。 |
カー用品店 | ||
自動車整備工場 | 1,000~3,000円(点検のみの場合) | 幅広い車種に対応し、整備のプロが点検をおこなう。 |
これらの料金は一般的な目安であって、店舗や地域によって料金は異なる場合があります。 正確な費用を知るためには各店舗に直接問い合わせてみるのがいいでしょう。
タイヤ点検のメリット
タイヤ点検のメリットには以下のようなものがあります。
● 燃費の改善
● タイヤ寿命の延長
● 走行性の維持
● 法令遵守とペナルティ回避
これからそれぞれの特徴について説明します。
安全性の向上
タイヤ点検を定期的におこなうことで安全性を大幅に向上させられます。タイヤは車と路面を唯一つなぐ重要な部品であり、タイヤのチェックを怠るとスリップや制動距離の増加、バーストといった危険な状況を引き起こすかもしれません。
特に高速道路や雨天時の走行はタイヤの状態が安全運転に直結するでしょう。定期的に点検することで、トラブルを未然に防いでドライバーや同乗者の命を守ることができます。タイヤ点検は安全で快適なドライブの基盤を支える重要な習慣です。
燃費の改善
適正な空気圧を維持できれば、タイヤの転がり抵抗が減少します。その結果、エンジンにかかる負担が軽減されるため、燃料効率が向上するでしょう。
また、偏摩耗を防げればタイヤ全体が均等に地面に接地できるので、無駄なエネルギー消費を抑えることが可能です。これにより燃料コストを削減できるだけでなく、環境への負担軽減にもつながります。
タイヤ寿命の延長
空気圧を適正に保つことによって、タイヤ全体が均等に摩耗して偏摩耗による早期交換を防ぐことが可能です。
また、溝の深さやキズ、ひび割れをチェックすることで、異常を早期に発見してタイヤのダメージが進行する前に対処できます。定期的な点検とケアを習慣化することで、タイヤをより長持ちさせて安心で経済的なドライブを実現することが可能です。
走行性能の維持
タイヤ点検を定期的におこなうことで車の走行性能を最適な状態に維持できます。適正な空気圧を保てれば、安定したハンドリングやブレーキ性能によって安全に運転できるでしょう。
また、タイヤの溝の深さや偏摩耗をチェックすることで、路面との接地性を確保できて雨天時のグリップ力やコーナリング時の安定性を向上させることができます。
さらに、タイヤの異常を早期に発見することで車本来の性能を損なわずに維持できるため、長期間にわたり快適なドライブを楽しむことが可能です。
法令遵守とペナルティ回避
タイヤ点検をおこなうことで、法律が遵守されてペナルティを回避することができます。道路交通法では、タイヤの溝の深さが1.6mm未満である場合は使用が禁止されており、違反すると罰則や罰金が科されるでしょう。
また、スリップサインが露出しているタイヤを使用していると、車検に通らないだけでなくて事故の原因にもなります。
定期的にタイヤの状態を確認して必要に応じて交換やメンテナンスをおこなうことで、法令に基づいた安全な車両を維持できるため、安心して運転を楽しむことが可能です。
タイヤを長く使うポイント
タイヤ点検のメリットには以下のようなものがあります。
● 適切な保管方法
これからそれぞれの特徴について説明します。
定期的なローテーション
タイヤローテーションはタイヤの摩耗を均一に保つために前後または左右のタイヤ位置を定期的に入れ替える作業です。
タイヤローテーションをおこなうことで、タイヤの摩耗を均一化できることからハンドリングやブレーキ性能を安定させることができます。また、全体の摩耗が均等であれば、4本のタイヤを同時に交換できてコスト削減につながるでしょう。
タイヤローテーションの頻度としては走行距離が5,000〜10,000kmごとか、半年に一度くらいはタイヤの摩耗を確認しながらおこなうといいでしょう。
適切な保管方法
タイヤを次シーズンも安全に使用するためには、タイヤの清掃や乾燥した後に湿気や直射日光を避けた環境で保管することが重要です。タイヤ専用カバーやラックを活用し適切に管理できればゴムの劣化を防いでさらにタイヤの寿命を延ばすことができます。
また、タイヤを積み重ねる場合は適度に位置を変えて負担を分散させるとタイヤの形状変化を防ぐ効果があります。保管環境の見直しと定期的なゴム溝の深さなどの点検を心がければ、次のシーズンでも安心して使用できるでしょう。
タイヤ点検は定期的にしよう
本記事ではタイヤ点検について、チェック項目や点検してもらえる場所などを幅広く紹介しました。
タイヤ点検には色々と注意点があります。また、いざタイヤに危ないところがあったとしても自分一人では対応することが難しい場合が多いでしょう。
もし、フォグランプの装着を検討されている方はぜひタイヤワールド館ベストにご来店ください。スタッフ一同心よりお待ちしております。