最終更新日 2024年8月28日
タイヤの空気圧が1本だけ少ない原因は、エアバルブの劣化やホイールとタイヤの組み付け不良などが考えられます。また、1本だけ空気圧が少ない状態で走行できるのか気になりますよね。
そこで当記事では、タイヤの空気圧が1本だけ減る原因やそのまま走行するリスクを紹介します。
空気圧がタイヤや車に及ぼす影響を知り、安全なドライブを楽しみましょう。
- タイヤの空気圧が1本だけ減る4つの原因
- タイヤの空気が抜けてる状態で走行するリスク
- タイヤの空気圧が1本だけ低下している場合の対処法
- 空気圧の点検は月に1回行うのがおすすめ
- タイヤの空気圧に関するよくある質問
- タイヤの空気圧は定期的に点検しよう
タイヤの空気圧が1本だけ減る4つの原因
タイヤの空気圧が1本だけ減る原因は以下の通りです。
- エアバルブの劣化
- タイヤとホイールの組み付け不良
- 釘や異物によるパンク
- タイヤ・ホイールの劣化
1本だけ空気圧が低いのはそのタイヤに原因があります。再度空気を入れた後、問題なく空気圧が低下しないときもありますが、できる限り原因を突き止めましょう。
1.エアバルブの劣化
タイヤの空気圧が1本だけ減る原因のひとつとして、エアバルブの劣化が考えられます。タイヤのエアバルブにはゴム製のものもあり、使用期間が長いと劣化するため空気が漏れることがあります。
そのため、エアバルブの劣化を防ぐには定期的に交換するのがおすすめです。タイヤ交換と同時に依頼すれば1本あたり400円前後で交換できます。ただ、タイヤ交換を同時に行わない場合は、1本あたり2,000円前後と高額になってしまいます。
エアバルブは3〜5年使用すると劣化が進むため、タイヤ交換と同時に交換するといいでしょう。また、空気漏れが発生しているかはエアバルブに石鹸水を吹き付けて調べます。泡がブクブクと発生すればエア漏れが発生しているため、早急に交換しましょう。
関連記事:エアバルブは必ず交換しよう!工賃や交換の仕方を解説
2.タイヤとホイールの組み付け不良
タイヤをホイールに組み付けた際、ビード部に損傷を与えてしまうと空気が抜けることがあります。タイヤの組み付け作業は、タイヤサイズや整備工場の設備によって難易度が異なるため、作業時のミスが発生することがあるからです。
そのため、タイヤの組み付け不良が原因の場合は、自分で点検するのは難しい傾向にあります。タイヤ交換したばかりなのに空気圧が1本だけ減っているときは、作業店で点検してもらいましょう。
3.釘や異物によるパンク
タイヤに異物が刺さってパンクしていると、ゆっくりと空気が抜けます。パンクは一気に空気が抜けるわけではなく、徐々に空気圧が減るので気づきにくいのが特徴です。
タイヤの空気圧の低下を感じたら、まずは外傷がないか確認します。
異物が刺さっていた場合、すぐに抜かずにそのまま近くのガソリンスタンドや整備工場に向かってください。タイヤに刺さっている異物を抜いてしまうと空気がすべて抜けてしまい、走行不可になるので注意しましょう。
4.タイヤ・ホイールの劣化
タイヤ・ホイールが劣化すると、空気圧が減る原因になります。走行距離や使用頻度で劣化具合は異なりますが、タイヤの寿命は約3〜5年といわれています。一方で、ホイールは素材によって10年〜20年使用可能です。
ブリヂストンはタイヤの寿命について以下のように明記しています。
使用開始後5年以上経過したタイヤについては、継続使用に適しているかどうか、すみやかにタイヤ販売店等での点検を受けられることをお奨め致します。
タイヤは使用開始から5年以上経過すると、さまざまな問題が発生することがあります。また、ホイールは寿命がきていなくても、使用に伴い変形すると空気圧低下の原因になります。
そのため、タイヤ・ホイールは定期的に交換するのがおすすめです。
タイヤの空気が抜けてる状態で走行するリスク
タイヤの空気圧が抜けている状態で走行するリスクは以下の通りです。
- パンクやバーストの恐れ
- 走行性能の低下
- 燃費の低下
- タイヤへの負担
タイヤの空気圧が抜けていると、さまざまなリスクがあります。重大な事故につながる恐れもあるため、空気圧が低い場合は高速走行を控えましょう。
1.パンクやバーストの恐れ
空気圧が不足するとタイヤに負荷がかかり、異常な発熱によってバーストする恐れがあります。パンクやバーストしてしまうとまともに走行できなくなり、重大な事故につながることもあるので自走しないでください。
高速道路でバーストすると、突然大きな破裂音とともにハンドル操作が効きにくくなります。並走していた車と衝突することも考えられるので、空気圧が低下した状態での高速道路の走行はやめましょう。
また、タイヤがパンクした状態で走行すると危険を伴います。危険性や対処法については以下の記事を参考にしてください。
関連記事:【危険】車のタイヤがパンクした状態で走行する危険性と対処方法を解説
2.走行性能の低下
空気圧が低い状態だと、タイヤ本来の走行性能が発揮できません。タイヤの性能は、適正空気圧が保たれた状態での使用が前提とされているためです。
空気圧が低いとブレーキや旋回、燃費の性能に悪影響を与えます。そのため、性能に優れたタイヤを購入しても空気圧が適正に保たれていないと意味がありません。
タイヤの特徴を最大限活かすためにも、空気圧は適正に保ちましょう。
3.燃費の低下
タイヤの空気圧が低いとタイヤの転がり抵抗が大きくなり、車の燃費に影響します。転がり抵抗とは、タイヤの接地面に対し進行方向とは逆向きに働く抵抗のことです。
転がり抵抗が大きいと車が前に進むのに使うエネルギーが増えるため、その分燃料を消費します。そのため、タイヤの空気圧が適正でないと燃費が低下します。
経済的な負担を避けるためにもタイヤの空気圧は適正に保つようにしましょう。
4.タイヤへの負担
空気圧が規定より低いと車の重さでタイヤの側面が膨らみ、タイヤに負担がかかります。そのまま走行していると発熱により劣化が早くなり、ひび割れやピンチカットの原因にもなります。
ピンチカットとは、タイヤの側面に発生するコブのことです。ピンチカットやひび割れが発生するとタイヤ交換するしか対処法がなく、まだ溝が残っていても破棄することになります。
空気圧を適正に保っておけばタイヤへの負担を減らし、同じタイヤを長く使用できるでしょう。ピンチカットについての詳細な説明は、以下の記事で解説しています。
関連記事:【小さくても危険】タイヤのピンチカットとは?原因や対処法を紹介
タイヤの空気圧が1本だけ低下している場合の対処法
タイヤの空気圧が1本だけ低下している場合の対処法は以下の通りです。
● スペアタイヤに交換する
空気圧の低下に早めに気づくことで、リスクを最小限に抑えられます。
走行中に気づいたら停車して近くのガソリンスタンドへ
走行中の感覚から異変に気づいたなら、近くのタイヤ交換ができるお店に入りましょう。主なタイヤ交換ができるお店は、以下の通りです。
● カー用品店
● タイヤ専門店
● カーディーラー
お店に入り、空気圧を点検させてもらいたい旨を伝え、道具を貸してもらいます。その場で対処できるようなら、パンク修理かタイヤ交換をしてもらいましょう。
急な出費に躊躇するかもしれませんが、リスクを回避するためにも必要経費だと割り切り交換するのがおすすめです。
関連記事:車の空気圧を確認する方法|適正な値を計測する6つのコツも紹介
スペアタイヤに交換する
スペアタイヤを積んでいるなら、自分で交換する方法もあります。車載工具の中にパンタジャッキやレンチが入っているので、緊急時でも作業方法がわかれば自分で交換できます。
ただ、スペアタイヤは応急時に使用するものなので、できる限り早く通常のタイヤに交換してください。スペアタイヤの強度は低いため、そのまま使用しているとパンクしてしまいさらに出費が増える可能性があります。
万が一のためにタイヤ交換を覚えたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。
関連記事:タイヤ交換を自分でする手順は?トラブルを防ぐための注意点も解説
空気圧の点検は月に1回行うのがおすすめ
空気圧の点検は月に1回、定期的に行うのがおすすめです。空気圧の点検は以下の方法で行いましょう。
● 自宅で点検する場合はエアーコンプレッサーを購入
空気圧を定期的に点検し、出先でパンクするリスクを減らしましょう。
お店で点検してもらう
タイヤの空気圧は以下のお店で点検してもらえます。
● カーディーラー
● カー用品店
● タイヤ専門店
ガソリンスタンドで給油のたびに点検すると、忘れずにチェックできるのでおすすめです。セルフのスタンドだと自分でできるため、毎回空気圧の点検を依頼するのは気が引ける方はセルフスタンドがいいでしょう。
空気圧の点検はほとんどの店舗が無料で行っているので、気軽に利用できます。
自宅で点検する場合はエアーコンプレッサーを購入
「自分で好きなときに点検したい」「自宅で気兼ねなく点検したい」という方は、エアーコンプレッサーを購入するのがおすすめです。
シガーソケットから電源を取るタイプなら2,000円程度で購入できるため、万が一のために車に積んでおくのもいいでしょう。
ただ、コンプレッサーの動作音は大きいので、近所迷惑にならないように真夜中や早朝の使用はやめましょう。
適正な空気圧はドアの内側に記載
タイヤの適正空気圧は車種によって異なります。車種ごとの適正空気圧は、運転席ドアを開けたところの車体側後ろのラベルで確認可能です。
空気圧はkPa(キロパスカル)で表示されており、適正に保つことで燃費の悪化を防止できます。ドアに記載がない場合は、ネットで調べるか取扱説明書でチェックしてみてください。
関連記事:車の空気圧を確認する方法|適正な値を計測する6つのコツも紹介
タイヤの空気圧に関するよくある質問
タイヤの空気圧に関するよくある質問は以下の通りです。
- 空気圧は高くても問題ありませんか?
- 1本だけパンクしたら交換するのは1本でいいですか?
- 窒素ガスはどんな効果がありますか?
事前に気になるポイントを理解すれば、タイヤの空気圧についての知識をより深められるでしょう。
1.空気圧は高くても問題ない?
タイヤの空気圧は、適正値より+0.1程度なら問題ありません。ただ、空気圧が高すぎると以下のようなデメリットがあります。
● ブレーキ性能の低下
● センター部の偏摩耗
タイヤの空気圧は低すぎても高すぎても悪影響があるため、適正値を保つようにしましょう。空気圧の適正値については以下の記事を参考にしてください。
関連記事:タイヤの空気圧を高めに調整するべき理由は?目安や空気圧の調整方法を解説!
2.1本だけパンクしたら交換するのは1本でいい?
パンクしたタイヤを交換する場合、1本交換・2本交換・4本交換の選択肢があります。
交換本数 | 状況 |
---|---|
1本交換 | タイヤ交換したばかり まだ他のタイヤが綺麗 |
2本交換 | 2年程度使用し、摩耗具合に差が出る |
4本交換 | タイヤが劣化している タイヤ交換をしばらくしていない |
パンクしたタイヤを交換する本数で迷ったら、上記の表を参考にしてください。タイヤがパンクしたときの交換については、以下の記事で詳しく解説しています。
関連記事:タイヤがパンク!1本だけ変える?4本変えた方がいい?そのお悩み解決します!
3.窒素ガスはどんな効果がある?
タイヤに窒素ガスを注入することで、以下のようなメリットが得られます。
● タイヤにかかるコストの低下
● 寿命の延長
● 災害防止
● 乗り心地の改善
窒素ガスは基本的に有料です。窒素ガスを注入するか迷っている方は以下の記事を参考にしてください。
関連記事:タイヤに窒素ガスは必要?入れて得られる5つの効果・メリットを初心者向けに解説!
タイヤの空気圧は定期的に点検しよう
タイヤの空気圧を定期的に点検していれば、1本だけ減っていても早めに対処できます。また、万が一に備えて自分でタイヤ交換できるようにしておくのもおすすめです。
タイヤの空気圧が減っている状態で走行するのはさまざまなリスクを伴うため、高速走行前には空気圧の点検をしましょう。なお、使用から5年が経過したタイヤは、専門店の点検を受けるか交換するのが推奨されています。
タイヤ交換の際は「ベストのタイヤ交換」をご検討ください。
全国に約4,000の提携店舗があり、オンラインで購入したタイヤを作業店へ直送可能です。そのため、タイヤを自宅に一時保管する必要がなく、作業店へ来店するだけでタイヤ交換ができます。
自宅近くにタイヤ交換店がない方や、ネット価格でタイヤを購入し、工賃も安くしたい方はベストの提携店舗を探してみてください。
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