最終更新日 2023年3月30日
「高速道路ではタイヤの空気圧を高めにした方が良い」と言われますが、ポイントは「適正空気圧を下回らない」ということです。
高速道路は下道とは違い、スピード走行で一度入ると出口まで出ることができません。入る前の点検項目も載せていますので、安全なドライブを楽しんでくださいね!
- なぜ高速走行は空気圧高めが推奨されるのか
- ┗高速を空気圧が低い状態で走ると起こること
- 標準空気圧の見方
- 空気圧はどれくらい高めに入れたらいい?
- 空気圧の確認・空気充填機の使い方
- ┗エアタンク式
- ┗デジタル式据え置き型
- ┗ダイヤル式据え置き型
- 高速へ乗る前に確認しておくこと
- ┗ガソリンは十分入っているか
- ┗タイヤの溝は十分あるか
- ┗エンジンルーム内の冷却機は適正か
- ┗ETCカードは入っているか
- ┗停止表示器材を載せたか
- まとめ
なぜ高速走行は空気圧高めが推奨されるのか
高速走行をする場合は、あえてタイヤの空気圧を高める必要はありませんが、指定された空気圧に保たれているかが重要なポイントとなります。
タイヤが適正空気圧を下回ることによって、高速走行でのタイヤの変形やバーストへ繋がる可能性があります。
高速を空気圧が低い状態で走ると起こること
高速道路での走行は、通常走行に比べてタイヤにかかる負担が大きくなるので、以下のデメリットも発生してしまいます。
燃費性能低下
空気圧が不足することによって、ゴム自体がたわむことで車体姿勢が保てなくなり、タイヤの転がり抵抗も増えることで燃費性能に悪影響を及ぼします。
タイヤ寿命の低下
タイヤが本来の形が保てなくなり、転がり抵抗や摩擦が増えタイヤを痛めることになります。
乗り心地が悪くなる
タイヤの空気層は路面の凹凸を吸収する働きがあり、タイヤが適正空気圧を下回ることで、細かい振動を乗り手に伝えてしまうことになります。
標準空気圧の見方
タイヤには適正空気圧があり、車種ごとに指定されており、大抵は車の運転席のドアを開けたところに、「指定空気圧」というシールが貼られています。
わからない場合は。取扱説明書に明記されているので、確認してみましょう。
車種によっては積載重量や乗車人数によって、細かく指定空気圧が記載されているものもあるので、注意が必要です。
空気圧はどれくらい高めに入れたらいい?
一般的には、タイヤの空気圧は10%程度高めた方がよいと言われています。
これは、毎日自然に少しずつ抜けてしまう空気に対して、最低限指定した空気圧を保つようしたほうが安全面で良いからです。
現在はラジアルタイヤの進化によって、タイヤの性能が向上し、タイヤの変形は最小限に抑えられるようになりました。
遠心力によるタイヤの変形、偏摩耗、熱ダレによるグリップ力の低下など安全面からも、高速道路に乗る前には事前の空気圧のチェックをするようにしましょう。
高速道路でのタイヤのバースト事故は、点検の不備から起こると言われているので、大切な命を載せる車、十分注意しましょう。
空気圧の確認・空気充填機の使い方
空気圧の確認・補充は、ガソリンスタンドなどに設置されている「空気充填機」で手軽に行うことができます。
基本的にはセルフサービスですが、使用方法がわからない場合はスタッフに空気圧点検したい旨を伝えて、使い方を教えてもらいましょう。
ほとんどの場合無料のサービスですが、作業費がかかる場合もありますので、気になる時は事前に確認してくださいね。
エアタンク式
エアタンク式の空気圧充填機の使用方法は以下の通りです。
- エアバルブのキャップを外す
- ノズルをタイヤの差込口に挿入する
- +と−ボタンを押して空気圧を調整する
- キャップを取り付けて完了
充填機のノズルをタイヤの差込口に挿入すると、現在の空気圧が計測されるので、不足している分は「+」ボタンを押しながら充填しましょう。
多く入れすぎた場合は、「−」ボタンを押せば放出できます。
指定空気圧まで調整できたら、キャップを取り付けて完了です。
エアタンク式の特徴
エアータンク式の充填機は持ち運びできるので、車を移動させずに空気圧を調整できます。
また、充填だけではなく、空気圧の計測も同時に行えることもメリットです。
デジタル式据え置き型
据え置き型(デジタル式)の使用方法は以下の通りです。
- メーターに指定空気圧を入力する
- エアーバルブのキャップを外す
- ノズルをタイヤの差込口に挿入する
- 空気が自動で充填される
- 終了したらキャップを取り付けて完了
「+」ボタンと「−」ボタンで指定空気圧を設定したら、空気充填機のノズルをタイヤの差込口に挿入します。
充填中に鳴っている音が止まったら終了なので、キャップを締めて完了です。
デジタル式据え置き型の特徴
据え置き型(デジタル)の充填機は、特定の場所に設置されているため、近くに車を移動させなければいけません。
また、空気圧の計測はできません。
しかしながら使用方法はとても簡単で、指定空気圧を入力すれば、不足している分を自動で充填してくれます。
ダイヤル式据え置き型
ダイヤル式据え置き型の使い方は、デジタル式とほぼ同じですが、空気圧を調整するのはメーターの横にあるダイヤルです。
ダイヤルを時計方向に回すと数値が増え、反時計方向に回すと数値が減ります。
空気圧を設定した後は、充填機のノズルをタイヤの差込口に挿入して自動で空気が調整されます。
音が鳴り止んだら充填終了の合図なので、キャップを締めて完了です。
高速へ乗る前に確認しておくこと
高速道路はその特性上、入ってしまうと出口まで出ることができません。また、信号もないため、トラブルの際に一時停止して確認する、ということが難しいです。
空気圧以外でも以下の5つのことをチェックしてから入りましょう。
・タイヤの溝は十分あるか
・エンジンルーム内の冷却機は適正か
・ETCカードは入っているか
・停止表示器材を載せたか
ガソリンは十分入っているか
高速道路に乗る時はガソリンが十分入っているか確認してください。
サービスエリア内に給油所がある場合もありますが、全てに設置されているわけではなく、長い区間給油所がない道路もあります。
また、高速道路上のガソリン販売価格は下道のものと比較して10~20円/Lほど高いです。無駄なコストをかけないためにも、事前に十分な量のガソリンを給油しておきましょう。
タイヤの溝は十分あるか
タイヤの溝が減っていると、地面へのグリップ力が弱まり、制動距離(ブレーキを踏んだあと止まるまでに動いた距離)が伸びてしまい、追突事故の危険性が高まります。
特に雨で路面が濡れている場合、ハイドロプレーニング現象も起きやすくなります。これは、濡れた路面を高速で走行した際にタイヤと路面との間に水膜ができることによって浮いた状態になり、ハンドルやブレーキがコントロールできなくなる現象を指します。
溝が十分かどうかは、スリップサインで確認できます。タイヤの内側と外側に数箇所あり、1箇所でも出てきたら寿命です。
タイヤそのものの寿命は残り溝の深さが1.6mmまでです。
サマータイヤもスタッドレスタイヤも1.6mm以下で走行していると道路交通違反になりますので、チェックしてみてください。
エンジンルーム内の冷却機は適正か
高速走行前には、エンジンルーム内を一通り確認しましょう。主なポイントは以下の3つです。
ラジエーターキャップはしっかりしまっているか
ラジエーターキャップはしっかりと閉めることで冷却能力が高まります。ラジエーター内の圧力を維持するためには重要な部品なので、しっかりと閉まっているか確認しましょう。
冷却水の量は十分か
エンジン冷却水はエンジンを冷やしてオーバーヒートを防ぐ役割をもち、これが足りないと思わぬ事故に繋がる可能性があります。
冷却水はエンジンルームのリザーバータンクで見ることができます。ラジエーターと繋がっているので、管を辿っていけば確認できます。
リザーバータンクは半透明なので、中に入っている冷却水を目視で確認できます。
冷却水の液面が、リザーバータンクの「MAX / MIN」という目盛り内にあれば適量です。
水温計で確認する場合は、エンジン稼働後10分後くらいに水温計の針を見ます。
このときに、水温計の針が「C(クール)」と「H(ヒート)」の中間にあれば適正です。冷却水が足りないとエンジンが正常に冷やされず、「H(ヒート)」を指したままになります。
最近の車では、水温計に警告灯が付いているものも多いです。
高速走行前だけではなく、日頃から異常表示がないか気にする習慣をつけましょう。
エンジンオイルの量は適当か
エンジンオイルは汚れと量の確認をします。
大半の車には、エンジンオイル量を確認するためのゲージがついています。
このゲージをゆっくりと引き抜き、ペーパータオルなどで拭き取ります。
この拭き取ったオイルが透明度がありスッと広がっていけば問題ありません。ザラザラだったり、黒っぽく汚れている場合は交換した方がよいでしょう。
量の確認は、ゲージの先端を見ます。よく見ると「F」と「L」のマークが入っているので、この「F」と「L」の間に、オイルの跡がついていれば、オイルの量は適切です。
ETCカードは入っているか
料金所でトラブルにならないように、高速道路に侵入する前にETCカードを挿入したか確認しましょう。
万が一入れ忘れたままETCレーンに入ってしまった場合は、バックはせずに料金所のスタッフに連絡し、指示を仰いでください。
また、ETCゲートは20km/h以下で通過するようにしましょう。
停止表示器材を載せたか
万が一故障によって停止するときは、停止表示器材を路面上に置かなくてはなりません。そのため、事前に停止表示器材も準備し、積載しておきましょう。
まとめ
空気圧は日に日に低下しており、月一回のタイヤの空気圧の点検が推薦されています。
タイヤの適正空気圧を知り、タイヤの空気圧を適正に管理することで、安全で経済的な走行が可能となります。
当店ではお客様の安全を考えて無料の空気圧点検を行っております!
遠乗り前や空気圧にが心配な方はお気軽にご来店ください。
タイヤワールド館ベストアウトレットユーズド館 店長
趣味:洋画鑑賞(テレビドラマも好きです)
モットー:少しずつの積み重ねを大事にする
特技:野球
丁寧な説明・誠実な接客に定評がありまた来たいというリピーターが多い。