最終更新日 2024年11月11日
スタッドレスタイヤの時期になると「インチダウン」という言葉が多く飛び交います。その「インチダウン」とは何が良くて、何が違うのか。
今回はそんな疑問をシミュレーションと共にご紹介していきます!
- インチダウンとは
- インチダウンのメリット
- ┗コスト削減効果
- ┗乗り心地の向上
- ┗静粛性・燃費・ハンドリング性能の向上
- インチダウンのデメリット
- ┗見た目が変わる
- ┗性能が低下する場合がある
- ┗運転感覚の変化・スピードメーターの誤差・車検不適合の可能性がある
- 設定サイズ内でインチダウンするのがおすすめ
- インチダウンでよくある質問
- ┗実際のインチダウンをした際の金額シュミレーションを教えて
- ┗インチダウンしても見た目を維持する方法はある?
- インチダウン時の注意点
- ┗タイヤの外径変更はメーター誤差の原因に
- ┗ブレーキキャリパーの干渉にも注意
- ┗ロードインデックスを下回らない
- まとめ
インチダウンとは
よく耳にする「インチアップ」はタイヤホイールのサイズを上げることです。「インチダウン」とはその反対で、タイヤホイールサイズを下げることを指します。
インチダウンはタイヤの外径は変えず、ホイールのサイズだけを小さくします。
インチダウンのメリット
まずはインチダウンのメリットを見ていきましょう。インチダウンをすることで、様々なメリットが期待できます。
- コスト削減効果
- 乗り心地の向上
- 静粛性・燃費・ハンドリング性能の向上
1.コスト削減効果
経済性: インチダウンする場合、ホイールとタイヤのサイズが小さくなります。多くの場合、タイヤ・ホイールはサイズと価格は比例するため、購入費用を安く済ませることができます。
● 交換費用の削減
● タイヤ交換の頻度が減る場合もある
ホイールサイズが小さくなることで、タイヤやホイールの価格が抑えられます。特にタイヤは、サイズが大きくなると価格が大幅に上昇するため、インチダウンによるコスト削減効果は大きいです。
また、タイヤ交換の頻度が減る場合もあります。タイヤの摩耗は、サイズや走行条件によって異なりますが、一般的にインチダウンすることでタイヤの寿命が延びる可能性があります。
2.乗り心地の向上
インチダウンをすると扁平率が高くなるため、路面の衝撃を吸収しやすく、ソフトな乗り心地になります。
● 快適性の向上
扁平率が上がることで、タイヤのクッション性が増します。これにより、路面の段差や小さな振動を吸収しやすくなり、乗り心地が向上します。
また、長距離運転や悪路での走行でも、快適性を維持することができます。
3.静粛性・燃費・ハンドリング性能の向上
その他にも、以下のメリットも期待できます。
● 燃費の向上
● ハンドリングの軽快化
扁平率が高くなることで、タイヤと路面の接触面積が小さくなり、ロードノイズが減少します。車内が静かになるため、長距離運転時の疲労軽減にもつながります。
また、タイヤの回転抵抗が減ることで、燃費が向上する可能性があります。(車両や走行条件によって効果は異なります。)
さらに、タイヤが軽くなることで、ハンドリングが軽快になる場合もあるでしょう。
インチダウンのデメリット
インチダウンはタイヤの価格を抑えたり、乗り心地を向上させたりといったメリットが期待できますが、一方でデメリットも存在します。
メリットと合わせて考慮し、ご自身のカーライフに合った選択をしてくださいね。
- 見た目が変わる
- 性能が低下する場合がある
- 運転感覚の変化・スピードメーターの誤差・車検不適合の可能性がある
1.見た目が変わる
インチダウンでまず挙がるデメリットは、外観の変化です。
● ホイールのデザインが目立たなくなる
インチダウンはホイールが小さくなり、タイヤのゴム部分が厚くなるため、スポーティな印象が薄れてしまいます。
また、ホイールが小さくなるので、ホイールデザインを楽しみたい方にとっては、インチダウンによってホイールが目立たなくなることがデメリットとなるでしょう。
2.性能が低下する場合がある
インチダウンは、タイヤと路面の接地面積が減るということです。そのため、様々な性能低下が起こる可能性があります。
● コーナリング性能の低下
● ハンドリングの悪化
● 高速安定性の低下
タイヤと路面の接地面積が減るため、とくにウェット路面やドライ路面でのグリップ力が低下する可能性があります。これにより、加速時や減速時の安定性が損なわれ、急な操作に対応しにくくなる場合があります。
また、タイヤの横剛性が低下するため、コーナリング時の安定性が損なわれ、ふらつきやすくなる可能性があります。
インチダウンではタイヤの断面形状が扁平率が高くなり、側壁が厚くなります。側壁が厚いタイヤは、変形しにくいため、タイヤの応答性が鈍くなり、ステアリング操作に対する車の反応が遅れることがあります。
3.その他のデメリット
その他のデメリットとして、以下のことが考えられます。
● スピードメーターの誤差
● 車検不適合の可能性
インチダウンでは扁平率が高くなるので、扁平率が低いタイヤと比較して、突き上げ感が強くなる場合があります。
また、タイヤの外径を変えるということなので、インチアップの際と同様に、スピードメーターの誤差が発生し、実際の速度と表示速度が異なる場合があります。
さらに、外径が大幅に変えると車検に通らない可能性があるため、不安な方やプロにご相談することをおすすめします。
設定サイズ内でインチダウンするのがおすすめ
インチダウンの話をすると、サマータイヤは大きめだけど、スタッドレスタイヤはサイズ設定内でインチダウンしたい‥というパターンを検討される方が多いと思います。
大抵の車には、グレードに応じた2~3サイズのタイヤサイズの設定があり、その中で一番小さいサイズを選択し、インチダウンをすることがおすすめです。
例えば、トヨタのアクアの主要諸元表・装備一覧をみてみると、15〜17インチの3サイズあります。
グレードが高い車を購入した場合、大きいタイヤが純正でセットされていることが多いので、アクアの場合は15インチにするのがおすすめです。
ですが、それ以下のサイズダウンももちろん可能な場合もありますので、大幅なインチダウンをご希望の方は、念のためディーラーか購入店で確認するのが安心です。
インチダウンでよくある質問
- 実際のインチダウンをした際の金額シュミレーションを教えて
- インチダウンしても見た目を維持する方法はある?
メリットとデメリットがわかったところで、実際にどのようにサイズと金額が変わるのかトヨタのヴォクシーを例に見ていきましょう!
1.【ヴォクシー】でインチダウンの金額シュミレーション
純正サイズ
205/55R16
16 6.0J(6.5J) 5/114.3 +47~53
タイヤホイールセット参考金額
当社オンラインショップ
ブリヂストン VRX2 + ベスト LCZ010
142,030円(2021年9月現在)
⇩⇩
インチダウン可能!
⇩⇩
インチダウンサイズ
195/65R15
15 6.0J 5/114.3 +50~53
タイヤホイールセット参考金額
当社オンラインショップ
ブリヂストン VRX2 + ベスト LCZ010
92,810円(2021年9月現在)
金額の差が結構ありますね。
タイヤサイズとタイヤ価格の関係は、サイズが下がるから安くなるとは一概には言えず、タイヤの流通量にも左右されるので、注意が必要です。
2.インチダウンしても見た目を維持する方法はある?
デザインでタイヤを大きく見せるためには、ホイールのデザインを工夫する方法があります。以下のホイールのデザインの違いで同じ15インチサイズホイールをご覧ください。
同サイズ15インチのホイール | ||||
LCZ010 15インチ | JP110 15インチ | |||
同じサイズのホイールですが、左のホイールの方が大きく見えませんか?
このように、ホイールの種類、『スポークがリムまで伸びている』などで、デザイン的にホイールが大きく見えるものもありますので、見た目にこだわる方はこの辺りを注意してホイールを選択されることをオススメします。
もっと色々なホイールを見てみたい!という方は、当社オンラインショップ【シミュレーション】を使用してみてください!
また、ベスト各店では、ホイール実物をご自身の車へ仮当てすることもできます!
店舗で直接商品を見て、スタッフと会話をすることで、ぜひイメージを膨らませてください。
インチダウン時の注意点
インチダウンをする際の最注意点は「タイヤの外径を変えないこと」です。
その他の注意点も順に見ていきましょう。
● ブレーキキャリパーの干渉に注意
● ロードインデックスを下回らない
メーターの誤差に注意する
タイヤの外径を変えると、タイヤの円周の長さが変わってしまい、スピードメーターの誤差が出てしまいます。
車検で合格するメーター誤差の許容範囲は+6%~-22.5%です。
スピードメーターが40km/hの時点で、実速度が30.9km/h~42.55km/hの範囲内に収まっていること。
平成18年12月31日以前製造の車→
スピードメーターが40km/hの時点で、実速度が30.9km/h~44.4km/hの範囲内に収まっていること。
ブレーキキャリパーの干渉に注意
車種によってはブレーキキャリパーが干渉してしまい、インチダウンができないこともありますので、ご注意ください。
ロードインデックスを下回らない
タイヤにはロードインデックスという、荷重制限があります。車によってロードインデックスが定められており、これを下回るものは車検に通らない可能性があります。
荷重指数は車のドア部分のシールから、確認できます。
運転席のドアを開けた左側に白いステッカーがあります。(左側のボディ部分を上から下まで確認すると見つかります。)
まとめ
インチダウンをご検討される場合はご自身の乗っている車の詳細を調べておくことが大切です。
不安、お困りの際はタイヤの専門スタッフへご相談ください!
型式や年式、グレードを教えて頂けるとスムーズにご提案できます♪
スタッドレスタイヤのシーズンも目前、スタッドレスタイヤでインチダウンをご検討はいかがですか?
上記で説明させていただいたメリット・デメリット・注意点を参考にご自分に合ったタイヤを選んでくださいね。
趣味:ドライブ旅行
モットー:一期一会
特技:スノーボード
物腰柔らかな接客で安心して買い物が出来ると定評あり。