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車のタイヤの重さは走行に関係あるの?走行性能の違いについて解説

最終更新日 2023年6月1日

「車のタイヤの重さで走行性能は変わるの?」
「タイヤを変更したいけどタイヤの重さは重要なの?」

タイヤの重さは、メーカーやサイズ、ホイールとの組み合わせによって変化し、走行性能も異なります。たとえば、軽いタイヤは悪路に弱い、重いタイヤは悪路に強いなど、タイヤの重さによってメリットデメリットがあります。

あなたの求めている走行性能を事前に確認すれば、あなたにぴったりな重さのタイヤを選ぶことが可能です。本記事では、タイヤの重さと走行性能について解説します。

タイヤの重さとは

タイヤの重さとは

タイヤの重さとは、タイヤのゴム部分とホイールがセットになった重さを指します。
タイヤとホイールの重さは、メーカーやサイズによって異なります。
たとえば、14インチの場合、タイヤとホイールの重さは以下の通りです。
【参考タイヤ:YOKOHAMA ADVAN dB V552

重量(1本) 重量(4本)
ゴムの重さ 約5,5kg 約22kg
ホイールの重さ 約6kg 約24kg
合計の重さ 約12kg 約46kg

また、オフロードタイヤとオンロードタイヤの重さを比較すると、以下の通りです。

【16インチのオフロードタイヤとオンロードタイヤの比較】

商品名 重量(1本) 重量(4本)
GEOLANDAR X-MT
(オフロード)
約21.5kg 約86kg
BluEarth-XT AE61
(ロード)
約11.9kg 約47.6kg

上記のように種類が異なるとタイヤ1本あたり約10kgの差があり、4本合計すると約38.4kgもの差があります。

さらに、タイヤの重さにホイールの重さが加わるため、タイヤ1本の総重量は想像以上に重いことがわかります。

タイヤの重さで走行性能が変わる

タイヤの重さで走行性能は変わる

タイヤは重さによって、走行性能は大きく変わります。
たとえば、タイヤの重さによる走行性能の違いは以下の通りです。

重量別 メリット デメリット
軽いタイヤ 加速しやすい 路面への抵抗が低い
重いタイヤ 安定感のある走行ができる 加速しにくい

また、以下のような機能性があるタイヤもあります。

・低燃費性能に優れたタイヤ
・高いウエット性能に優れたタイヤ
・操縦安定性を追求したタイヤ

タイヤに求める性能やインチ数によって、タイヤの重さはさまざまです。

あなたの求める走行性能に合ったタイヤを選ぶためには、タイヤの重さごとのメリット・デメリットを理解する必要があります。

軽いタイヤのメリット

軽いタイヤのメリット

タイヤを軽くすると、バネ下重量が軽くなることで、走行性能が変わります。バネ下重量とは、車体のサスペンション(バネ)から下の部分を指します。

【参考写真】

バネ下重量とは、車体のサスペンション(バネ)から下の部分を指す

本章では、軽いタイヤのメリットを解説します。

  1. 燃費がよい
  2. 加速しやすい
  3. 持ち運びしやすい

燃費がよい

軽いタイヤのメリットの1つ目は「燃費がよい」です。車体のトータル重量が軽くなることで、車を動かす動力が少なくなります。

車を少ない動力で動かせれば車体にかかる負担を軽減できるため、燃費の向上が期待できます。燃費がよい状態で車にかかるコストを抑えたい場合は、軽いタイヤがおすすめです。

加速しやすい

軽いタイヤのメリットの2つ目は「加速しやすい」です。タイヤを軽くするとバネ下重量が軽くなるため、平坦な道ではアクセルが踏みやすく加速しやすくなります。

一方で、道路状況が悪い場所でアクセルが踏みやすくても、タイヤに力が伝わりにくく加速しにくい道も存在します。

普段から走行する場所が平坦な道であれば、軽いタイヤがおすすめです。

持ち運びしやすい

軽いタイヤのメリットの3つ目は「持ち運びしやすい」です。

軽いタイヤは、以下のような方におすすめです。

・自宅でタイヤを保管する人
・タイヤ交換を自分でする人

上記に該当する人は、タイヤの重さが軽くなることで持ち運びにかかる負担を少なくできます。タイヤの重さは軽くて約5kgほどなので、自分でタイヤを管理する方にはおすすめです。

ただし、ホイールが付いたまま保管する場合、タイヤにホイールの重さが加わり10kg以上になるため、事前に保管方法を検討しておきましょう!

軽いタイヤのデメリット

軽いタイヤのデメリット

軽いタイヤにはデメリットもあるため、軽いタイヤに変更を検討している方は事前に確認しておきましょう!
本章では、軽いタイヤのデメリットを解説します。

  1. 車体が振動する可能性がある
  2. 路面への抵抗が低い

車体が振動する可能性がある

軽いタイヤのデメリットの1つ目は「車体が振動する可能性がある」です。車体が振動する理由は、バネ下重量が過度に軽量化されることです。

各種メーカーは、タイヤが常に路面に接地するようにパーツを設計しています。タイヤやホイールを軽量化すると、バネ下にある各パーツのバランスにズレが生じるため、車体の振動につながる可能性があります。

タイヤの軽量化を検討している方は、タイヤ交換をする前に店舗に相談してから実施しましょう!

路面への抵抗が低い

軽いタイヤのデメリットの3つ目は「路面への抵抗が低い」です。
タイヤが軽くなると、路面に接地するタイヤの抵抗が薄くなります。路面への抵抗が低いため、以下のような道路は注意して走行しましょう。

・凸凹道
・砂利道

上記のような悪路では、ハンドルを取られやすかったり燃費の低下につながったりと、軽いタイヤの走行性能を発揮できません。

凸凹道や砂利道での走行は、最悪事故になる可能性があるため危険です。タイヤを軽くして快適に走行するためにも、悪路での走行は十分に注意しましょう。

重いタイヤのメリット

重いタイヤのメリット

重いタイヤは悪路や凸凹道など、不安定な道路でも安定した走行が可能です。走行する場所によっては、重いタイヤの走行性能を存分に発揮できます。本章では、重いタイヤのメリットを2つ紹介します。

  1. 凸凹した道でも安定感のある走行ができる
  2. 加速後のスピードを維持しやすい

凸凹した道でも安定感のある走行ができる

重いタイヤのメリットの1つ目は「凸凹した道でも安定感のある走行ができる」です。タイヤが重い分、地面と接地しやすく動力も伝わりやすいため、安定感のある走行が可能です。

凸凹道を走行するオフロードタイヤは、通常のタイヤと比較して約10kg重いため、凸凹道や道路環境が悪い場所でもグリップ力を存分に発揮してくれます。

安定性の高いタイヤで走行したい方は、重いタイヤをおすすめします。

加速後のスピードを維持しやすい

重いタイヤのメリットの2つ目は「加速後のスピードを維持しやすい」です。タイヤが重くなることで、回転する力がタイヤに伝わりやすくなります。そのため加速後のスピードは、ジャイロ効果(※)によって維持しやすくなります。

ただし、重いタイヤはブレーキや操作性が鈍くなるため、加速中のハンドル操作や加速後のブレーキは、操作性が低下する危険性もあるので警戒が必要です。
※高速回転している物体は回転状態が安定に維持される効果

重いタイヤのデメリット

重いタイヤのデメリット

重いタイヤにはデメリットもあるため、重いタイヤに変更を検討している方は事前に確認しておきましょう。

  1. 燃費が悪くなる
  2. 持ち運びしにくい

燃費が悪くなる

重いタイヤのデメリットの1つ目は「燃費が悪くなる」です。理由は以下の2点です。

  1. タイヤが重くなることで車体全体が重くなる
  2. 車体を動かす動力が通常よりも大きくなる

以上の点から、軽いタイヤと比較すると燃費が悪くなります。重いタイヤは地面への接地面積が多い分、タイヤにかかる負担が大きいため、軽いタイヤより大きい力が必要になります。

また、タイヤの空気圧が低下している状態で走行すれば、さらに燃費の低下が悪くなるので注意が必要です。重いタイヤを検討の方は、タイヤ交換後は空気圧チェックを定期的におこない、最適な空気圧を維持して燃費の低下を防ぎましょう。

持ち運びしにくい

重いタイヤのデメリット2つ目は「持ち運びしにくい」です。タイヤが重いため、以下のような方にはおすすめできません。

  1. タイヤの管理を自身でおこなっている人
  2. 腰痛持ちの人

上記に該当する人は、タイヤの重さが重くなることで持ち運びにかかる負担が大きくなります。たとえば、1本20kg以上するタイヤを4本分横積み保管したりタイヤ交換したりすると、腰に大きな負担がかかります。

また、ホイールと組み合わせるとさらに重量が重くなるため、タイヤ交換時やタイヤ保管時など、持ち運ぶ時には注意が必要です。

重いタイヤを使用する方は安全面を考慮して、店舗でのタイヤ交換やタイヤ保管がおすすめです。

【一覧表あり】タイヤの重さをインチ別・種類別に紹介

【一覧表あり】タイヤの重さをインチ別・種類別に紹介

タイヤの重さは、車種や種類によって異なります。本章では、タイヤの重さをインチと種類にわけて解説します。

  1. 【軽自動車】13インチから15インチまでのタイヤの重さ
  2. 【普通車】16インチから17インチまでのタイヤの重さ
  3. 【SUV車】18インチから20インチまでのタイヤの重さ
  4. 【スタッドレスタイヤ】の重さ

【軽自動車】13インチから15インチまでのタイヤの重さ

【軽自動車】13インチから15インチまでのタイヤの重さ"

軽自動車のタイヤサイズは、一般的に13インチ以上を使用します。
たとえば、軽自動車のタイヤをインチ別で比較すると、タイヤの重さの目安は以下の通りです。
【対象タイヤ:YOKOHAMA(BluEarth AE-01)

車種 インチ数 タイヤの重さ ホイールの重さ
ミラ 13(165/65R13) 約5.1kg 約5kg
N-BOX 14(155/65R14) 約5.1kg 約7kg
ハスラー 15(165/60R15) 約6kg 約8kg

【上記組み合わせは一例です】

【普通車】16インチから17インチまでのタイヤの重さ

【普通車】16インチから17インチまでのタイヤの重さ

普通自動車のタイヤサイズは、一般的に16インチ以上の大きさを使用します。
たとえば、普通自動車のタイヤをインチ別で比較すると、タイヤの重さの目安は以下の通りです。
【対象タイヤ:YOKOHAMA(BluEarth RV-02)

車種 インチ数 タイヤの重さ ホイールの重さ
セレナ 16(205/65R16) 約9.9kg 約9.5kg
ステップワゴン 17(205/55R17) 約10.5kg 約11kg

【上記組み合わせは一例です】

【SUV車】18インチから20インチまでのタイヤの重さ

SUV車】18インチから20インチまでのタイヤの重さ

SUVのタイヤサイズは、一般的には18インチ以上の大きさを使用します。
たとえば、SUVのタイヤをインチ別で比較すると、タイヤの重さの目安は以下の通りです。
【対象タイヤ:YOKOHAMA(ADVAN Sport V105ADVAN Sport V105)

車種 インチ数 タイヤの重さ ホイールの重さ
ハリアー 18(235/55R18) 約12.7kg 約13kg
エクストレイル 19(235/55R19) 約13.3kg 約14kg
ランドクルーザー 20(285/50R20) 約17.8kg 約18kg

【上記組み合わせは一例です】

【スタッドレスタイヤ】の重さ

スタッドレスタイヤの重さ

スタッドレスタイヤの重さは、メーカーやサイズによって異なります。
スタッドレスタイヤの特徴は以下の通りです。

・タイヤの溝が深い
・タイヤのスリット(切り込み)が多い
・地面にグリップできるように硬くなりにくいゴム素材でできている

上記の特徴により、夏用タイヤと比較して重い作りになっています。たとえば、16インチのタイヤで比較すると以下の通りです。

【16インチの場合】

タイヤの種類 商品名 タイヤサイズ タイヤの重さ ホイールの重さ
夏用タイヤ BluEarth-GT AE51 215/65R16 約9.9kg 約9.5kg
スタッドレス iceGUARD 7 215/65R16 約10.4kg 約9.5kg

参照:YOKOHAMA

【4本合計重量】

夏用タイヤ 約39.6kg
スタッドレス 約41.6kg
タイヤ総重量の差 約2kg

タイヤ4本を合計して比較すると、約2kgスタッドレスタイヤの方が重い結果になりました。タイヤ4本の総重量は、タイヤが大きくなればなるほど重さの差が大きくなるため、燃費に影響する可能性があります。

スタッドレスタイヤの重さと燃費が気になる方は、購入前に店舗で相談してから購入することをおすすめします。

タイヤに合ったホイールを選ぶのもおすすめ

タイヤに合ったホイールを選ぶのもおすすめ

タイヤの重さも重要ですが、タイヤに合ったホイール選びも重要です。ホイールの重さも軽量タイプと重いタイプがあるため、タイヤとの組み合わせによって走行性能が変わります。

たとえば、鍛造ホイールと鋳造ホイールの特徴は、以下の通りです。

ホイールの種類 重さ デザイン性
鍛造ホイール 軽量 低い
鋳造ホイール 重い 高い

上記の他にもアルミやスチール、マグネシウムなど素材によっても重さが異なります。

「タイヤは軽いけどホイールが重い」
「タイヤは重いけどホイールが軽い」

上記のようにタイヤとホイールの重量バランスが異なると、あなたの求めた走行性能を手に入れることが困難になる可能性があります。

タイヤとホイールの重さのバランスは考慮する必要があるため、タイヤだけ軽くしたり重くしたりするのは、おすすめできません。あなたが選んだタイヤの重さに合った、最適なホイールを選びましょう。

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本記事では以下の内容を解説しました。

・タイヤの重さとは
・タイヤの重さで走行性能が変わる
・軽いタイヤのメリット
・軽いタイヤのデメリット
・重いタイヤのメリット
・重いタイヤのデメリット
・【一覧表あり】タイヤの重さをインチ別・種類別に紹介
・タイヤに合ったホイールを選ぶのもおすすめ

とくに重要なポイントは、自分に合ったタイヤとホイールを選ぶことです。車種や走行性能以外にも、希望するデザインや機能によって、選ぶ商品は異なります。

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作成者: ベストライターチーム

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