最終更新日 2024年5月10日
車高調は、車のサスペンションを調整できるパーツです。見た目をスタイリッシュにするだけでなく、乗り心地やハンドリングを向上させる効果も期待でき、愛車を自分好みにカスタマイズしたい方におすすめのパーツです。
今回は車高調の大手メーカーであるTEIN(テイン)について、人気の「フレックスZ」と「RX1」の違いについてなども交えて解説していきます。
- 車高調とは?
- 減衰調整とは?
- 【RX1 vs フレックスZ】あなたに合うのはどっち?
- ┗TEIN RX1の特徴
- ┗TEIN フレックスZの特徴
- 【テインの選び方】後悔しないための5つのポイントとは?
- 車高調の取り付け方は?初心者でもできる?
- テインの車高調のメリットは?
- テインの車高調のデメリットは?
- テインの車高調ラインナップ一覧
- テインの実際の取付事例
- まとめ:車高調を変えたらアライメント調整もしよう
車高調とは?
車高調とは、車の車高を調整できるサスペンションキットです。正式には車高調整式サスペンションと言います。
スプリングとショックアブソーバーがセットになっており、純正サスペンションと交換して使用します。減衰力調整機能付きのものもあり、乗り心地やハンドリングを好みに調整できます。
減衰調整とは?
車のサスペンションは、走行中に路面等から受けた振動や衝撃をスプリングが吸収し、さらにスプリングの振動をダンパー(ショックアブソーバー)が吸収し収束しています。
このダンパーによるスプリングの振動を収束する力を減衰力と言い、この減衰力を調整することで体感的なサスペンションの硬さの強さに現れます。
減衰調整の種類
減衰力は、大きく分けて2種類あります。
項目 | 説明 |
---|---|
伸び側減衰力 | サスペンションが伸びている時に発生する抵抗力 |
縮み側減衰力 | サスペンションが縮んでいる時に発生する抵抗力 |
減衰力調整は、乗り心地やハンドリングを好みに合わせて調整するために重要です。
乗り心地を重視する場合は減衰力を弱めに、ハンドリングを重視する場合は減衰力を強めることで、路面との接地性を高め、安定したハンドリングを実現できます。
【RX1 vs フレックスZ】あなたに合うのはどっち?
車高調メーカー、TEIN(テイン)の【RX1】と【フレックスZ】は、どちらもTEINの人気車高調キットですが、それぞれ異なる特徴を持っています。特徴やメリット・デメリットの一覧は以下の通りです。
項目 | RX1 | フレックスZ |
---|---|---|
ターゲット層 | ストリートユースで上質な乗り心地とハンドリングを求める方 | ローダウンしても快適な乗り心地と幅広いセッティングを求める方 |
特徴 | ・ハイドロ・バンプ・ストッパー(H.B.S.)搭載で多積載・多乗車時も安定した乗り心地 ・16段伸縮同時減衰力調整機能付きでシーンや好みに合わせたセッティングが可能 ・キャンバー調整機能付きでアライメント調整も容易 |
・複筒式ショックアブソーバー採用でローダウンしても快適な乗り心地 ・16段伸縮同時減衰力調整機能付きでシーンや好みに合わせたセッティングが可能 ・全長調整式アッパーマウント標準装備で車高調整とキャンバー角調整を同時に行える |
メリット | ・乗り心地とハンドリングの両立 ・幅広いセッティングが可能 ・アライメント調整が容易 フルストロークを実現 車高調整とキャンバー角調整を同時に行える 幅広い車種に対応 ・長期間安心して使用できる |
・ローダウンしても快適な乗り心地 幅広いセッティングが可能 ・車高調整とキャンバー角調整を同時に行える ・幅広い車種に対応 ・長期間安心して使用できる |
デメリット | ・比較的高価 ・乗り心地が硬めになる場合がある |
・RX1よりは手を出しやすい ・ストリートユースに特化しているため、サーキット走行には不向きな場合がある |
価格 | 7万円~10万円 | 6万円~9万円 |
適合車種 | トヨタ、ホンダ、日産、マツダ、スバル、スズキ、ダイハツ、三菱など | トヨタ、ホンダ、日産、マツダ、スバル、スズキ、ダイハツ、三菱など |
乗り心地 | やや硬め | 柔軟性が高く快適 |
ハンドリング | スポーティー | 快適性とスポーツ性を両立 |
車高調整幅 | 30mm~90mm | 30mm~90mm |
減衰力調整 | 16段伸縮同時調整 | 16段伸縮同時調整 |
キャンバー調整 | あり | なし |
その他機能 | ・フルバンプストッパー標準装備 ・全長調整式アッパーマウント標準装備 |
・全長調整式アッパーマウント標準装備 |
さらに詳しくご説明していきます。
TEIN(テイン) RX1の特徴
テインのRX1は、ハイドロ・バンプ・ストッパー(H.B.S.)が搭載されています。
H.B.S.は、衝撃をしなやかに受け止めた上で、跳ねあげられることもなく、短時間で挙動が落ち着きます。そのため、フル乗車、荷物満載のミニバンで段差を通過する際の不快な衝撃を低減し、全席において快適な乗り心地を保つことができます。
● 乗り心地よりハンドリングを重視する方
● 多積載、多乗車される方やミニバンに乗られている方
● キャンバー調整機能が必要な方
TEIN (テイン)フレックスZの特徴
テインのフレックスZは、車高を変えても、乗り味の変化が少ないのがメリットです。ローダウンと乗り心地の両立はもちろん、スポーツセッティングの幅も広がっております。
フレックスZには複筒式が採用されており、その特徴は長いストロークと低反発、低フリクションです。ローダウンしても乗り心地との両立を求められる方はおすすめです。
● ハンドリングより乗り心地を重視する方
● 予算が限られている方
【テインの選び方】後悔しないための5つのポイントとは?
テインは、幅広い車種に対応した豊富な車高調キットを展開している人気ブランドです。しかし、豊富なラインナップから自分に合ったモデルを選ぶのは簡単ではありません。
乗り心地、予算、車種などに合わせて、あなたに最適な車高調を選びましょう。
選び方のポイントは以下の5つです。
- 乗り心地の好み
- セッティングの自由度
- 予算
- 車種
1. 乗り心地の好み
テインの車高調キットは、乗り心地に大きく差があります。快適な乗り心地を求める場合は、フレックスZのような複筒式ショックアブソーバーを採用したモデルがおすすめです。
反対に、スポーティーな乗り心地を求める場合は、RX1のような単筒式ショックアブソーバーを採用したモデルがおすすめです。
2. セッティングの自由度
テインの車高調キットは、減衰力調整機能や車高調整機能など、様々なセッティング機能を搭載しています。
幅広いセッティングを求める場合は、16段伸縮同時減衰力調整機能や全長調整式アッパーマウントなどの機能が搭載されたモデルがおすすめです。
一方、シンプルなセッティングで済ませたい場合は、8段伸縮同時減衰力調整機能や固定式アッパーマウントなどの機能が搭載されたモデルがおすすめです。
3. 予算
テインの車高調キットは、価格帯も幅広いです。予算重視の場合は、入門モデルや中古品を検討するのも良いでしょう。
テインの車高調キットは、モデルや車種によって価格差が大きく、6万円~15万円程度が一般的な価格帯です。
まずは試してみたいという方は、ベーシックモデルである「ストリートベーシスZ」などを選んでみるのが良いでしょう。長く愛用したい場合は、高性能なモデルに投資する方が結果的に安くなる場合もあります。
4. 車種
テインの車高調キットは、車種によって適合するモデルが異なります。購入前に、必ず自分の車種に適合するモデルであることを確認してください。
テインのホームページには、車種別適合検索機能が用意されていますので、ぜひ活用してみてください。
車高調の取り付け方は?初心者でもできる?
サスペンションの交換を専門業者に依頼する場合、自動車整備士の有資格者が交換作業を行います。個人で交換することもできますが、交換作業は非常に難しいため、十分な知識と技術がなければできません。
車高調は、車の特性や乗り方を大きく変えるパーツです。取り付けには専門知識が必要となりますので、安全のためにも必ず整備士などの専門家に依頼してくださいね。
テインの車高調のメリットは?
テイン車高調のデメリットとしては以下の4つが挙げられます。
● 高品質な素材・技術
● 幅広いセッティング
● アフターサービスが充実
豊富なラインナップ
テインは、軽自動車からスポーツカー、SUVまで、幅広い車種に対応した車高調キットを展開しています。そのため、自分の車に合った車高調キットが見つかるでしょう。
高品質な素材・技術
テインの車高調は、高品質な素材と高度な技術で作られているため、多くのユーザーから支持されています。具体的には以下のとおりです。
● 独自のピストン構造や減衰力調整機構を採用
● 車種ごとに最適な車高調キットを設計
● 徹底的な品質テスト
これらの理由から、テインの車高調は高品質であるといえるでしょう。
幅広いセッティング
また、減衰力調整機能や車高調整機能など、様々なセッティング機能を搭載しています。そのため、自分の好みの乗り心地やハンドリングに調整することができるのも魅力的です。
アフターサービスが充実
さらに、全国に販売店・代理店ネットワークを展開しており、アフターサービスが充実しています。そのため、車高調キットに関する疑問やトラブルがあっても、安心して相談することができます。
また、正常なご使用状態で万一故障した場合、ご購入より3年間または装着から6万キロの範囲内で、テイン保証規定に基づき無償で修理または交換対応を受けることがきます。
テインの車高調のデメリットは?
テイン車高調のデメリットとしては以下の通りです。
● 乗り心地が硬くなる場合がある
● 取り付けが難しい
テインの車高調キットは、比較的価格が高い傾向があります。また、テインの車高調キットは、スポーツ走行に特化したモデルが多い傾向がありため、乗り心地が硬くなる場合があります。
また、テインの車高調キットは、構造が複雑な場合が多いです。そのため、取り付けが難しく、プロに取付を依頼する必要があるという点もデメリットとして挙げられます。
テインの車高調ラインナップ一覧
テインから発売されている豊富な車高調モデルの中から、あなたの愛車に最適なモデルを選びましょう。
商品数が多いため、今回はストリートユース車高調に限定して紹介します。
商品名 | 調整方法 | 減衰 | 公式ページ |
---|---|---|---|
RX1 | 全長式 | 減衰調整 | URL |
FS2 | ネジ式 | 減衰調整 | URL |
フレックスA | 全長式 | 減衰調整 | URL |
フレックスZ | 全長式 | 減衰調整 | URL |
4×4ダンパーグラベル1 | ネジ式 | 減衰調整 | URL |
4×4ダンパーグラベル2 | ネジ式 | 減衰調整 | URL |
4×4ダンパースポーツ | ネジ式 | 減衰調整 | URL |
ストリートアドバンスZ4 | ネジ式 | 減衰調整 | URL |
ストリートアドバンスZ | ネジ式 | 減衰調整 | URL |
ストリートベイシスZ | ネジ式 | 減衰固定 | URL |
フレックスAVS | 全長式 | AVS対応 | URL |
モノスポーツツーリング | 全長式 | 減衰調整 | URL |
テインの実際の取付事例
当社でのお取り付けの流れを画像付きで詳しくご紹介します!
TEIN ストリートベーシスZ をGKフィットにお取り付け
まずは、車高調装着前の車高の状態をご覧ください。
車高はノーマルですので、タイヤとフェンダーまでの隙間ができているのが分かると思います。こちらに車高調を組んでいきます。
今回組み込んだ車高調の現物がコチラになります。
今回は、車高は落としたいけれど乗り心地も捨てたくない…というお客様のご要望にお応えし、乗り心地が柔らかめのTEINさんの車高調をご選択。
こちらの車高調は、セットの中にアッパーマウントは付属されておりませんので、純正のアッパーマウントを流用して、車両に取付するタイプの車高調となっております。
また、車高調整方法はねじ式を採用しておりますが、快適な乗り心地を実現させているモデルとなっています。
取付方法としては、まず、純正のショックアブゾーバー、スプリング等のパーツを一度取り外します。
その後、純正のショックアブゾーバーからアッパーマウントを取り外し、今回の車高調に組み込みます。
そして、組み上げた車高調を車両に装着して完成です。
取付後のお車の状態
横から・・良い下がり具合です!メーカーの推奨値通りの純正比約4センチダウンで仕上げさせて頂きました。
タイヤとフェンダーとの隙間が目に見えて少なくなり、ENKEIさんのPF01のホイールと相まってスポーツライクな見た目になりましてカッコ良く仕上がっております!
今回はマフラーも交換しました。純正状態では車体下を覗かないと見えませんでしたが、二本出しのマフラーに交換したことで存在感が増しています。このマフラーもスポーツ感を演出することに一役買っていて、とてもスタイリッシュに仕上がっております!
まとめ:車高調を変えたらアライメント調整もしよう
また、車高調を新しく交換した際には、一緒にアライメント調整を行うことをおすすめします。
アライメントとは、自動車のタイヤの向きのことを指します。
ハンドルが正位置にあれば、タイヤは左右ともまっすぐ前を向いているように感じると思います。しかし、サスペンションを交換するなどして車高を変更した際には、タイヤの角度が左右均等でない場合が多くあります。
自動車のパーツにかかる負担を減らすため、また、タイヤの偏摩耗を抑えるためにも効果があります。車高調・ダウンサス等のサスペンションを交換した際には、一緒にアライメントの測定・調整を行うことを、強くおすすめします。
タイヤワールド館BESTの宮城県内6店舗は、TEINの公式販売店になっていますので、車高調のセッティングもお気軽にご相談くださいね。
タイヤワールド館ベスト仙台本店 店長
趣味:温泉・サウナ(週2でいきます!)
モットー:笑顔・お客様に満足頂ける商品提案・接客を行う
特技:お客様のお顔を覚える記憶力
若手店長ながらも誠実な接客と絶やさない笑顔でリピーターが多い。