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    車のホイールベースとは?長さ別の特徴や目的に合わせたオススメの選び方を解説

    最終更新日 2024年8月2日

    車のホイールベースとは?長さ別の特徴や目的に合わせたオススメの選び方を解説

    ホイールベースという言葉を聞いたことがあっても、「車のどこを指しているのかわからない…」そう思っている人は多いのではないでしょうか。

    カタログにも載っているものの、いまいちピンとこないかもしれません。

    本記事では、ホイールベースについて詳しく解説します。間違えやすい言葉との関係性もお伝えするので、より理解が深まりますよ。

    長さ別のメリットやデメリットもあわせて解説します。特徴や目的にそった車選びができるように、役立つ情報をまとめました。

    ぜひ参考にしてみてください。

    ホイールベースは前輪と後輪の距離を表すもの

    ホイールベースは前輪と後輪の距離を表すもの

    ホイールベースとは、前のタイヤの中心から後のタイヤの中心までの距離を表したものです。簡単にいうと、車の縦の長さのことです。

    ホイールベースは車の設計にかかわる重要な要素で、安定性、操作性、走行性能などあらゆる部分に影響を及ぼします。

    長ければ長いほど良い、というわけではなく、その逆でもありません。車を構成するさまざまな部分から、より良いバランスを考えて長さが決められています。

    ホイールベースはよくほかの言葉と間違えられますが、それぞれがホイールベースと深くかかわっています。

    間違えやすい言葉は、以下の通りです。

    ・トレッド
    ・内輪差と最小半径

    ホイールベースとの関係性もあわせて解説します。

    ホイールベースとトレッドの関係

    ホイールベースとよく間違えられるのがトレッドです。トレッドとは、左右のタイヤの接地面の中心を結んだ距離のことを指します。

    わかりやすくいうと、ホイールベースが車の縦の長さだとすれば、トレッドは横の長さを表すものです。

    タイヤの用語として使われることもあり、その場合はタイヤが路面と接触する一番外側のゴムの部分を指します。

    ホイールベースとトレッドには密接な関係があり、「ホイールベース・トレッド比」とよばれる比率があります。

    ホイールベース・トレッド比は車の走行性能を表す1つの数値で、その車の特性を表すものです。

    一般的に数値が「1」に近いほど小回りがきき、「2」に近いほど直進時に安定するといわれています。

    ホイールベース・トレッド比は、以下の計算式で算出します。

    ホイールベース÷((前輪のトレッド幅+後輪のトレッド幅)÷2)

    具体例をあげると、ホンダのフィット(BASICタイプFF)では以下のような計算になります。

    2,530÷((1,485+1,475)÷2)=約1.7

    計算上では、1より2に近い数値になるので、直進時に安定しやすいということになるでしょう。

    わかりやすくいうと、大型ショッピングモールのカートを思い浮かべてください。子どもが乗れるようなものや、物をたくさん乗せられる大きなカートは、縦に長いものが多くみられます。まっすぐ押す分には安定しますが、縦に長くなるほど曲がりにくくなります。

    車にも同じことがいえます。

    どちらかが長ければ良い、もしくは短ければ良いというものではなく、お互いのバランスが重要です。

    内輪差と最小回転半径

    ホイールベースと関係のある言葉で、よく耳にするのが「内輪差」と「最小半径」です。この2つは似ているようでも、表しているものは違います。

    内輪差とは、カーブを曲がるときに前輪が通る場所と後輪が通る場所が異なり、そのときにできた差のことです。ホイールベースが長い車ほどこの差が大きくなるので、右左折時は内輪差のことを考えてハンドルを切る必要があります。

    内輪差

    大型のトレーラーや観光バスなどが左折をするとき、一旦右側に頭をふってから左にハンドルを切っているのを見たことはありませんか?

    あれは、そのままハンドルを左に切ってしまうと、左後ろのタイヤが縁石にぶつかり、傷ついてしまうからです。最悪の場合は歩行者や二輪車を巻き込む可能性もあります。

    内輪差はホイールベースが大きく影響しているのです。

    最小回転半径とは、ハンドルをいっぱいに切って曲がったとき、一番外側にくるタイヤの中心が描く円の道筋です。

    最小回転半径

    参考:HONDA

    わかりやすくいうと、車がどれくらい小さく回れるかを表す数値で、ホイールベースの長短によっても変化し、内輪差とは異なります。

    カタログにも記載されており、ホンダのフィット(BASICタイプFF)は4.9mです。

    それぞれの意味は違いますが、内輪差も最小半径もホイールベースの長さに深くかかわっている言葉です。

    ホイールベースが長い車のメリット・デメリット

    ホイールベースが長い車のメリット・デメリット

    ホイールベースが長い車の特徴を、メリットとデメリットにわけて解説します。特徴を理解すると、車を選ぶときの指標になります。良い面と悪い面の両方を確認しておきましょう。

    [メリット]
    ・直進時に車が安定する
    ・車内が広くなる

    [デメリット]
    ・取り回しが大変になる
    ・内輪差を意識しないとボディやホイールを傷つける

    詳しく説明していきます。

    メリット①直進時に車が安定する

    ホイールベースが長い車は、直進走行時に安定感があります。前のタイヤから後ろのタイヤまでの距離が長いので、橋の上で横風に吹かれても車体が左右にふられにくくなります。

    わかりやすくいうと、電車で立っているときに足を閉じているよりも足を肩幅くらいに開いたほうが安定して立てますよね。それと同じです。

    高速道路での走行も直進が多いので、安定感があるほうが運転は楽に感じるでしょう。

    メリット②車内が広くなる

    ホイールベースが長くなると車内が広くなるのもメリットです。

    前後の長さが長くなれば、その分車内の空間に余裕ができます。たくさんの荷物を乗せられる、乗車人数を増やせるなど、空間を有効活用することも。

    乗車人数が決められている軽自動車の場合は、ホイールベースを長くすることで後部座席でも窮屈にならないように工夫されている車もあります。

    デメリット①取り回しが大変になる

    ホイールベースが長いと、直進時に安定する分、カーブは曲がりにくくなります。これはホイールベースが長くなると、最小半径(車がどれだけ小さく回れるかを表す数値)が大きくなることが考えられるからです。

    デメリット②内輪差を意識しないとボディやホイールを傷つける

    内輪差も大きくなるため、右左折時に気をつけておかないとタイヤを縁石に乗り上げたり、ボディを傷つけてしまったりする恐れもあります。

    ホイールベースが長くなれば、ハンドルを切り返す場面が多くなる可能性もあり、運転に慣れていない人は大きなデメリットと感じるかもしれません。

    ホイールベースが短い車のメリット・デメリット

    ホイールベースが短い車のメリット・デメリット

    次に、ホイールベースが短い車の特徴を、メリットとデメリットにわけて解説します。ホイールベースが長い車との違いがわかると、自分がどちらの車と相性がいいのかがわかります。

    両方の特徴を理解しておくことで、1つの判断基準になりますよ。

    [メリット]
    ・ハンドルがよく切れる
    ・街乗りが楽になる

    [デメリット]
    ・ふらつきが気になる
    ・車内がせまくなる

    こちらも1つずつ解説ていきます。

    メリット①ハンドルがよく切れる

    ホイールベースが短い車は、小回りがしやすいです。最小半径(車がどれだけ小さく回れるかを表す数値)が小さくなるので、ハンドルがよく切れ、カーブも曲がりやすいです。

    ホイールベースが長い車のように内輪差も大きくないので、右左折時に頭を逆方向にふらなくても曲がれる場合が多いでしょう。

    メリット②街乗りが楽になる

    ハンドル操作が軽いので、駐車するときに何回も切り返す必要はありません。ゆとりがない駐車場でも、少ない切り返しで駐車できるでしょう。

    せまい道や街乗りなどのシーンで運転が楽に感じられます。

    デメリット①ふらつきが気になる

    ホイールベースが短いと、小回りがきく分安定性に欠けます。風が強い日にハンドルを取られたり、カーブを曲がるときにふらつきが気になったりと、少々心もとないと感じる場合があるかもしれません。

    デメリット②車内がせまくなる

    車内の空間がせまくなるのもデメリットです。前後の長さが短くなるので、どうしても真ん中にギュッと詰め込んだ形になってしまいます。

    荷物を載せるスペースが少ない、後部座席がせま苦しくなるなど、あまり長距離を走るのには向かないかもしれません。

    どちらの車がオススメ?ホイールベースの長さ別の選び方

    どちらの車がオススメ?

    ホイールベースの長さ別で、オススメの選び方は以下の通りです。

    ・広い空間や安定性がほしい人はホイールベースが長い車
    ・操作性を重視する人はホイールベースが短い車

    主に走行する場所や、荷物や人をどれくらい乗せるかによって選ぶのがオススメです。ですが、どちらの車が自分に合うのかは、目的や状況によって変わります。

    両方のメリットとデメリットを理解したうえで、必要な性能や機能をもっているほうを選びましょう。

    詳しく解説します。

    広い空間や安定性がほしい人はホイールベースが長い車

    高速道路をよく走る、広い車内に荷物や人を多く乗せたい人は、ホイールベースの長い車がオススメです。

    通勤距離が長い、アウトドアが趣味、家族の人数が多いなど、こういった人には安定性があり車内が広く使用できる車が向いているでしょう。

    子育て世代ならファミリーカー、アウトドアが趣味ならSUV車を選ぶ人が多い印象です。

    操作性を重視する人はホイールベースが短い車

    せまい道をよく走り、駐車が苦手など運転に自信がない人にはホイールベースが短い車がオススメです。

    高速道路よりも街乗りがメインで、スーパーや銀行などちょっとした場所に行くことが多い人は、小回りがきく車が向いています。

    ホイールベースが長い車よりも操作性が良く、比較的運転しやすいでしょう。

    ホイールベースの長い代表車種

    ホイールベースの長い車種

    ホイールベースが長い車といわれても、あまりピンとこない人も多いのではないでしょうか。一例として、下記の表にホイールベースが長い車をまとめてみました。参考にしてください。

    車種 ホイールベースの長さ
    トヨタ ノア 2,850mm
    日産 エルグランド 3,000mm
    レクサス LS 3,125mm

    ホイールベースの長い車は、ファミリーカーやセダンなどの車が多い印象です。どの車も3m前後の長さがあります。

    ホイールベースの短い代表車種

    ホイールベースの短い車種

    ホイールベースが短い車にはどのような種類があるのでしょうか。こちらも一例として、下記の表にまとめてみました。

    車種 ホイールベースの長さ
    ホンダ N-BOX 2,150mm
    トヨタ ルーミー 2,450mm
    ダイハツ タント 2,460mm

    ホイールベースが短い車は、軽自動車や小型車に多い印象です。長さは2m〜2.5m前後になっています。

    車種によっては、小型車でも軽自動車よりもホイールベースが短い場合があります。

    タイヤとホイールはどう選ぶ?

    タイヤとホイールはどう選ぶ?

    ホイールベースの長さに応じてタイヤとホイールを選ぶ、という考えはオススメしません。

    確かにホイールベースの長さは車の走行性能などに関わる大切な要素ではありますが、タイヤとホイールの選び方は目的によって大きく変わるからです。

    一般的にホイールベースが長い車には、純正で大径のホイールに太いタイヤが装着されていることが多く、短い車にはその逆が多いと考えられます。

    ですが、ホイールとタイヤの変更は、なにを重視するのかによって最適なサイズは変わります。

    車体のバランスや乗り心地を重視するのか、見た目のカッコよさを優先するのかによって、選ぶサイズは異なるからです。

    ホイールベースの長い車、短い車にはこれ!というような考えで選ぶよりも、目的に応じたホイールやタイヤを選ぶことが大切です。

    タイヤとホイールを選ぶならタイヤワールド館ベストがオススメ

    タイヤとホイールを選ぶならタイヤワールド館ベストがオススメ

    ホイールベースとは、前のタイヤの中心から後ろのタイヤの中心までの距離を表す数値です。トレッドや内輪差、最小半径とは違う意味をもちますが、どの言葉もホイールベースと深いかかわりがあります。

    長さによってメリットとデメリットがあり、両方を理解することで車を選ぶときの指針になります。

    よく走る場所や重視したい走行性能を考えて、車選びに役立ててください。

    ホイールとタイヤをホイールベースの長さで選ぶ、ということはオススメできません。ホイール・タイヤは、乗り心地の向上やドレスアップなどの目的に合わせて選ぶことが大切です。

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    作成者: ベストライターチーム

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