エンケイホイールが気になっているけれど、「どんな特徴があるのかわからない……」と悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
せっかく好みのホイールを見つけても、どのようなメーカーが作っているのかわからないと、安心して購入できません。
本記事では、エンケイホイールの特徴を解説します。エンケイホイールならではの特徴は、軽量なのに高強度であることです。独自の技術力を活かし、高性能を意識した実績のあるホイールが魅力です。
種類や車種別にオススメのホイールも紹介するので、お気に入りのホイールが見つかりますよ。エンケイホイールが気になっている人は、ぜひ参考にしてみてください。
エンケイ株式会社の基本情報
会社名 |
エンケイ株式会社 |
代表者 |
代表取締役 鈴木順一 |
所在地 |
静岡県浜松市中区板屋町111-2 アクトタワー26F |
電話番号 |
053-451-0120 |
事業所 |
国内12社、海外16社 |
設立 |
1950年10月5日(エンケイ株式会社設立) |
公式サイト |
https://www.enkei.co.jp/ |
※エンケイ株式会社公式サイトより引用
エンケイ株式会社は、アルミホイールを中心としたアルミ部品の製造、販売を行う会社です。
ホイールの製造以外にも、アルミホイールやエンジン部品などの強度や性能を調査する試験事業、飲食店や雑貨店などの物販事業も行っています。
海外にも多くの拠点をかまえ、主力商品であるアルミホイールの生産量は年間約2,500万本
にも達します。これは国内、国外共にトップシェアの生産量で、世界中で活躍する日本のホイールメーカーです。
1950年に設立されたエンケイ株式会社(設立当時は遠州軽合金株式会社)は、日本ではじめてアルミホイールの製造に成功した会社としても有名です。
1986年には、日本のホイールメーカーとしてはじめてF1の実戦レースへホイールを供給するなど、創業から70年、実績と信頼を積み重ねています。
現在はトヨタ、ダイハツ、ホンダ、三菱、日産、スズキなどの自動車・バイクメーカーに納品する純正のアルミホイールはもちろん、F1や世界ラリー選手権、スーパーGT等のモータースポーツに使用するホイールも製造しています。
また、タイヤメーカー・ホイールメーカーへのOEM製品、さらに自社ブランドによるアフターマーケット製品まで、幅広い領域で事業を展開している企業です。
ブリヂストンやインパル、アドバン、ウェッズといった名立たるメーカーが販売する
ブランドホイールの製造も担っているスゴイ会社なのです。
エンケイホイールの特徴
エンケイホイールには、ほかのホイールにはない特徴が2つあります。
- 独自の技術で軽量化と高強度を実現
- シンプルで飽きのこないデザイン
1つずつ解説します。
1.独自の技術で軽量化と高強度を実現
エンケイホイールは、「ダービル鋳造システム」と「MAT PROCESS(MATプロセス)」とよばれる独自の製法で、軽量化と高強度の2つをもち合わせたアルミホイールを製造しています。
ちなみにMATプロセスの「MAT」とは「Most Advanced Technology」の略称で、
日本語に訳すと「最先端技術」となります。
エンケイホイールが世界中で高く評価される理由は、この独自の製造技術に加えて、長年の間培ってきた「ものづくり」のノウハウがあるからだと言ってもいいでしょう。
アルミホイールの製造方法には、「鍛造」と「鋳造」の2種類があります。
鍛造で作られたホイールは、軽量で強度が高いのがメリットです。しかし、製造コストがかかるのでどうしても値段が高くなります。
鋳造は鍛造に比べると強度が低く重くなりますが、さまざまなデザインを楽しめたり、値段を抑えられたりするメリットがあります。
エンケイホイールは、独自の製法で鍛造と鋳造のメリットを集めました。
ダービル鋳造システムでは、製造過程で溶解したアルミ合金を金型に流し込み、急速冷却〜凝固させます。
これによってアルミ合金の金属組織をより細かくし、破損に耐えられる強さや、加えた力をのぞいても変形しない範囲を大きく向上させています。
そうしてできたホイールを、MAT PROCESSという方法で、非常に強い圧力をかけながらリム部分をローラーでのばす「圧延」を実施。
圧延工程を行ったホイールのリムは、鍛造にも負けない強度になるのです。つまり、鋳造でも鍛造なみの強度をもつホイールが製造できるので、コストを抑えられ価格を下げることができます。
強度を上げられるだけでなく、デザイン性が高くなるメリットもあります。
まさにエンケイホイールは、鍛造と鋳造のいいとこどりを可能にしたホイールです。
「鍛造」と「鋳造」については、以下の記事も参考にしてみてください。
2.シンプルで飽きのこないデザイン
エンケイホイールは販売期間が長く、流行に左右されにくいのが特徴です。
一般的なホイールメーカーでは、3年おきに新商品が発売されるなどして、前のモデルが廃版になるケースも少なくありません。
モデルチェンジが激しく、気に入っているデザインに型遅れ感が出てしまう可能性もあります。
一方、エンケイホイールはファッション性よりも軽量化や剛性といったホイールの性能を重視しています。
見た目の派手さやデザインにこだわるのではなく、長期間使っても耐えられる強さと、どんな車にもなじむシンプルなデザインがエンケイの持ち味です。
エンケイホイールの種類と特徴・10ブランドの一覧
エンケイホイールには、競技用から公道で使用できるものまで、幅広い種類のホイールがあり、現在約10ブランドを展開しています。
- モータースポーツ(MotorSport)
- WPS
- GR86 / BRZカップ用
- レーシングレボリューション(Racing Revolution)
- レーシング(Racing)
- パフォーマンスライン(PerformanceLine)
- エンケイ ネオ クラシック(ENKEI Neo Classic)
- オールロード(ALLROAD)
- エンケイスポーツ(ENKEI Sport)
- オール(all)
それぞれ特徴を解説します。あなたにぴったりのホイールを見つけてくださいね!
1.モータースポーツ(MotorSport)
エンケイ公式サイトへ
モータースポーツ(MotorSport)は、エンケイの最新技術を余すことなく注ぎ込んだ競技専用のホイールです。
一般の自動車向けではないので、公道では使用できませんが、世界有数のレースから国内のものまであらゆるレースに参加する車に装着されています。
2023年に行われた「2023 AUTOBACS SUPER GT Round3 SUZUKA GT 450km RACE」では、エンケイホイールを装着した車が2位〜6位を独占するなど、すばらしい結果を残しています。
高い技術をもつエンケイは、モータースポーツ界において、なくてはならないホイールメーカーです。
※販売はレースチーム、レーシングカー コンストラクター等への直接販売のみです。ホイール販売店や個人のお客様への販売は行っておりません。
2.WPS
RE131 ULTIMATE公式サイトへ
WPSは、エンケイがトップクラスの性能と高級感を追求した「鍛造削り出しホイール」のシリーズです。
WPSシリーズのRS05RR FORGEDは、エンケイの技術を活かしつつ、上品さを加えてデザイン性を高めているホイールです。
RE131 ULTIMATEとRE130は、SUPER GTを原点に最新の加工技術により製造されました。6本ツインスポークを採用し、極限まで軽量化を図っています。
どのタイプも洗練されたロングスポークで、スタイリッシュな印象が足回りでの存在感を発揮します。
3.For GR86 / BRZ Cup
GTC02公式サイトへ
For GR86 / BRZ Cupは、その名の通り、トヨタの86・GR86と、スバルのBRZ専用に設計されたリアルレーシングホイールです。
スポークにかかる力を分散し、ホイールのねじれやたわみを大幅に減らすことで、コーナリングなどのレスポンスを高めています。
GTC02は、2×6本スポークで軽量化とブレーキング時に発生する熱を放出する機能が高いです。
無駄な装飾がなく、研ぎ澄まされたデザインには、自然な美しさを感じさせます。
4.レーシングレボリューション(Racing Revolution)
レーシングレボリューションNT03RR公式サイトへ
レーシングレボリューション(Racing Revolution)は「次世代のエンケイ」といわれ、世界最高峰を目指したホイールです。次世代とはいっても、いままで培ってきた技術や理念はしっかりと継承されています。
中でも人気の高い「NT03RR」は、3種類のコンケイブフェイス(ディスク面が凹んでいるデザイン)の設定があり、好みの形状を選べるのも特徴です。
エンケイのトップモデルとして開発された「RM-F1」では、2023年夏ごろに19インチのホイールが発売予定です。
スポーツホイールの代表といっても過言ではないシリーズなので、どのモデルを選んでもレベルの高い性能を発揮してくれます。
5.レーシング(Racing)
レーシングRF1公式サイトへ
レーシング(Racing)は、マクラーレンF1やSUPER GTなどのレースを原点にしたモデルです。数々のレースに参戦し、磨かれた技術を最大限に活かしたスポーツホイールです。
レース参戦で得た技術をダイレクトにフィードバックされており、高性能ホイールとして定評のがあります。
中でもRF1は根強い人気があり、2002年に発売されてから、安定した強度や剛性をもち、徹底的な軽量化をほこります。
F1のレーシングカーに使用されたホイールの、2×6マルチスポークデザインを受け継いでいるのも魅力の1つです。
RPF1RSは、RF1をさらにアップデートしたモデルです。ステップリムを採用し、スポーツ走行をよりハイレベルなものに近づけます。
6.パフォーマンスライン(PerformanceLine)
パフォーマンスラインPF07公式サイトへ
パフォーマンスライン(PerformanceLine)は、スポーツホイールとしての性能をもたせつつ、トレンドにも目を向けたバランスの良いシリーズです。
鋳造ホイールのリム部分を、鍛えながら引き延ばし成型するMATプロセスを採用し、鍛造並みのリム強度と、それによる軽量化を実現。さらに鋳造ならではのデザイン性の自由度と低価格を両立しています。
PF07は、力強さとスポーティーさをかね備えた「TOUGH & SPORT」がコンセプトの人気モデルです。
7スポークデザインを取り入れ、力強さを意識し、コンケイブフェイスでよりホイールの存在を目立たせます。
7.エンケイネオクラシック(ENKEI Neo Classic)
エンケイネオクラシックAPACHE2公式サイトへ
エンケイ ネオ クラシック(ENKEI Neo Classic)は、1979年、1982年に発売されたデザインのホイールを、現代の技術でより進化させて復刻したモデルです。
APACHE2(アパッチ2)は、1979年に発売された「ENKEI APACHE2」の復刻デザインで、当時は3ピースだったホイールを1ピースで再現しました。
散りばめられたピアスボルトが特徴的で、ブラック、ゴールド、レッドの3色があります。
8.オールロード(ALLROAD)
オールロードBAJA公式サイトへ
オールロード(ALLROAD)は、レーシングカーだけでなくラリーに参戦する車のホイールも提供しているエンケイが、その技術を惜しみなくつぎ込んだクロスカントリーホイールです。
BAJA(バハ)は1976年に発売された「ENKEI BAJA」の復刻モデルで、ディスクをコンケイブにしたり、スポークトップにマシニング(表面切削加工)を行ったりすることで、よりホイールのデザインを目立たせています。
従来のデザインを保ちつつ最新技術を使用しているので、剛性や性能も、もち合わせています。
9.エンケイスポーツ(ENKEI Sport)
エンケイスポーツRC-T5公式サイトへ
レースにはそれぞれに求められる要素が異なりますが、すべてをひっくるめてバランス良く作られたのがエンケイスポーツ(ENKEI Sport)です。
競技用ホイールの技術を活かし、強度・剛性・軽量化を最大限発揮しているシリーズです。
ENKEI Sportには、ターマック用(舗装路)とグラベル用(未舗装路)の2種類のホイールがあります。
RC-T5は、約40年間培われた競技用ホイールの技術をもとに開発されたターマックホイールで、前作からさらに軽量化と剛性を向上させました。
走行中のハンドリングやブレーキング時の路面の情報をいち早く拾い、直感的に感じることができ、スポーティーな走りを体感できます。
グラベルホイールのRC-G5は、どんな道でも走れるよう、実践の場で得られた情報をもとに進化を続けています。
従来の剛性を保ちつつも、さらに回転方向(加減即時)の剛性を高めました。
また、ホイールの内側(車体側)の形状をサイズごとに最適化し、ブレーキやサスペンションなどのすき間を広くすることで、多くの車に装着できるようにしています。
10.オール(all)
エンケイ:公式ページホイール一覧へ
オール(all)はホイールのおしゃれを楽しむだけでなく、環境問題にも気づかいがある、新しいコンセプトで作られたシリーズです。
クラッシックなデザインから、スタイリッシュなデザインまで幅広く選択できるだけでなく、エンケイの技術力による強度の向上や、軽量化をはかり燃費向上も意識しています。
軽自動車や小型車、ファミリーカーからスポーツカーなど、さまざまな車に装着できます。
エンケイの最新技術とエコ、デザイン性のすべてが手に入る嬉しいシリーズです。
all eighteenは、バナナ型スポークという、クラシカルなデザインです。
1979年にストリートもモータースポーツでも楽しめるモデルとして開発されたCOMPE8を復刻させたのが、このホイール。リムフランジ部を切削加工し、外部にアクセントを持たせている点も良いですね。
車種別!オススメホイール
軽自動車、ファミリーカー、スポーツカーの3種類の車で、人気車種を例にエンケイホイールのオススメを紹介します。
● ホンダ【N-BOX】
● トヨタ【ヴォクシー】
● スバル【BRG】
それぞれ2つずつ紹介します。
ホンダ・N-BOXにおすすめのエンケイホイール
パフォーマンスライン PF01
限界まで細くしたスプリット5スポークデザインが、N-BOXの足元をスポーティーに演出します。基本的な性能も高く、軽量化やブレーキング時に発生する熱の放出にも優れています。
エンケイ ネオ クラシック APACHE2
クラシカルなデザインで、全体の印象が大きく変わります。1979年発売の復刻モデルで、足回りをおしゃれにドレスアップすることが可能です。
トヨタ・ヴォクシーにおすすめのエンケイホイール
Racing Revolution NT03RR
車種は違うのですが、装着イメージとしての写真を載せておきます。
コンケイブフェイスが足回りをパワフルに演出します。存在感を出しつつ、スマートさをもち合わせたホイールです。
PerformanceLine PF05
こちらもヴォクシーでの装着画像ではないのですが、装着イメージとして弊社実績写真を載せておきます。
エンケイらしさを存分にアピールできる5スポークが、足回りにインパクトを与えます。高速走行での直進性や、ハンドルを切ったときの安定性を重視しているのも嬉しいポイントです。
スバル・BRZにおすすめのエンケイホイール
GTC02 For GR86 BRZ Cup
車種は違うのですが、装着イメージとしての写真を載せておきます。
GR86とBRZの専用ホイールです。機能性を最大限発揮できるデザインで、きりっとしたかっこよさがあります。
Racing Revolution RS05RR
車種は違うのですが、装着イメージとしての写真を載せておきます。
シュッとした印象の15フィンとコンケイブフェイスが特徴です。デザイン性をもたせつつ、高い基本性能を発揮します。
エンケイホイールの取扱店舗は?
エンケイホイールは全国各地に取扱店舗があります。
北は北海道、南は沖縄まで、全国のタイヤ専門店やカー用品店などで取り扱いしています。
店舗販売だけでなく、ネット販売も行っているので、さまざまな経路から入手可能です。
詳しくは、エンケイの公式ホームページをご覧ください。
もちろん弊社でも取り扱っています!
エンケイホイールの取り付け例をご紹介!
エンケイホイールを装着するとどのような感じになるのか、雰囲気をつかみたい人も多いのではないでしょうか?
タイヤワールド館ベストでは、お客様の取り付け例をご紹介しています。さまざまなエンケイホイールを装着している車を見られるので、全体のイメージがもちやすいですよ。
エンケイホイールの魅力はわかったけれど、実際に取り付けている車を見てみたい!そんな人は、ぜひ参考にしてみてください。
エンケイの装着画像へ
エンケイホイールのお求めはタイヤワールド館ベストへ!
エンケイは、高い技術力を活かし、レースやラリーなどにもホイールを供給している、実績のある日本のホイールメーカーです。
独自の技術で軽量化と高強度をかね備えたホイールで、販売期間も長く飽きがこないデザインも魅力です。
機能性や剛性を重視しているので、ホイールの性能を最大限発揮してくれるでしょう。
タイヤワールド館ベストでも、エンケイホイールを取り扱っております。豊富な種類を取り揃えておりますので、エンケイホイールが気になっている人はぜひご相談ください。
タイヤワールド館ベストアウトレットユーズド館 店長
趣味:洋画鑑賞(テレビドラマも好きです)
モットー:少しずつの積み重ねを大事にする
特技:野球
丁寧な説明・誠実な接客に定評がありまた来たいというリピーターが多い。