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    ナット 基礎知識 泉八乙女

    ナット選びの基本!知っておきたいサイズと注意点

    最終更新日 2024年9月19日

    ホイールナット、車種ごとに適したサイズと形状があることをご存知でしょうか?
    適合するナットを選ぶことが、安心なドライブの第一歩です。
    ホイールの盗難防止に効果的な「ロックナット」も今注目されています。
    この記事ではホイールナットに関しての基本的な知識や、選び方、素材・デザインの違いなどをご紹介します。

    ホイールナットの基本知識

    最初にホイールナットがどんな役割があるのか解説していきます。

    ホイールナットとは?

    ホイールナット

    車を安全に走らせるために欠かせない「ホイールナット」。
    小さなパーツですが、このナットがなければタイヤをしっかりと固定できず、車を走らせることはできません。

    見た目は変わらなくとも車種に合うサイズがあり、車体に適したものを選ばないと大事故の原因にもなりかねません。そのため適切なホイールナットを選び、正しく取り付けることが大切です。

    車の安全を守るため、今一度ホイールナットの重要性を見直してみましょう。

    ロックナットとは?

    KYOEIのロックナット

    KYOEI公式サイト

    大切な車を守るための「ホイールロックナット」。ロックナットは、通常のナットと取り替えることで、ホイールの盗難を防ぐ優れた防犯アイテムです。専用ソケットがなければ取り外せない設計になっており、セキュリティー性能は抜群。

    プレミアムなホイールを装着している方や、過去にホイールを盗まれた経験がある方には特におすすめです。

    少し高価ではありますがその安心感を手に入れる事ができます。車をしっかり守るために装着を考えてみるのも良いでしょう。

    ホイールナットの特徴

    ホイールナット
    トヨタ、日産、ホンダなどの車種に対応するナットを選びましょう。タイヤワールド館ベストでは規格外のナットの取り付けはしておりません。詳しくは別の記事でご紹介しておりますので参考にしてください。

    ホイールナットの選び方ポイント

    ナット選びのポイント

    信頼性の高いメーカーのホイールナットを選ぶことで、安全性と品質が保証されます。車種によりナットの形状も異なります。違うサイズのナットを取付てしまうとゆるみの原因にもなりますのでご注意下さい。

    メーカー タイプ サイズ
    トヨタ テーパー座・平面座 21HEX M12×P1.5
    ホンダ テーパー座・球面座 19HEX M12×P1.5
    日産 テーパー座 21HEX M12×P1.25
    ダイハツ車・マツダ車・三菱車 テーパー座 21HEX M12×P1.5
    スズキ車・スバル車 テーパー座 19HEX M12×P1.25

    トヨタ車専用の「平面座ナット」は、平らなワッシャー部分がホイールにしっかりと当たり、確実に固定されます。ただし、トヨタ純正ホイールにはテーパー座ナットは装着できず、また社外ホイールには平面座ナットは適合しません。

    ホンダ車専用の「球面座ナット」は、精度が多少悪くても線接触によりしっかりと固定できるホイールナットです。特に、テーパー座ナットよりも固定力が強い点が特徴です。ただし、純正ホイールにはテーパー座ナットは装着できず、社外ホイールには球面座ナットを装着できないので注意が必要です。

    テーパー座ナットは、さまざまな車種に対応した信頼できるホイールナットです。ナットの先端に角度がついているため、締める際にずれにくく、ボルトをホイールの中心でしっかりと固定します。

    適合サイズの確認!OEM車は要注意!

    上記車種別の説明でもあるように、座面形状、テーパーシート・球面シートや、M12×1.5・M14×1.5などのサイズは車種ごとに異なるため、適合するサイズを選ぶ必要があります。また、ナットの長さも確認することが重要です。長すぎるとホイールキャップに干渉することがあり、そうなると装着はできません。

    軽自動車用のショートサイズや日産車のデイズ・ルークス用のナットも指定があるため確認が必要です。また、近年増えているOEM車両については注意が必要です。

    例えば、日産の車種でも実際には三菱の車両がベースになっていることがあり、この場合三菱用のナットが必要です。

    ナットの選択を誤ると、取り付けに問題が生じることがありますので、車両のベースに合わせたナット選びが重要になります。

    素材選びのポイント

    ポイント

    ホイールナットの材質と仕上げによって、耐久性や見た目が異なります。

    スチール製

    スチールナット

    手頃な価格でありながら高い耐久性を誇るホイールナットです。
    多くの車両で使用されており、頑丈で壊れにくい特性があります。ただし、経年劣化によって錆びやすいという特性もありますので、定期的なメンテナンスが必要です。

    ジュラルミン製ナット

    ジュラルミンナット

    アルミニウム合金の中でも特に強度が高い素材です。
    鉄鋼材料に匹敵する強さを持ちながらも、「軽い」という特長があります。豊富なカラーオプションで、車のカスタマイズにも最適です。ただし、軽量なためナットが緩みやすい弱点もあります。

    クロモリ製ナット

    クロモリ制ナット

    クロームとモリブデンを配合した高性能な炭素鋼合金で作られています。この素材は、通常の鉄よりも錆びにくく、耐熱性や強度にも優れています。そのため、丈夫で長持ちするのが特長です。
    スチール製のナットと比べると価格は高めですが、その分、品質にこだわる方にはぴったりです。

    チタン製ナット

    チタン製ナット

    錆びにくく、強度がありながらも軽量という、まさに高品質な金属です。その優れた性能により、長期間にわたって安定した使用が可能です。

    ただし、高い性能に伴い、価格もスチール製のナットよりかなり高価格です。最上級の品質を求めるなら、このチタン製ナットをおすすめします。

    デザインとカラー

    取り付けるナットひとつで印象が変わります!

    220クラウン ワーク バックレーベルST1に合わせたナット使用例

    220クラウン

    スイフト スポーツ ワークエモーション極に合わせたナット使用例

    スイフト

    GRプリウス BBS LMに合わせたナット使用例

    GRプリウス

    アルトワークス レイズ TE37に合わせたナット使用例

    アルトワークス

    カラーナットを付けたときの比較

    ナット比較

    自分の好みやタイプをナット選びで合わせてみましょう。

    実際の使用例

    ホイールナットの締め方

    1.ホイールを車体に取付ける

    ホイールナットの締め方①

    2.ホイールをハブに押さえつつ、手締め(ソケット)でナットを指でゆっくり回しボルトにつける

    ホイールナットの締め方②

    3.最初にはめたナットの対角線上のナットを(2)と同様の手順で回していく
    (後にトルクレンチで締め付けるため、締め過ぎないようにする)

    ホイールナットの締め方③1

    インパクト使用の場合

    ホイールナットの締め方③2

    4.トルクレンチを用い、指ではめたナットを同じ手順・順番で締めていく

    ホイールナットの締め方④

    ロックナットの締め方

    通常のナットを外し、代わりにロックナットを装着。
    専用のキーアダプターをかぶせトルクレンチで締めます。

    ロックナット締め方

    注意点としてはナットの締め方と同様で、締めすぎないことで、必要以上に締めるとねじ山をつぶしたりナットの角を削ってしまいます。

    メンテナンスと交換時期の目安

    定期的なメンテナンスが必要な理由

    ホイールナットの定期的なメンテナンスは車の安全性を確保するために重要です。
    ナットが緩んでいるとホイールが外れるリスクがあるため、適切なトルクで定期的に締め直す必要があります。
    また、錆びや腐食が進むと強度が低下するため、早期発見と交換が重要です。

    交換のサインと注意点

    錆びや腐食

    錆びや腐食

    ナットに錆びや腐食が見られる場合、耐久性が低下しているため、交換が必要です。

    変形や損傷

    変形や損傷

    ナットが変形していたり損傷が見られる場合、安全性が低下するため、すぐに交換しましょう。

    ホイールの変更

    ホイールの変更

    新しいホイールに変更する場合は、ホイールナットの適合性も確認し、適合しない場合は交換します。

    ナットは緩むことがあります。
    交換後の走行50km〜100km後に再度トルクチェックを行い、緩みがある場合は締め直し、必要ならナット自体を交換してください。

    安全で快適なドライブを楽しむために

    ホイールナットは車の安全に欠かせない重要な部品です。
    適切なサイズや材質を選び、正しく取り付けることが大切です。
    ナットが緩んだり錆びたりするとホイールが外れるリスクがあり、定期的なメンテナンスが必要で、盗難防止に効果的なロックナットの使用も視野にいれてみてください。

    タイヤ交換後は50〜100km走行後に再度トルクチェックを行い、必要なら締め直しや交換を行うことで、安全なドライブができます。
    お悩み事やわからない事があればご相談くださいね。

    作成者: 嶺岸 樹里

    趣味:犬・猫
    モットー:自分らしく。
    車・タイヤについて「こんなことも知りたい!」などあればリクエストお待ちしております。