「スタッドレスタイヤは何を基準に選べばいいの?」
「夏タイヤとの違いは何?」
はじめてスタッドレスタイヤを購入するときに、何を基準に選べばいいかわからないのではありませんか?雪が降らない地域では、今まで購入したことがない方もいるかもしれません。
スタッドレスタイヤを選ぶ際は、住んでいる地域の降雪量やタイヤの性能を基準にするのがおすすめです。
当記事では、スタッドレスタイヤの選び方の基準やスタッドレスタイヤと夏タイヤの違いから、あまり雪が降らない地域のおすすめスタッドレスタイヤまで紹介しています。
スタッドレスタイヤについての理解を深め、雪道でも安全なドライブを楽しみましょう。
スタッドレスタイヤの選び方の基準
スタッドレスタイヤは以下の基準で選ぶといいでしょう。
● 製造年数で選ぶ(できるだけ最新モデル)
● 純正のサイズを選ぶ
● 住んでいる地域の降雪量で選ぶ
● できるだけ国産タイヤを選ぶ
● タイヤ・ホイールセットを選ぶ
スタッドレスタイヤの製造年数が古い場合や、地域の降雪量とタイヤのスペックが一致していないと、本来の性能を発揮できません。そのため、スタッドレスタイヤを購入する際には、上記の基準を参考にしてください。
製造年数で選ぶ(できるだけ最新モデル)
スタッドレスタイヤはなるべく製造年数が浅いものを選ぶのがおすすめです。タイヤはゴムでできているため、走行する際の摩耗だけでなく、年数が経つと劣化や硬化していきます。
ゴムの劣化は走行性能や安全性に影響するため、できるだけ製造年数が浅いタイヤを選びましょう。
「どうやって製造年数が浅いタイヤを探せばいいの?」という方は、最新モデルを選ぶのがおすすめです。最新モデルなら製造年数が新しい場合がほとんどなので、古いタイヤが届く可能性が低くなります。
また、店頭でスタッドレスタイヤを購入する場合は、店員に確認してもらうのもひとつの方法です。製造年数はタイヤの側面にも記載してあるので、自分でも確認できます。
純正のサイズを選ぶ
スタッドレスタイヤは純正と同じサイズを選びましょう。タイヤサイズは車種ごとに異なり、以下の方法で調べられます。
● タイヤの側面
● 運転席のドアを開けた内側のシール
● 取扱説明書
現在の車を中古で購入し、純正のタイヤを装着していない場合はドア内側のラベルでタイヤサイズを確認しましょう。運転席のドアを開けた内側に、タイヤサイズと空気圧が記入されたラベルが貼ってあり「175/65/R14」のような表記があります。車種によってはスライドドアを開けたところや、ドアの付け根付近にラベルが貼られているケースもあるでしょう。
一方で、タイヤはサイズが大きくなるほど価格が上がっていくので、費用を抑えるためにホイールを小さくする場合があります。しかし、サイズを小さくしすぎるとホイールがブレーキに干渉し、取り付けられない可能性がでてきます。
費用を抑えるためにホイールサイズを小さくしたい場合は、整備士や専門店で相談してからにしましょう。
住んでいる地域の降雪量で選ぶ
スタッドレスタイヤは各々で性能が異なり、氷上性能や雪上性能などさまざまな特徴があります。そのため、地域ごとの積雪の仕方や路面状況に応じてタイヤを選ぶといいでしょう。
● 凍結路が多い地域
● 積雪が多い地域
● 年に数回降る程度の地域
地域の特徴に合わせたスタッドレスタイヤを選ぶことで、より安全に車の運転を楽しめます。
凍結路が多い地域
凍結路が多い地域は氷上性能を重視しましょう。氷上性能とは、氷の上で滑らないようにするための性能のことです。以下のような場所は路面が凍結しやすい傾向にあるので、丁寧な運転を心がけましょう。
● 橋の上
● トンネルの出入り口
● 山間部などの日陰になっている場所
あまり雪が降らない地域でも、気温が低いと路面が凍結している恐れがあります。上記のような場所では、スピードを落としつつ車間距離を保ち、万が一に備えましょう。
積雪が多い地域
積雪が多い地域は雪上性能を重視するといいでしょう。雪上性能とは、雪道やシャーベット状の道路で走るための性能のことです。
雪上ではタイヤの空回り(スタック)やスリップしやすいため、雪をしっかり掴んでグリップしてくれる性能が重要です。そのため、雪上性能に優れたタイヤは、ゴムの素材やトレッド面の模様が独特なものが多い傾向にあります。
雪上性能が高いタイヤは、水はけや雪はけに長けているため、積雪が多い地域では雪上性能を重視しましょう。
年に数回降る程度の地域
あまり雪が降らない地域は、ドライ性能やウェット性能が高いタイヤがいいでしょう。降雪量が少ない地域に住んでいる方は、スタッドレスタイヤは必要ないと思いがちです。しかし、気温が低いだけでも路面は凍結し、夏タイヤのままだとスリップする危険性もあります。
そのため、年に数回しか雪が降らなくてもスタッドレスタイヤは装着したほうがいいでしょう。スタッドレスタイヤを履く場合は乾いた路面の走行が増えるため、ドライ性能やウェット性能、耐摩耗性能を重視するのがおすすめです。
できるだけ国産タイヤを選ぶ
昨今、性能が高く価格が安いアジアンタイヤが人気です。しかし、スタッドレスタイヤは国産タイヤを選んでおくと安心です。韓国や台湾のタイヤメーカーのメインターゲットは北米で、日本での走行は考えられていないからです。
北米はアイスバーン発生前に除雪・融雪をおこなうため、北米向けのスタッドレスタイヤは「耐摩耗性」「乾燥路安定性」を重視しています。日本とは路面状況が違うので、求める性能も異なります。
国産メーカーは日本がメインターゲットなので、日本の路面状況に特化したタイヤが製造可能です。アジアンタイヤは夏タイヤだけにしておき、スタッドレスタイヤは国産を選びましょう。
タイヤ・ホイールセットを選ぶ
タイヤ・ホイールをセットで購入しておけば、タイヤの組み替え工賃が発生しないので、工賃を節約できます。
ホイールもセットで購入すると価格が高くなると思われますが、実は大きく変わりません。むしろ、割安になるホイールセットもあります。
タイヤの組み替え工賃と、タイヤ・ホイールを同時に交換する際の工賃は以下の通りです。
作業項目 |
工賃(年2回) |
タイヤの組み替え工賃 |
約8,000円〜12,000円 |
タイヤ・ホイールを同時に組み替える際の工賃 |
約6,000円〜12,000円 |
※タイヤ4本の場合
タイヤのみを購入し、ひとつのホイールでタイヤを組み替えていると、両方の工賃が発生します。タイヤ・ホイールをセットで購入すれば、ホイールごと組み替える工賃のみなので、節約に繋がります。
スタッドレスタイヤと夏タイヤの違い
スタッドレスタイヤと夏タイヤはゴムの柔らかさや、トレッド面の切り込みが違います。気温が低くてもゴムが硬くならず、雪の上でもしっかりと止まってくれます。あまり雪が降らない地域では、スタッドレスタイヤを装着していない方も多いでしょう。
そこで「スタッドレスタイヤは本当に必要なのか」「夏でも使えるのか」を解説します。
スタッドレスタイヤを夏に使うとさまざまなデメリットがあります。冬が終わり次第できるだけ早く夏タイヤに戻すのがおすすめです。
スタッドレスタイヤの必要性
スタッドレスタイヤは夏タイヤと異なるトレッド面で、積雪路や凍結路でもしっかり食いついて走る・止まる・曲がるをサポートしてくれます。
一方で、各都道府県の公安委員会では道路交通法第71条に基づき、積雪・凍結した路面では「滑り止め措置」を行うようルールを定めています。「滑り止め措置」をせずに走行した場合は反則金が課されますが、交通違反点数の減点はありません。
スタッドレスタイヤの装着は、冬の道を安全に走行するためにルールで定められているほど重要です。
スタッドレスタイヤは夏に使うとどうなる?
スタッドレスタイヤは夏タイヤに比べてゴムが柔らかいため、夏に使うと溝がすり減りやすく、冬に比べて摩耗が早くなります。乾燥した路面の走行に向いていないため、制動距離が長くなったり雨天時に滑りやすくなったりします。
スタッドレスタイヤを夏まで装着し続けてもメリットはひとつもないため、雪が降る時期を過ぎたらできるだけ早く交換しましょう。
スタッドレスタイヤの保管方法
タイヤは紫外線や熱に弱いため、室内で保管するのがいいでしょう。正しい場所で保管されたタイヤはひび割れや劣化が少なく、寿命が伸びる傾向にあります。
狭い自宅だと、タイヤを保管する場所がないという方も多いのではないでしょうか。保管場所が自宅にない場合は、タイヤの預かりサービスやレンタルスペースを利用すれば、適切な場所で保管できます。
保管方法以外の長持ちさせる方法を知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
スタッドレスタイヤへ履き替えるタイミング
夏タイヤからスタッドレスタイヤへ履き替えるタイミングは、初雪の1ヶ月前が目安です。
交換直後に雪道や凍結路で使用した場合、スタッドレスタイヤの本来の性能を発揮できません。初雪の1ヶ月前にスタッドレスタイヤへ交換することで、タイヤが路面の環境に慣れるので本来の性能が発揮できます。
全国の雪の降り始めと終わりは以下の通りです。あくまでも目安ではありますが、ぜひ参考にしてください。
都道府県 |
初日 |
終日 |
札幌 |
11/1 |
4/19 |
福島県 |
11/19 |
4/5 |
東京都 |
1/3 |
3/9 |
新潟県 |
11/26 |
4/1 |
大阪府 |
12/26 |
3/8 |
広島県 |
12/13 |
3/10 |
福岡県 |
12/18 |
3/2 |
出典:気象庁過去のデータ検索
雪道を万全な状態で走行するには、雪が降り始める1ヶ月前に交換するのがおすすめです。上記の表を参考に、スタッドレスタイヤへ交換するタイミングを確認しておきましょう。
万が一に備えてタイヤチェーンも併用しよう
「スタッドレスタイヤに変えたからタイヤチェーンは必要ない」と思われている方もいるかもしれません。しかし、状況によってはスタッドレスタイヤとタイヤチェーンの両方が必要になる場合もあります。
たとえば、高速道路や急勾配の山道では「チェーン規制」が発令されることがあります。チェーン規制の区間はタイヤチェーンの装着が義務付けられており、スタッドレスタイヤを履いていても通れません。
冬用タイヤ規制 |
スタッドレスタイヤまたはチェーンが必要 |
チェーン規制 |
スタッドレスタイヤであってもチェーンが必要 |
タイヤチェーンはタイヤに巻きつけて使用します。金属タイプと非金属タイプがあり、性能や価格もさまざまです。スタッドレスタイヤより雪道に強く、凍結路や坂道などで役に立ちます。
チェーン規制がでていない日でも、万が一に備えて車にタイヤチェーンを積んでおくといいでしょう。
おすすめのスタッドレスタイヤ
国産のおすすめのスタッドレスタイヤを紹介します。
- ブリヂストン BLIZZAK(ブリザック)VRX3
- ダンロップ WINTER MAXX03(ウィンターマックス)WM03
- ヨコハマタイヤ iceGUARD(アイスガード)IG70
スタッドレスタイヤをどれにすればいいかわからない場合は、上記の商品にするといいでしょう。国産メーカーの代表的なシリーズなので、どれも高性能な商品ばかりです。
ブリヂストン BLIZZAK (ブリザック)VRX3
出典:ブリヂストン公式
ブリザックは北海道・北関東の主要5都市で装着率No.1を誇るスタッドレスタイヤです。高い氷上性能と雪上性能が特徴で、凍結路や雪道でもしっかりとグリップしてくれます。
ロングライフ性能、静粛性も兼ね備えたモデルとして人気です。
ダンロップ WINTER MAXX03 (ウィンターマックス) WM03
ダンロップ公式サイトへ
ウィンターマックスは低温化での氷上性能とロングライフ性能が特徴です。WM03に採用されているナノ凸凹ゴムは、水膜を瞬時に除去してタイヤと氷の表面を瞬間密着させてくれます。そのため、氷上で滑りにくく、安全に走行できるでしょう。
前モデルのWM02なら価格も安いので、あまり雪が降らない地域でもおすすめです。
ヨコハマタイヤ iceGUARD(アイスガード) IG70
出典:ヨコハマ公式
アイスガードは氷上と雪上の走行性能に優れています。IN側に幅広リブ、センター部には縦長のベルトブロックを配置することで、氷上でしっかり接地し、走行をサポートします。角度が異なる複数の横溝により、雪上でもグリップ力を発揮してくれるでしょう。
さらにヨコハマタイヤは高品質な素材と製造技術を使用した、長い寿命が強みのひとつ。そのため、高性能のタイヤを長く使いたい方におすすめです。
タイヤワールド館ベストならWeb注文&交換予約が可能
タイヤワールド館ベストなら、オンラインでスタッドレスタイヤが注文可能かつ、交換予約もできます。全国に約4,000の提携店舗があり、車整備のプロが作業します。
タイヤ・ホイールのセット販売もあり、セットで購入しておけば作業が少なくなるので、毎年の工賃を抑えられるでしょう。購入したタイヤは作業予約をしたお店に直送されるので、タイヤの受け取りやお店に持ち込む手間もありません。
スタッドレスタイヤは、実店舗で購入するよりオンラインで購入したほうが安く買える傾向にあります。自分の車のタイヤサイズで価格はいくらになるのか、一度検索してみてください。車種別検索もできるので、サイズがわからなくても検索できます。
全国どこでも約4,000店の提携店!ベストのタイヤ交換
スタッドレスタイヤは性能と地域の降雪量で選ぼう
スタッドレスタイヤは、できるだけ国産かつ住んでいる地域の路面状況と性能の特徴が一致しているタイヤを選びましょう。
● 凍結路が多い地域は氷上性能
● 積雪が多い地域は雪上性能
● あまり雪が降らない地域はウェット・ドライ性能
地域の路面状況に合わせたタイヤを選べば、悪路でも安定した走行ができるでしょう。
どのスタッドレスタイヤにすればいいか悩んでいる方は、以下の商品がおすすめです。
● ブリヂストン BLIZZAK(ブリザック)VRX3
● ダンロップ WINTER MAXX03(ウィンターマックス)WM03
● ヨコハマタイヤ iceGUARD(アイスガード)IG70
どれも国産で高い性能を誇っており、信頼性があるスタッドレスタイヤです。
雪が降る前の秋ごろからスタッドレスタイヤの準備をしておき、万全の状態で冬の道をドライブしましょう。