「お気に入りのホイールを購入予定の軽自動車にも使いたい」「欲しいホイールがあるんだけど、軽自動車に使える?」
お気に入りや欲しいホイールを装着するために、軽自動車に互換性があるか知りたい方はいませんか?互換性の基準がわかれば中古のホイールが選択肢に入り、新品を購入するよりも安く車のイメージを一新できます。
軽自動車のホイールには互換性があり、サイズが合えば流用が可能です。そこで当記事では、互換性の判断基準やホイール購入前の見落としがちな注意点を紹介しています。お気に入りのホイールや中古のホイールを装着できれば、浮いたお金でさらにカスタムができるでしょう。
軽自動車のホイールには互換性がある
軽自動車のホイールには互換性があり、サイズが合えば装着できます。そのためには以下のサイズを確認する必要があります。
● ハブ径
● オフセット(インセット)
● インチ・リム幅
見落としがちなのがハブ径です。純正流用やメーカー違いのホイールを装着したい場合は、必ずハブ径を確認しましょう。
PCD(ピッチ)・ボルト数
PCDとは、ホイールと車体を繋ぐボルトが描く円の直径のことです。
軽自動車はほとんどがPCD100ですが、まれに110の車種もあるので注意しましょう。
また、普通車と軽自動車ではボルト数が違うため、ホイールに空いている穴の数も違います。大体の普通車用のホイールはボルトの穴が5つあり、これを「5穴」といいます。一方で、軽自動車のホイールは「4穴」なので、5穴の普通車用ホイールは軽自動車に装着できません。
そのため、ホイールを購入する際は、PCDとボルトの数を必ず確認しておきましょう。大部分の軽自動車はPCD100/4穴です。
軽自動車のPCDはほとんど100
現在、軽自動車のPCDはほとんどが100で統一されています。ただ、一部の車種ではPCD110が採用されており、軽自動車はすべてPCD100ではありません。ダイハツのアトレーやオプティなど、約15年前のダイハツの軽自動車にはPCD110が採用されています。
同じ軽自動車でも、昔のダイハツ車のホイールには互換性がない場合があります。昔のダイハツ車に乗っている方はPCDを事前に確認しましょう。
ハブ径
ハブ径とは、ホイールの中心にある穴の直径のことです。ホイールのハブ径が、車体のハブより大きくないと装着できません。社外ホイールは大体の車種を装着可能にするため、ハブ径は大きめに作られています。
ただ、他メーカーや違う車種の純正ホイールを流用したい場合は注意しましょう。ハブ径は車種ごとに異なり、同じメーカーだからといって純正ホイールに互換性があるわけではありません。また、他メーカーの純正ホイールを流用したい場合もハブ径が異なるので、事前に確認しましょう。
ハブ径はネットで調べられるので「車種名 ハブ径」で検索してみてください。
オフセット(インセット)
オフセットとは、ホイールを横から見たときのリム幅の中心位置から、ホイールを車体に取り付ける面までの距離を示した数値のことです。オフセットは、2008年7月11日以降、国際基準に合わせるために「インセット」という名称に変更されました。
オフセットは、ホイールの取付面がリムの中心位置にある状態を「ゼロ(0)」とし、中心より内側が「マイナス(ー)」中心より外側が「プラス(+)」の表記になっています。
ホイールの取付面 | 中心より内側 | 中心 | 中心より外側 |
---|---|---|---|
オフセット表記 | マイナス(-) | ゼロ(0) | プラス(+) |
ホイールのサイズが「14インチ4.5J/4穴/PCD100/+50」だった場合、車体に取り付ける面がホイールの中心から50mm外側にあることを示します。オフセットを考慮しておかないと、フェンダーからタイヤがはみ出したりインナーフェンダーに干渉したりします。
そのため、ホイールを流用する際はオフセットを確認し、所有している車でも装着できるか確認しましょう。また、オフセットを計算すれば、ホイールとフェンダーの出面を合わせる「ツライチ」というカスタムができます。オフセットの計算方法は以下の記事で詳しく解説しています。
インチ・リム幅
インチはホイールの直径を表し、リム幅(J数)は太さを表します。インチアップは、ホイールの直径を大きくしたカスタムのことです。
軽自動車では13インチ〜16インチが一般的で、それ以上のサイズはデメリットを感じやすい傾向にあります。デメリットとしては、乗り心地が悪くなったり走行時の振動が大きくなったりします。
また、ホイールが大きすぎるとハンドルを切った際にフェンダーに干渉するので、インチ数・リム幅は大きくしすぎないようにしましょう。
リム幅(J数)についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
ホイールの流用にはホイールナットも重要
ホイールの流用にはナットの形状も重要です。軽自動車各メーカーのホイールナットの形状をまとめました。
メーカー | ナット形状 | ナットサイズ | ソケットサイズ |
---|---|---|---|
トヨタ | テーパー座・平面座 | M12×P1.5 | 21 |
ホンダ | テーパー座・球面座 | M12×P1.5 | 19 |
日産 | テーパー座 | M12×P1.25 | 21 |
ダイハツ | テーパー座 | M12×P1.5 | 21 |
スズキ | テーパー座 | M12×P1.25 | 19 |
マツダ | テーパー座 | M12×P1.5 | 21 |
スバル | テーパー座 | M12×P1.25 | 19 |
三菱 | テーパー座 | M12×P1.5 | 21 |
※OEM車の場合は異なる場合がありますので、ご確認ください。
各項目について詳しく解説していきます。
● ホイールナットのサイズ
見落としがちなホイールナットのサイズを理解しておけば、サイズは合っているのにナットがはめられないという事態を避けられるでしょう。
ホイールナットの形状
ホイールナットの座面形状には以下の3種類があります。
● 球面座
● 平面座
テーパー座は根本が斜めにカットされ60°の角度がついており、多数のメーカーで採用されています。テーパー座は汎用性が高いため、対応している社外ホイールはすぐに見つかるでしょう。
球面座は根本が球体になっており、ホンダ純正のナットとして用いられています。平面座はトヨタ純正です。
たとえば球面座のナットが採用されている車に、テーパー座対応のホイールを取り付ける場合、ホイールナットも交換する必要があります。ナットが球面座のままだと根本に隙間ができてしまい、走行中に緩むことがあります。
ホイールを交換する際は、ナットの形状も確認しないと重大な事故につながる恐れがあるので、注意してくださいね。
ホイールナットのサイズ
国産車のホイールナットのサイズは、メーカーや車格ごとに決まっています。それぞれのメーカーサイズは上記の表にまとめているので、参考にしてみてください。
基本的にはM12が多いですが、一部高級車ではM14が使われていることもあります。ランドクルーザーやアルファード、レクサス車などはホイール交換前にナットサイズを確認しましょう。
また、OEM車に関しては以下の記事を参考にしてください。
軽自動車各メーカーのホイールの互換性
軽自動車各メーカーのホイールの互換性について紹介します。
● スバルとスズキのホイールの互換性
● ダイハツとスズキのホイールの互換性
● ホンダとダイハツのホイールの互換性
各メーカーの互換性を知り、他車種の純正ホイール流用の際に参考にしてみてください。
ホンダとスズキのホイールの互換性
ホンダのホイールはサイズ・ナットの形状が特殊なため、互換性は低い傾向にあります。具体的にはホンダホイールのハブ径は56mm、スズキのハブ径は54mmです。
ハブ径を見ると、ホンダのホイールはスズキ車に装着できそうですが、ナットの形状・サイズが違うため、取り付けできません。
また、ホンダのホイールには球面座のナットが必要になります。そのため、球面座ナットをスズキ車に取り付ければホイールの装着が可能になります。しかし、ホンダ用ナットはピッチサイズがP1.5なので、P1.25のスズキ車には流用できません。
このことから、ホンダとスズキのホイールには互換性がなく、どうしても装着したいならハブボルトを打ち変える必要があります。
スバルとスズキのホイールの互換性
スバル車とスズキ車のホイール・ナットは同規格なので、互換性があります。スバルのホイールのハブ径は59mmが多く、スズキは54mmが多い傾向にあります。そのため、スバルのホイールをスズキ車に取り付けることは可能です。
スバルのホイール | スズキのホイール | |
---|---|---|
スバルの車 | × | |
スズキの車 | 〇 |
一方スズキのホイールのほうがハブ径が小さいため、スバル車にはスズキのホイールは装着できません。
ダイハツとスズキのホイールの互換性
ダイハツとスズキの軽自動車はナットの形状・ホイールのサイズが同じなので、互換性があるといえるでしょう。ハブ径はダイハツが54mm、スズキも54mmなのでどちらでも流用できます。
ダイハツのホイール | スズキのホイール | |
---|---|---|
ダイハツの車 | 〇 | |
スズキの車 | 〇 |
ただしスズキのカプチーノはハブ径が60mmなので、ダイハツ・スズキの全車種の流用ができるわけではありません。所有している車種ごとに、ホイールのサイズを調べましょう。
ホンダとダイハツのホイールの互換性
ホンダのホイール・ナット形状が特殊なため、ダイハツのホイールにも互換性はないでしょう。ハブ径はホンダのほうが大きいため、理論上ダイハツ車に装着はできます。しかし、ホイールナットの形状・サイズが違うため、ナットで車体と締め付けられません。
スズキ車と同様、ホイールナットのピッチサイズが異なるため、ホンダとダイハツのホイールは流用はできないでしょう。
軽自動車と普通車はホイールを流用できる
軽自動車のホイールだけでなく、サイズが合えば普通車の純正ホイールでも装着可能です。
たとえば日産キューブやトヨタライズのようなコンパクトカーは、4穴PCD100を採用している車種が多く、軽自動車とホイールサイズが一致しています。
また、普通車のほうがハブ径が大きいので、軽自動車より小さく装着できないことは少ないでしょう。普通車の純正ホイールを流用するメリットは以下の3点が考えられます。
● 中古で社外ホイールより安いことがある
● 程よいサイズでインチアップできる
普段見慣れている純正ホイールでも、装着する車種が変わるだけで印象が大きく異なるので、普通車の純正流用も検討してみてください。純正のホイールを購入するなら中古で購入するのがおすすめです。中古のホイールについては以下の記事で詳しく解説しています。
軽自動車のホイールを流用するときはハブ径・ナット形状に気をつけよう
軽自動車のホイールはサイズが合えば流用できるため、互換性があるといえます。確認しておくサイズは以下の通りです。
● ハブ径
● オフセット(インセット)
● インチ・リム幅
上記に加え、ホイールナットの形状やサイズがメーカーによって異なるので、所有している車によってはナットの交換も必要です。
ホイール購入の際は、ハブ径とホイールナットに注意しましょう。ハブ径とホイールナットは表記されていないことが多いため、自分で調べなければなりません。
タイヤワールド館ベストは、ホイールを探す際に車種別で検索が可能です。そのため、自分でホイールサイズを調べる必要がなく、所有する車を選ぶだけで適したサイズを選んでくれます。
また、購入したタイヤ・ホイールはベストの提携店舗に直送でき、取付日の予約まで完結できます。手間や時間を取らずに車をリフレッシュできるので、ぜひ気軽に自宅近くの提携店舗を探してみてください。