こんにちはタイヤワールド館ベストです。
今回は、数回に分けてタイヤホイールのインチアップについてお話ししたいと思います。
- インチアップとは?
- インチアップのメリット・デメリット
- インチアップのメリット
- インチアップのデメリット
- インチアップの基本と知っておいて欲しい事
- 基本その1 タイヤの外径はほぼ同じものを選択する
- 基本その2 タイヤ幅は車体との接触やはみ出し装着にならないものを選ぶ
- 基本その3 ロードインデックス値を同等以上になるようにする
- インチアップ時の適正空気圧について
- 同一タイヤサイズの規格違いによる注意点
- 最後に
インチアップとは?
タイヤの外径(タイヤの直径)を変えずに偏平率を下げ(タイヤの横の厚みを薄くして)、
リム径(ホイールのインチ)を大きくすることを言います。
正しいインチアップは、走行安定性の向上やルックスを良く見せるなどのメリットに繋がります。
その反面、規定のサイズから変更するにはいくつか注意をしなければならない点があることも覚えておきましょう。
インチアップのメリット・デメリット
インチアップのメリット
運動性能がUPします。→中高速域の操縦安定性が向上します。
グリップ性能がUPします。→ブレーキの力を路面へ効果的に伝えます。
コーナリングの性能がUPします。→タイヤの変形が少なくなり安定します。
スタイリッシュさがUPします。→シャープな印象となり格好良さが向上します。
インチアップのデメリット
乗り心地が悪くなる場合があります。→タイヤが薄くなると、路面からの衝撃が伝わりやすくなるため乗り心地がハードになります。
走行音が少し大きくなります。→タイヤが薄くなると、空洞共鳴音によるパターンノイズが大きくなります。
転がり抵抗が大きくなり、燃費が悪化する場合があります。→タイヤが太くなると転がり抵抗が大きくなります。
インチアップの基本と知っておいて欲しい事
基本その1 タイヤの外径はほぼ同じものを選択する
タイヤの外径が変わってしまうようなインチアップをすると、タイヤが車体へ接触する可能性があります。
また、タイヤの円周の長さが変わってしまうため、 スピードメーターの誤差が起こる原因となってしまいます。
基本その2 タイヤ幅は車体との接触やはみ出し装着にならないものを選ぶ
はみ出し装着は法律上でも違反となり、走行上も大変危険です。
基本その3 ロードインデックス値を同等以上になるようにする
タイヤはサイズごとに支えられる重さ(負荷能力)が規格で定められています。
この負荷能力はロードインデックス(LI)という指数でタイヤに示されています。
インチアップするサイズの負荷能力が、標準タイヤの負荷能力を下回らないようご注意ください。
負荷能力の指数であるロードインデックス(LI)については、以下をご参考ください。
https://tyre.dunlop.co.jp/tyre/products/base/size.html#li
インチアップ時の適正空気圧について
スタンダード規格(JATMA・ETRTO等)とEXTRA LOAD規格では、同一タイヤサイズでもロードインデックス(LI)が異なります。
インチアップにEXTRA LOAD規格のタイヤを装着する際は適正な空気圧を充填する必要があります。
195/65R15 を 215/45R17 にインチアップする場合
[●新車装着サイズ:195/65R15 91H ●指定空気圧:210kPa]
同一タイヤサイズの規格違いによる注意点
同一タイヤサイズでも、スタンダード規格(JATMA・ETRTO等)とEXTRA LOAD規格ではLIが異なり、適正空気圧も異なります。
規格の異なるタイヤを装着する場合、規格に合った適正空気圧を充填する必要があります。
JATMA規格からEXTRA LOAD規格のタイヤへ交換する場合
[●新車装着サイズ:215/45R17 87W ●指定空気圧:240kPa]
最後に
タイヤのインチアップには、メリット・デメリットがあることを知り、注意すべき点をしっかり守って行ないましょう。