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columns スタッドレスタイヤ タイヤ知識

スタッドレスタイヤ ①-基本編-

最終更新日 2022年10月12日

▼スタッドレスタイヤとは

車が積雪路や凍結路などを走るために開発されたもの。

積雪路や凍結路の摩擦係数が低くなる路面で普通タイヤに比べて駆動力や制動力を、より大きく路面に働きかける工夫がされています。

従来のスパイクタイヤにあるスタッド(鋲)がないタイヤであることからスタッドレスタイヤと呼ばれています。

▼スタッドレスタイヤの誕生

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スタッドレスタイヤが開発される前までは通常のノーマルタイヤとは異なるゴム組成物を用いて製造された

スノータイヤが使用されていましたが既に海外で普及していたタイヤのトレッド面に金属等で作られた滑り止めの

スタッド(鋲)を打ち込んだスパイクタイヤが日本でも生産開始し本格的に普及しました。

その後、スパイクタイヤによって乾いた路面が削られる粉塵公害が社会問題となり、現在では一部の車輌を除き

スパイクタイヤの使用は日本では原則禁止とされました。

その社会状況の中、スパイクタイヤの問題点を克服しスタッドなしで問題なく運用できる性能として スタッドレスタイヤが開発されました。

 

 

▼オールシーズンタイヤとは

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日本ではあまりなじみのないオールシーズンタイヤ。

オールシーズンタイヤとは、いわゆる夏タイヤと呼ばれるノーマルタイヤと冬タイヤと呼ばれるスノータイヤの中間として開発されたタイヤです。

ヨーロッパや北米では主流のタイヤで雪上性能も考慮されており一年を通じて使用可能なことからオールシーズンタイヤと呼ばれています。

オールシーズンタイヤは簡単に云えば、スタッドレスタイヤからサイプ構造を省いてゴム質をノーマルタイヤに近くしたもの。

縦横に溝を巡らせ形成された四角いブロックパターンがトレッド前面に規則的に配置されているのが特徴です。

マッド+スノー(M+S)の表記がサイドウォールにもなされているため雪道やオフロードでの使用可能が謳われています。

オールシーズンタイヤもスタッドレスタイヤと同じく雪上走行を考慮したタイヤですが凍結路面には対応しておらず、また夏のアスファルト上を走行することも考慮したタイヤなのでスタッドレス同等の雪上走行性能の期待は難しいでしょう。

オールシーズンタイヤと、専用設計されたスタッドレスタイヤで雪上走行性能を比較してみるとやはりスタッドレスタイヤには劣ってしまいます。

その点を十分留意してタイヤを選択する必要があるのです。

降雪地域使用を考えた場合は雪上走行性能を専用設計しているスタッドレスタイヤを選択したほうが安全、安心して運転できるかと思います。