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columns サマータイヤ タイヤ知識

エコタイヤ(低燃費タイヤ)とは

最終更新日 2022年10月12日

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皆さん、こんにちはタイヤワールド館ベストです。
今日は最近よく耳にする「エコタイヤ(低燃費タイヤ)」とは何なのかを説明いたします。
エコタイヤとは環境に優しいタイヤの総称です。低燃費に優れていることが1番の特徴です。その効果は燃料費を抑えることができ、更には走行時のCO2排出量を削減し、環境に優しいタイヤといわれます。
エコタイヤの発想はミシュランの「グリーンタイヤ」が発端では、とも言われています。1992年に初めて実用化されたタイヤは、「転がり抵抗が低減」されているのが特徴でした。
シリカと呼ばれる特殊な素材をコンパウンドに配合し、転がり抵抗低減への効果を実証したのです。タイヤにとっての大きな転換点となりました。
それまでは転がり抵抗の低減を図ろうとすると、グリップや磨耗性能が犠牲になると考えられていましたが、この技術でミシュランはエコタイヤを実現したのです。
大きな影響を受けた国産タイヤメーカーは、新たな技術でタイヤを開発し、

エコタイヤを超えた「超エコタイヤ」とも呼ばれる発想を展開することになります。
ただ2006年ころには普及が進む一方で、エコ性能の主張がメーカーによってバラバラ、効果の後ろ盾も弱いなど、肝心のユーザーには戸惑いも。
自社商品の優秀性を打ち出すのは当然ながら、結果としては市場での混乱を拡大させる懸念が生じていたのです。これにより進化が加速していたエコタイヤは、新たな局面を迎えることになります。
2010年には低燃費タイヤが出現し、タイヤの「転がり抵抗」と「ウェットグリップ」の規定をグレーディングにより表示し、客観的なタイヤ性能を示すこととなります。

 

グレーディングとは?

グレーディングとは、市販用乗用車の夏タイヤが対象となり、転がり抵抗係数が「A」以上、ウェットグリップ性能が「a」「b」「c」「d」の範囲内にあるタイヤであることが条件として示されています。
これにより転がり抵抗係数とウェットグリップ性能がラベル表示から確認でき、低燃費タイヤの性能を容易に判断できることとなったのです。
転がり抵抗係数は「AAA」「AA」「A」「B」「C」のランクがあり「AAA」が最も性能が良いものになります。

 

転がり抵抗とは?

タイヤは主要素材にゴムを使っています。自動車がタイヤのグリップを利用して、走る、曲がる、止まるといった基本的な動作ができるのは、ゴムと路面で起こる摩擦を活かしているからです。
しかし、この摩擦は走行抵抗のひとつである転がり抵抗となり、抵抗係数が高くなると燃費は悪化してしまいます。
転がり抵抗が低いということは、よく転がるタイヤであることを意味します。転がり抵抗の高いタイヤと比べると、同じ燃料の量でもより遠くまで走ることが可能になります。
低燃費になれば、そのぶん自動車が使用する燃料の量を減らすことができます。燃料の量を減らせるということは、限られた資源である石油の消費削減につながります。
また、エンジンの燃焼行程で発生するC02(二酸化炭素)の量も削減できます。低燃費タイヤ(エコタイヤ)は、環境負荷の低減に貢献するのです。
一般的に転がり抵抗の低減を追求すると、タイヤのグリップ力は低下します。2つの性能は相反関係にあります。
しかし、最新の技術を組み込んだ低燃費タイヤ(エコタイヤ)は、その相反する課題を克服するために様々な工夫を実施。燃費性能を向上させながら、同時に高いグリップを確保するようにアレンジしています。

 

エコタイヤを使う上で注意すべきことは?

低燃費タイヤ(エコタイヤ)に本来の性能を発揮させるため、空気圧は1カ月に1度は点検しましょう。
空気圧は走行していなくても、徐々に下がってしまいます。これはタイヤの分子構造より空気の分子のほうが細かいからです。低燃費タイヤ(エコタイヤ)は適正な空気圧で使用することが大切です。
本来の性能をフルに発揮させ、環境にもお財布にも優しく、しかも安全な走行を維持するために、定期的な空気圧の点検を励行してください。

 

エコタイヤ(低燃費タイヤ)まとめ

エコタイヤ(低燃費タイヤ)はスタンダードタイヤに比べると価格がちょっと割高になりますが、燃費が良くなる分ガソリン代の出費が抑えられるため、走行距離にもよりますが、最初の投資が少し高くても使用年数で考えるとお得だと思います。タイヤの性能としてもスタンダードタイヤより良いタイヤとなり、地球に、車に、そしてお財布に優しいタイヤだと思いますので、これからタイヤのご購入を考えているお客様はぜひエコタイヤをお履きになる事をおすすめします。
エコタイヤにはさらに専用タイヤのシリーズがあるものもございますので、そちらをお選びいただくと、より一層、快適なカーライフができると思います。