▼なぜ凍結した道路、冬道はすべるのか
冬道の滑りの原因は路面の氷上にできた水膜
水膜は車が氷の上を走ると車重が氷に圧力をかけ水分が溶け出すことによってできます。
0℃~-10℃で水は溶け出しやすく最も滑りやすい状態になります。
温度がさらに低い状態であれば逆に水は溶け出しにくくなります。
水以外での滑りを誘発する要素とは
温度が下がると水は溶け出しにくくなりますがゴムの性質上、低温で硬くなってしまうと滑りやすくなります。
本来、凹凸のあるゴムの表面は柔軟に路面に密着し接地面積を増やすことでグリップを維持しています。
しかい、低温時に硬化したゴムは路面に密着しにくくなってしまい接地面積の減少につながり滑りを誘発してしまうのです。
▼スタッドレスタイヤはなぜ雪上、氷上を走れるのか
スタッドレスは低温時でもゴムの柔らかさを保つこと、またトレッド面に配置されるブロックが雪を掴むことで過酷な冬道でも滑りを抑えることが可能です。
アイス路面はツルツルで平らに見えますが、表面は細かな凹凸があり柔軟に密着し接地面積を増やすことで効果を高めます。
一方の雪路では雪を踏み固め、掴み回転する間に排雪します。
硬いゴムだと雪を掴んでも放すことがスムーズに行われず、雪が溝に詰まりタイヤ表面はツルツルになってしまいます。
一連の行程の「掴む」、「放す」はゴムの柔らかさと特殊なブロックによって効率的に実現されます。
スタッドレスタイヤは夏タイヤと違い、このような特有の働きを持つので冬道にスタッドレスタイヤは欠かせないものなのです。